【GROWTAC】話題の機械式ディスクブレーキを使ってみた経緯と率直な感想【そこそこ長め】
by: 坂口 尚史

 

福岡天神店の坂口です。

 

最近何かと話題なGROWTACの機械式ディスクブレーキを使用してきた印象をお伝えさせていただきます!!!

※現在店頭に在庫はありませんが、ワイズロードオンラインにてご注文の方承っています。

 

注意:インプレまでの前置きがかなり長いです。

 

今回は思った事を気の向くままに書いていたら1万文字いかない程度のまあまあの超大作になりましたので、目次を書いておきます。

GROWTAC EQUAL機械式DISCブレーキキャリパーセット 

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GROWTAC EQUAL 機械式ディスクブレーキキャリパーセット
¥33,220-

 

 

付属品

 

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本体の他に取扱説明書と専用ケーブルセット、フロント用のキャリパー台座が付属します。

 

 

筐体の外観

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高剛性と軽さを両立するため、⾼強度の超ジュラルミンを使⽤し、キャリパーのほぼ全ての部品を⾼精度に削り出している筐体は、独特の質感並びに高級感があります。

 

 

油圧DISCブレーキから機械式DISCブレーキに移行した経緯

 

まず私がこのブレーキを使い始めた経緯ですが、元々油圧の機械式アルテグラを使用しておりました。油圧のディスクブレーキってストッピングパワーは確かにリムブレーキと比較すると強いですが、あて効きのような繊細なニュアンスコントロールもしやすかったりします。ロングライドで疲れている時などでも油圧が故の軽いタッチによってしっかりブレーキがかけれるなど恩恵がありますが、しかしながらメリットばかりではありません。

よく言われるのが内圧が変わってしまうお話であったり、輪行など出先でホイールを外した際に誤ってレバーを握ってしまった話などありますが、①機械式変速モデルの油圧STIレバーは重いという事が自分の中でどうしても引っ掛かります。 そして機械式変速モデルはレバー上部にリザーバータンクがあるので、②レバー本体が大きくて個人的には握りにくかったという事。

※この二つについて、ならDi2にしてしまえばいいとはいかないんです。。。我が家の大蔵省がなかなか許してくれません。。。

 

STIレバーの重量を比較

前項の①機械式変速モデルの油圧STIレバーは重いについてですが、それぞれ比較してみましょう。
※R8100系がリリースされていますが、機械式とDi2両方ありますR8000系で比較します。

 

以下、左右ペア平均重量

ST-R8000(機械式変速、リムブレーキ)・・・440g

ST-R8020(機械式変速、油圧DISCブレーキ)・・・554g

ST-R8050(Di2、リムブレーキ)・・・295g

ST-R8070(Di2、油圧DISCブレーキ)・・・360g

 

この様に比較してみると、機械式変速の油圧DISCブレーキ用のST-R8020が意外と重い事が分かります。Di2のリムブレーキ仕様のST-R8050と比較すると結構差があります。

 

ちなみに新型アルテグラR8100系の重量は以下の通りです。あくまで平均値となります。

ST-R8150(Di2、リムブレーキ)・・・295g

ST-R8170(Di2、油圧DISCブレーキ)・・・391g

 

11速Di2と比べてリムブレーキモデルのSTIレバーの重量は変わっていませんが、油圧式STIレバーは31gの重量増となっています。油圧モデルの場合は前作の有線接続から無線接続となったので、STIレバー内部にワイヤレスレシーバーが内蔵されたことによる重量増かと思われます。しかしSTIレバーの形状も大きく変化していますので、そのことによる影響もあるかもしれません。しかし新型は握りやすくていいな。。。

 

 

STIレバーの形状を比較

次に②レバー本体が大きくて個人的には握りにくかったという点についてお話していきます。

 

今のDISCブレーキ車に乗り換える前に乗ていたバイクはST-R9100(機械式変速、リムブレーキ)を使用しており、結構気に入って使い続けていました。そして今のDISC車に乗り換えた訳ですが、前項でお伝えさせて頂きました油圧DISCブレーキのメリットのほか、リムブレーキモデルと違ってカーボンホイールのブレーキングに神経をとがらせる必要が無くなったりと感動した事を覚えています(笑) 

結局のところそのまま1年使用してきたのですが、徐々に感じた点があります。「ハンドル周りがなんか重くて、最初購入前に試乗した際となにか乗り心地や反応が違う気がするのと、前のデュラのSTIレバーと比べてシンプルに握りにくい」というところ。そう考えるようになってからというものの、特にダンシングしたときは顕著にヘッド周りの重さや握りにくさを感じました。

