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感傷の秋田旅 その4 完結
by: 長山 靖

 

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んにちは。二子玉川店の旅好きスタッフ長山です。

 

 

 

旅からだいぶ経過してしまいましたが、2月下旬に行った

秋田県輪行旅レポートその4をお届けします。

これで完結です。

 

その1 その2 その3

 

 

 

  

 

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徐々に、黄昏時の怪しい雰囲気が漂い始めます。

 

 

 

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電線は、風景写真を撮るに当たって、構図から外したくなりがちなものですが、

こういう時は人の営みが近く感じられ、安心感が湧きます。

電灯が放つ温もり感が嬉しい。

 

 

 

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降雪は勢いを増し、少し駐輪しているだけで

どんどん積もっていきます。

幸い、乾いたパサパサな雪質なので、

手で払うだけで簡単に落とせます。

 

 

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が、その傍から、すぐ積もります。

 

 

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こういう状況でも写真を撮り続けることが出来たのは、

昨年、思い切って防塵、防滴、耐低温の

カメラとレンズを導入したからでした。

 

 

 

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暗くなり切る前の微妙なグラデーションの中の、電灯

なぜか、懐かしさや郷愁を感じます。

 

 

そうやってウロウロしているうちに、

一台の車が抜いて行き、すぐ先で停まりました。

ドライバーは、樹氷平で案内して下さったガイドさんでした。

「大丈夫かぁ?気ぃつけてなぁ」

心配して、わざわざ声をかけて下さったのでした。

こんな寒い時は、気遣いが尚更、温かい。

 

 

 

 

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そして、静寂が戻りました。

いよいよ暗くなってきて、それと共に、

「山怪」という本を思い出しました。

少し昔の人が山で体験した、何かは分からないが確かにあった、

という不思議談を集めた本ですが、

この阿仁地方の話が多く収録されています。

 

 

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内容は、狐に化かされる話や、狐火の話が多かったです。

闇が深かった昔は、そういう話が身近にあったのですね。

しかし、狐火・・・、

  

 

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現代は、ライトが高性能で、びかびか。

これでは、狐火もびっくり?

物怪が寄って来ないかも知れません。

便利ではありますが、いささかの寂しさも覚えます。

夜は、暗いからこそ、夜なのではないか・・・。

時代と共に深まる、ありのままの自然との距離感を感じました。

こんな妙な考えが湧く辺り、既に狐に騙されかけていたのだろうか?

 

 

 

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降雪が、霧のように視界を遮り、幻想的。

ここで、フラッシュを焚いて撮ってみれば良かったのですが、

闇が深まる緊張感と先を急ぐ気持ちとで、忘れてしまいました。

それがかえって味わい深い写真にもしてくれましたが、

もしフラッシュを焚いて撮っていたら、

 

 

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こんな感じの写真が撮れたのではないかと思います。

(これは、前夜に宿の前で撮ったもの) 

 

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雪のファンタジー。

 

 

 

 

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ようやく、阿仁合の町の入口へ到達。

信号を越え、坂を下って行けば、町の中心です。

 

 

 

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そして、目的の商店に着きました。

遂に来た・・・。

ここまでの道のりで時間をかけ過ぎ、

残り時間の余裕が無くなってしまいましたが、

おかげで心のウォーミングアップは十分です。

 

 

 

そして、ご主人と再会。

 

「いや、この雪の中、自転車でよぐ来だなぁ」

いつも、帰郷した子を迎えるかのように、気さくに、温かく接してくれます。

その傍らに、賑やかだったおかみさんがいないのが、寂しい。

 

ご主人に、現像して持参した、おかみさんの写真を渡しました。

受け取って、しみじみと見てくれました。

「店も配達も食事も雪寄せも、なんでも一人でせねばなんねから、大変だ」

と、寂しさを噛み締める間もなく忙しい様子でした。

だんだん無理な疲れが溜まっていきそうで、心配が募ります。

私に出来ることは、せいぜい、時々、訪ねていくことくらい。

近所だったら、運動がてら、がんがん雪寄せを手伝うのですが・・・。

 

 

 

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2004年6月の店内で撮影されたツバメ。

私がこの商店を初めて訪れたのが、この少し前、2004年4月26日でした。

その時、おかみさんと、ツバメの巣の話をしたのを覚えています。

あれから、14年が経つのか・・・。

 

 

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そろばんもありました。

当時と同じものかはわかりませんが、レポートその1で書いた、

おかみさんがテキパキと湯を沸かして用意してくれたカップめんの

ふたを閉じる重しとしてそろばんが出てきた思い出が、

ふわっと蘇ってきました。

気配の名残を感じ、その辺から

「あら~!」なんて、出てきそうな気がしてしまいます。

 

 

旅先で受けた恩を、旅先から返してみよう、と思い立ち、

北海道ツーリング中に夕張メロンを送りつけたこともありましたが、

すかさず、返礼に原木なめこの缶詰を送って下さり、

結局、恩は返せないまま、積もる一方でした。

 

