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感傷の秋田旅 その1
by: 長山 靖

 

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こんにちは。二子玉川店の旅好きスタッフ長山です。

 

 

先月、秋田県へ輪行ツーリングに行って来ましたので、

レポートをお届け致します。

雪国のサイクリングは2014年以来、4年振り。

すっかりサボっていましたが、今回は理由があり、

どうしても自転車で行きたいと思いました。

レポートその1では、その経緯について書きますので、

ライドのみ関心のある方は読み飛ばしてレポートその2をお待ち下さい。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

私が秋田へ足繁く行くようになったのは、

父方の、大正時代以前の先祖の足跡が大館市と阿仁町(現・北秋田市)にあり、

ふとしたきっかけから、それを探訪してみたいと思ったからでした。

東京で生まれ育った私は、当時、秋田県には行ったことが無く、

秋田のことは何も知りませんでした。

 

 

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2004年、今は無き寝台特急あけぼので初めて秋田県入り、

約83km走り、当時もっとも手がかりの多かった

阿仁町の阿仁合にたどり着いたのが18時過ぎでした。

 

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(2004年4月26日)

 

たどり着いた感傷に浸り、しみじみ探索したり、写真を撮ったりしていたら、

町の店が一斉に閉まり始めました。

ハッと気づき、時計を見たら19時を回っていました。

田舎町の夜は早い、ということを、すっかり忘れていたのでした。

 

実は、この時の旅はテント携行の無宿者。

コンビニも無い山中の静かな町、食料はほとんど携行しておらず、

いきなり食料難民になってしまいました。

野宿装備積載で峠越え含む83kmの走行後とあれば、腹はペコペコ。

途方に暮れながら町を行くと、一件だけ、まだ明かりの漏れる、

シャッターの閉まっていない商店がありました。

 

恐る恐る入ると、商店のおかみさんが「はい、いらっしゃい!」

と元気に出てきました。

来訪時間と風貌から、何か訳ありの人だな、という視線を感じたので、

ここに至った事情を話すと、まず、テキパキと役場の方に電話して、

テントを張れる場所の確認をして下さいました。

初来店で、しかもまだお客さんにもなっていないのに、

親身な応対をして頂き、感謝感激。

更には、湯を沸かして、カップめんを用意して下さいました。

湯を入れてふたを閉じる重しとして出してきたのが、

そろばん、というのが、ますます泣かせました。

 

めんをすする間、町の歴史などいろんなことを話して下さり、

「ドラマよドラマ。人間、みんなドラマがあるのヨォ!」

と、ノリノリでドラマを連発するのが、それに憧れる純粋な少女のようで、

大変微笑ましく思いました。

 

このおかみさんが、秋田県で知り合いとなった、初めての方でした。

 

以来、1~2年に1回の頻度で秋田県を旅する時は、

極力、ここを訪ねるようになりました。

商店のご主人も一緒になって「よぐ来だなぁ」と、優しく迎えてくれました。

田舎の親戚を訪ねていくような親近感がありました。

 

 

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(2009年1月15日)

 

 

このことは、大正時代以前の先祖の古い足跡だけ、という

心もとない手がかりだけでスタートした

秋田探訪の、大きな心の支えとなりました。

 

 

 

そのおかみさんが、昨年、亡くなられていたことを、たまたま知りました。

昨年の2月に旅行で訪ねた時、おかみさんは「ちょっと疲れた」ということで

入院されていて、会えませんでした。

今年も2月に秋田行きを検討しており、そこで会えるかな、

と期待していた矢先の訃報だったので、大変、がっかりし、泣きました。

そして、一気に行く決心が付きました。

手元に、おかみさんが写った写真が何枚かあるので、

それをプリントして、ご主人に届けようと思いました。

 

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冬の秋田に行くのは、2008年、2009年、2013年、2014年、2017年、

に続き、今回が6回目。

雪と寒さ厳しいこの時期に行く頻度が高いのは、

仕事的に閑散期で休みが取りやすい、

というのが発端ですが、雪の秋田というのが実に味わい深く、

魅せられたからでもありました。

 

ただ、2017年は自転車抜きでした。

 

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雪ライドは、現地の足として便利なだけでなく、

それそのものの面白さも魅力ですが、防寒装備を含めた重いバッグを

背負いながら、平時と段違いの走行抵抗やバランス取りと向き合います。

時には吹雪いたり、強風と闘ったりもします。

そういったタフな面が多分にあることから、

けっこう気力が充実していないと、出かける腰が上がりません。

それで、2014年以来、ご無沙汰していました。

 

でも、今回は絶対に自転車で行こう、と思いました。

自転車で旅することで出会ったご縁、

愛車と共に訪ねたかったですし、訪ねる前に走って、

心の準備をしたかったのです。

走り抜きでいきなり訪ねたら、気持ちの整理が付きづらいと思いました。

 

 

走りに選んだコースは、阿仁合駅の一つ隣、荒瀬駅から

森吉山の中腹、阿仁スキー場までの約12km、

ゆるやかなヒルクライムコース。

 

 

2008年、初めての冬の秋田で、ヒルクライムしたコースでした。

 

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(2008年2月15日)

 

 

山の方へ突っ込むのは、私が坂好きだからですが、

今回は別に理由がありました。

 

羽黒山伏の本を読んでの受け売りですが、

「さくら」は、さ:田の神、くら:神様のおわす場所・神様をお迎えする坐、

意で、春に田んぼが始まる前にさくらが咲くのは、

山からさくらの木に神様が降りてくるからだと言うのです。

そして、人は、亡くなると、三十三回忌までは里に近い山にいて、

それを過ぎると、奥山に行って神様になる。

と、書かれていました。

 

 

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(2014年4月29日、阿仁合の桜)

 

 

感覚的に違和感のない、腑に落ちる捉え方でした。

それが本当かどうかは人間にはわかりっこありませんが、

なんとなく、そんな気もするな、と共感しました。

それなら、山の方へ行ったら、故人にご挨拶出来るかな、

そんなことを考え、阿仁のシンボル、森吉山方向へ向かう

このコースを選びました。

 

 

すっかり前置きが長くなってしまいましたが、自転車での旅路は

「体の運動だけでなく、心の運動でもある」

ということの一例をご紹介してみたく、書いてみました。

次回は、実走レポートをお届けします。

  

 

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その2へつづく 

 

 

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