 

という訳で手持ちのレバー(ST-R9100とST-R8020)の形状を比較してみました。

 

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左:ST-R9100 右:ST-R8020

 

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左:ST-R9100 右:ST-R8020

 

レバーの大きさはあまり変わらないように感じますが、やはり油圧の方がリザーバータンクがある分大きいです。私は人よりちょっとだけ手が大きい方だと思いますが、それでもリムブレーキのレバーで慣れていると違和感を感じない方が珍しいのではないかなと感じます。

ちなみに先ほどR8000系で重量比較をしましたが、ST-R9100の平均ペア重量は365gです。ST-R8020の平均ペア重量が554gであると考えると、重量が200g近い差があることが分かります。

また、私が購入前に試乗したバイクにはST-R8070(Di2、油圧DISCブレーキ)が採用されていました。この平均値は360gとなります。

 

形状を比較してみましょう。

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ST-R8070(Di2、油圧DISCブレーキ)

 

 

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ST-R8020(機械式変速、油圧DISCブレーキ)

 

 

ST-R8020の方が全体的に大きいですね。

徐々に感じた「ハンドル周りがなんか重くて、最初購入前に試乗した際となにか乗り心地や反応が違う気がするのと、前のデュラのSTIレバーと比べてシンプルに握りにくい」という要因について、以前乗ったものよりもSTIレバーが重いので重心が高くなり、そのことによってダンシングの際に反応性が遅く感じた結果、乗り心地が違うように感じたのではないかと考え至りました。

 

それならDi2にしようかと本気で悩んだのですが、せっかくなら新しく発表された12速Di2にしたいけどそんな余裕はありません。無念。ひとつひとつヤ〇オクなどで集めてDi2化を目指そうにも、一体いつになるのか。。。

 

Di2化以外でなんとか費用を抑えつつ、このハンドル周りを軽くする方法がないか模索して考え至った結論が、手持ちのST-R9100を付けてしまうということです。要は油圧を辞めて機械式DISCに移行しようという事です。

 

 

GROWTAC EQUALブレーキを選んだ理由

 

一般的にDISCブレーキといえば機械式(ワイヤー式)DISCブレーキと油圧DISCブレーキがありますが、機械式DISCブレーキを採用した完成車は10~20万円台のエントリーグレードのバイクであることが多く、油圧搭載車は安くても20万円から30万円はすることが多くて、ハイエンドバイクは基本油圧DISCブレーキが採用されています。機械式DISCブレーキを油圧化したいというお客様のお声を聴くことはありますが、その逆はぶっちゃけ聞いたことが一度もありません。あくまで私の周りでのお話です。

 

しかしながら世の中にも素晴らしい機械式DISCブレーキがあり、いくつか候補を挙げてみました。

 

・当店スタッフ福岡も愛用するSRAM AVID BB7

実際に当店のスタッフ福岡はSRAMのAVID BB7をシクロクロスで使用しており、私もレバーをにぎにぎしてみたところ、一般的なエントリーグレードに付いている機械式DISCブレーキとはブレーキのタッチが全然違い、デュラエースのレバーにデュラエースのケーブルを使ってデュラエースのブレーキを引いている感覚に近いものを感じました。真っ先にこのブレーキを付けたいと思ったのですが、そう考える私の前に規格という名の壁が立ちふさがります。

私の自転車のブレーキ規格はフラットマウント。シマノが提唱した規格ですが、現行のロードバイクは殆どこのフラットマウントです。ですが、BB7はフラットマウントではなくポストマウントのみになります。マウンテンバイクなどオフロード車はこのポストマウントかユニバーサルマウントのどちらかで、ユニバーサルマウントの車体にアダプターを付けてポストマウント化ができますが、これらとフラットマウントは一切互換性がありません。これは詰みです。ポストマウント変換アダプターを付ければできなくもないですがパーツが増えて重くなるのと、いかんせん面倒くさい。。。

 

・テクトロの上位ブランドで、ブレーキシステム専業ブランドのTRP

次に考えたブレーキがTRPです。例えば世界的にその過酷さで有名なアイアンマンレースなどでの使用率ナンバー1メーカーのサーベロがありますが、そのサーベロのTTバイクの完成車で使われたりもしている高性能なブレーキです。そのTRPの機械式DISCブレーキにSPYREがありますが、これもなかなかの評判。また、HY/RDといった機械式DISCブレーキではあるもののキャリパー内部で油圧変換するというブレーキもあります。しかしながらワイズロードでは今現在テクトロ/TRP単体での取り扱いがありません。後々のスペアパーツの調達などアフターサービス迄考えるのであれば、やはり自社で取り扱いのあるブレーキを探すことが望ましいです。

 

・なにより予算を最重視、海外通販で販売されているノーブランドのブレーキ

その次は海外通販で取引されるノーブランドのブレーキですが、やはりブレーキは命にかかわるパーツであるので信頼のあるものにしたいという事と、TRPを断念した理由でもある自社で取り扱いのあるものにしたいという観点から候補から早々に脱落。個人的に学生時代は中華パーツに大変お世話になりましたが、ダウンヒル中に抜重が間に合わず路面のギャップに突っ込んでしまって中華カーボンステムを折ってからトラウマになったことはいい思い出(笑)です。

 

・GTローラーなどで有名なGROWTAC

最後に残ったブレーキがGROWTACのEQUALブレーキ。もともとGTローラーなどで評判の良いメーカーではありましたが、EQUAL機械式DISCブレーキの評判もかなり良くて「油圧並みに効く」との話を以前に聞いたことがありました。それでいて何より「ブレーキの引きがとても軽い」というところも評価ポイント。そしてブレーキキャリパーやケーブルなど含めた重量も、上位グレードの油圧DISCブレーキシステムとほぼ変わりません。しかしながら良い物が故のお話もあります。ズバリ、価格です。

シマノ BR-R8070-F・・・¥8,980-
シマノ BR-R8070-R・・・¥8,664-

元々このブレーキを使用していましたが、前後セットで¥17,664-です。

 

 

ちなみに現行のBR-R8170はフロント¥9,471-、リア¥8,894-で前後セット¥18,365-です。

 

 

そして今回のGROWTAC EQUAL機械式DISCブレーキキャリパーですが、前後セットで¥33,220-です。

 

ULTEGRAの油圧キャリパーの2倍近くします。あまり余裕も無いのでなんとか費用を抑えたいのですが、評判はかなり良い。有名なYouTuberの方も実際にインプレをあげられています。少しお高めではあるものの、弊社で取り扱いもある上に前評判も良いしこのブレーキで決めてしまおうかなドウシヨウカナ…

 

 8割方このブレーキにしようかなと決めかけていたのですが、後押ししてくれるポイントがもう一つありました。それは「重量」です。

 

もともと使用していたSHIMANO BR-R8070の片方の重さが平均138g。それが二つなので276gになります。対してEQUALブレーキの重さは片方136.5g。両方あわせて273gとなります。重いと思っていた機械式DISCブレーキキャリパーですが、このブレーキはアルテグラブレーキとほぼ同等、もしくは少し軽くなります。

と、いうわけで、、、

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ハイ、我慢できずに買ってしまいました(笑)

実際に手に取ってみるととても精巧に造られている事がすぐに分かり、良い意味で価格相応であると感じました。日本のモノづくりの意匠を感じます。当初「なかなかいいお値段だなぁ」と感じていましたが、実物を見ると納得します。私の中で期待のボルテージがガンガン上がっていくのが実感できます。

 

 

 実際のところEQUALブレーキキャリパーってどうなのよ

 

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約1,500kmほど使ってみたインプレをお話します。

 

前評判でも期待していた、ブレーキの引きの軽さについて

まず何より感じたことが「ブレーキの引きがとても軽い」という事。正直軽いと言っても驚くほどではないだろうと高をくくっていました。しかしながら、自宅でいざ組付けてレバーを握ってみたところ「デュラエースのリムブレーキキャリパーにデュラエースケーブルをアッセンブルした時よりも軽く感じる」といったフィーリング。勿論ワイヤーの断面処理をして、ケーブルグリスを塗布してあります。

もともとリムブレーキモデルのバイクに乗っていたころに今回取り付けたST-R9100とBR-R9100を使っていましたが、その組み合わせよりも確実に引きが軽く感じました。

このブレーキのセット内容にGROWTAC専用ケーブルがありますが、手持ちで新品のデュラエースケーブルが余っていたので、あえて今回はこれを採用してみました。(最近フロントのみGROWTAC専用ケーブルに交換したので、しばらく使用したのちにインプレします。)なので、リムブレーキに乗っていたころの組み合わせと今回の組み合わせは、STIレバーとケーブルが同じ物でシンプルにブレーキキャリパーのみ違うという条件になります。

ブレーキの引きの軽さについて、メーカーさんいわくケーブルラインの取り回しやブレーキキャリパーのリターンスプリングの最適化を図っているとのことなので、そこがまず引きの軽さに大きく貢献しているのではないかと考えています。

 

実際の制動力

ここも本当に不満などありませんし、しっかり効きます。

ブレーキ本体を⾼強度の超ジュラルミンを使⽤し、またそれを削り出して作られていますのでブレーキ本体やアーム部分など高剛性に仕上がっています。

安価な機械式DISCブレーキの場合、ブレーキをかなり強く握るとアーム部分などが低剛性の場合が多く、そこがたわんでロスとなりうる事が多いのですが、このブレーキはたわむ気配がありません。入力に対して素早く確実に反応してくれます。「スコっと握ってピタっと止まる」イメージ。

コーナーの多いクリテリウムレースから、頻繁にブレーキを使うであろうシクロクロスレースの様なオフロードレースまで、かなり優位に‘‘戦える‘‘ではないかと感じます。

 

個人的にはレースやトレーニングというよりオーバーナイトで走るロングライドが好みですが、ロングを走って疲れている時でも軽いタッチでしっかり効きます。あえてじわじわ握ってみたりなどすると「アウターケーブルとインナーケーブルが擦れ合う紐感」がありますが、あくまでそれは手に伝わる感触のお話。

細かく言うのであればこれもケーブルの摺動抵抗の要因になりうると思われますが、ぶっちゃけ使ってみた感じネガな印象はありません。リムブレーキを使っていたころと同じような感触を味わえて懐かしくさえ思えます(笑)

 

長めのダウンヒルでも下ハンドルのポジションをとることなく下れますが、あえて下ハンドル握ってみても当たり前かもしれませんがかなり強力にブレーキをかけれて下る事ができます。しかしながら一気に入力に対して制動力が上がるので、むしろタイヤをロックさせやすいかもしれません。慣れないまま下ハン握って下ってみて強めに握ってしまうとむしろ少し危ないかもしれません。ただこれは油圧DISCブレーキにも通ずる話なので、特別このブレーキがということはありません。ただそれくらい強力に効きます。

余談ですが、7/13から開催されているヨーロッパ最大の自転車ショー「ユーロバイク」にてトレッキングバイク向けの新型コンポーネント「CUES」が発表されていましたが、まさかの「オートシフト」と「ABS」の搭載でかなり驚きました…!遂に自転車にもABSが搭載される時代なんですね…!一瞬オーバースペックじゃないかと思いましたが、結構実用的な内容だと思います。

 

 

 ここをもっとこうして欲しいと感じた点

片効きピストン、対向ピストンについて

始めに申し上げますが、このブレーキは片効き式ブレーキです。 

 

機械式DISCブレーキは方効き式と対向ピストン式があります。

・片効き式:片方のピストンが動いてブレーキパッドを押し出し、ブレーキローターを反対側のブレーキパッドに押し付けて制動力を得る方式

・対向ピストン式:左右それぞれのピストンが動いてブレーキパッドを押し出し、ブレーキローターを両側から挟み込んで制動力を得る方式

 

それぞれメリットデメリットがありますが詳しく書くととんでもない情報量になりますので、簡単にご説明します。

 

【メリット】

片効き式:部品点数が少なく、部品ひとつに対して剛性強化を図りやすい→パーツの長寿命化。

対向ピストン式:両側のパッドクリアランスが同じ場合、ローターにパッドが当るフィーリングがダイレクトで明 確になりやすい。また、パッドを消耗してブレーキワイヤーを調節してもクリアランス調節が容易である。

 

【デメリット】

片効き式:片方のピストンしか動かないので、パッドが消耗した際に左右別々にクリアランス調整が必要。ロングライドなど、ライド中にパッドが減った分を調整したい場合に手こずりやすい。また、ブレーキフィーリングがダイレクトになりにくい(ブレーキローターを反対側のパッドに押し付ける構造であるため、ローターを撓ませるようなグニっとした感覚になりやすい)。

対向ピストン式:パーツ点数が多く、本体が重くなりがち。また、限られたスペースに多数のパーツが必要になる為に剛性とコストの両立が難しく、結果的に低剛性なブレーキが多くて‘効きにくいブレーキ‘と感じやすい。

 

出先での調整について

 当該ブレーキは片効きブレーキを採用していますが、それぞれのメリットデメリットを考慮した結果、片効きを採用したとのことです。片効き式のデメリットであるブレーキフィーリングがダイレクトになりにくいという点ですが、EQUALブレーキは左右のブレーキパッドのクリアランスを独立して調整可能です。

 

 

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表側の調整穴に3mmの六角レンチを差し込み、動く方のパッドクリアランスを調節します。

 

 

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裏側の調節穴は動かない方のパッドクリアランスを調節します。

 

個人的にブレーキを握った際のダイレクト感が強い方が好みの為、裏側のパッドクリアランスはローターと擦らないギリギリまで出しています。しかしながらやりすぎるとダンシングした際やダウンヒル等ローターが高温となって振れた際に擦りやすくなります。

結構メカニックフレンドリーなポイントではありますが、出先ではなかなか両側にレンチを差してシビアに調整し直すという事は難しいかと思われます。油圧ブレーキなら削れた分のパッドクリアランスは自動で調整してくれますが、機械式はそういきません。左右それぞれのパッドクリアランスを独立して調節できるということは、逆に統一して手軽に調整とはいかないんですね。

先日150kmほどライドした際に感じた点ですが、スタート時とフィニッシュ時でブレーキの引きしろやダイレクト感が変化していました。自動でパッドのクリアランス調整をしてくれる油圧時代に感じたことの無かった変化で、方効きならではのブレーキローターを反対側のパッドに押し付ける構造であるため、そこまで顕著に感じるほどではありませんでしたがローターを撓ませるようなグニっとした感覚に近い物を感じました。

 

 

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左右のブレーキパッド調整ボルト以外にもブレーキフィーリング調整ボルトがありますが、あくまでコントロール性や初期制動力の調整などブレーキ時のフィーリングを調節するためのボルトです。たしかにこの調整ボルトを回した場合に外側のパッド位置が変わりますが、ブレーキフィーリングも変わってしまいます。

 

 基本的には左右のパッド調節ネジで調整する必要がありますね。

 

パッドの消耗によってクリアランスやフィーリングが変わってしまうという事は油圧DISCブレーキでは感じなかった点ですが、逆に言えばこれだけパッドが消耗しているんだなという事を体感できます。なので、どれだけ調節したのかでそろそろパッドの交換時期であるなど、消耗具合をしっかり把握しやすいというのはメリットでもあると言えます。

 

しかしながらもう少しパッドのクリアランス調整の方法について、今の段階でもかなりの完成度ですが、もう少し出先でも調節しやすくなってほしいと思うのがホンネだったりします。

 

 

この様な方にEQUALブレーキがオススメです!

機械式変速の油圧STIレバーの重さが気になる方!

ワタシの様な理由で油圧ブレーキから機械式ブレーキに変えられる方は多くないと思われますが、実際に使ってみてオススメしやすい機械式DISCブレーキであると感じます。実際に加速感も変わりますし、一気に数百グラムもの軽量化をすることが出来ます。
※私の場合はステムを変えた事も起因しますが、自転車の重量が8.3kgから7.95kgまで減りました。

 

リムブレーキユーザーがディスクロードをバラ完する際に!

リムブレーキに乗られている方がディスクブレーキに乗り換えられる際に、色々と規格が立ちふさがるかと思われます。ホイールに関しては互換性がありませんが、リムブレーキ用のSTIレバーをそのままお使いいただけるので、今お使いのコンポーネントを使い続けたい方にも救世主になりうるのではないかと思います。ご自宅でバラ完する場合も、油圧システムのブリーディング作業の様な複雑な作業がないので取り掛かりやすかったりします。
※なるべく専門店にご依頼される事をオススメします。

 

輪行をされる方!

ワタシも片道輪行のロングライドが好みで、在来線から特急、新幹線までよく輪行します。油圧DISCブレーキの場合はホイールを外してスペーサーを入れる前にブレーキレバーを握ったらダメですが(ピストンが出過ぎてホイールが嵌らなくなります)、機械式の場合は握ってもなんら問題はありません。さらに前後スペーサー二枚を持ち歩く必要も無いので省スペース化&無くしても探し回らなくて済みます。

そのほか油圧だと完璧にブリーディング(エア抜き)をしないと、自転車をひっくり返してそのままにしてしまうと内圧が変わってしまったり最悪ブレーキが利かなくなってしまいますが、機械式はひっくり返しても一切変わりません。よほどノーメンテでない限りワイヤーが切れる事はほぼ無いと思いますが、ワイヤー交換も容易に出来ますので、立ち寄った先でも調整しやすいです。

 

 

在庫についてご案内

こちらのブレーキですが、現在店頭在庫はありません。私が当該ブレーキを搭載したロードバイクで出勤している日(気分によってピストやらクロスやらでも通勤しています)であれば実際にご案内もできますので、お気軽にお声かけください。

その他ワイズロードオンラインでも送料無料でご注文を承っておりますので、下記バーナーよりどうぞ!

 

グレー

 

 レッド

 

 ブルー

 

 ゴールド

 

ピンク

 

 

長くなりましたが、皆様のご来店をお待ちしています。