 

初回から10年後の2014年春に訪ねた時は、

10年間、普通の素朴な商店だけと思ってきた所が、実は二階にアトリエがある、

ということで見せて下さり、素敵な部屋で、花などの作品を拝見しました。

商店は定休日もなく、役目を果たすべくずっと働きづめだったようですが、

くるくる働く余暇に、クリエイティブな時間もお持ちだったのですね。

まさかこんな隠し玉があるとは夢にも思わず、

一つの場所を何度も訪ねて深堀りする面白さを教えてもらいました。

 

 

それが、おかみさんとお会いした最後でした。

2014年秋に、続・自走de秋田にて、商店の前を通りましたが、

ザーザー降りの夜で、既に店も閉まっていたので、遠慮して、

また来ようと思い、店の前で写真だけ撮って過ぎました。

 

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そのレポート内、自宅から663kmの写真が、この商店の前でした。

2014年10月27日撮影。

 

この時は、まさか「また」が無いとは、思いもしませんでした。

この写真を撮っていた当時の自分に、それを知らせることが叶うなら、と

「もしも」がよぎりますが、そうはいかないのが、人生。

 最後にきちんとご挨拶出来なかったのが、悔やまれます。

その分、これからも懲りずに阿仁合を訪れ、

吹き抜ける風の中に何かを見出したいと思います。

 

 

時間的に、小一時間しか滞在出来ませんでしたが、

長居し過ぎてもお邪魔になるので、かえって良かったかも知れません。

 

最後に、お土産のお酒や食料を購入し、ご主人と握手を交わしました。

その手は、大きく、がっちりして、そして温かかった。

 

「また来でな!」

 

必ず来ます!と、心に誓いました。

 

 

 

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外では、相棒が、雪に埋もれながら静かに待っていてくれました。

 

 

 

 

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近くの阿仁合駅から、今晩の宿がある大館を目指して輪行。

この時の阿仁合駅舎は改装工事中で入れませんでした。

今はリニューアルオープンを済ませ、

観光拠点として動き出しているそうです。

 

 

 

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この時は、本駅舎脇に設置された仮駅舎を利用。

ここで輪行パッキングにかかります。

 

 

 

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寒い雪の中、活躍し続けてくれたCATEYEのライトたち。

大丈夫という保証は出来ませんが、少なくとも

今回の私の雪旅では、ノートラブルで動いてくれました。

(その後も元気に稼働しています)

 

 

 

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雪まみれの輪行パッキング。

雪を払う傍からすぐ降り積もってキリが無く、車内に入れば

いずれ溶けて消えるので、そのままガバッと包みました。

 

 

 

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大館まで行ける列車へ接続する最終の列車へ、無事乗車。

今回も、いつもの如く時間ギリギリでした。

 

 

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その分、車内の安堵感は、温かさと相まって、深い。

 

 

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商店で購入したワンカップで、相棒と、今回の旅路に、乾杯。

結露により、ソフトフィルターをかけたような写真になりましたが、

今回のしみじみ感には、むしろちょうど良い写りと感じました。

 

 

 

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鷹ノ巣で内陸線から奥羽本線へ乗り換え、大館へ。

雪の輪行では、青い袋は良いですね。良く映える。

 

 

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また同じ落書き・・・

レパートリー増やそう。

 

 

 

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大館で荷を解き落ち着いたら、地酒で晩酌。

今回は、いつになく染みました。

特に、心には。

 

 

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翌日の大館では、新たに2人の素晴らしい方と出会いました。

 

 

 

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一人目は、78歳で、一人で食堂を切り盛りするお母さん。

ご主人に先立たれた後も、頑張って続けておられました。

地元の方の利用だけでもけっこう忙しそうだったので、

ここで店名を出して宣伝するのは控えておきますが、

くるくると動き回るその姿に、感動しました。

心の籠ったラーメンが、最高に美味かった。

 

 

 

 

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もう一人は、氷屋のご主人。

大館の寒い雪景色の中でも、元気に営業中でした。

 

 

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純氷に拘って、飲食店に提供しているのが主だそうですが、

 

 

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真冬でも、かき氷もやっています!

 

 

 

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寒い店内で、「氷」という一文字の入った鉢巻を常に着用して

氷を削るその様は、まさに職人。

気迫を感じる体さばきでした。

 

     

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「冬のかき氷の魅力」

なるほど、面白い!と思いましたが、何より

 

「暑いから食うんでなく、美味いから食う」

 

という言葉に、シビれました。

その拘りかき氷は、何とも言えない美味さと食感が絶品でした。

今のかき氷は、スライスするのではなく砕いて作るから、食感が異なる、とか、

スライスする氷の最適温度など、いろいろな拘りを、

静かに、熱く語って下さいました。

一言一言が、とても心の籠った言葉でした。

 

 

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こういう素晴らしい方々が、地域の元気を支えているのですね。

また、ぜひ会いに行きたいと思いました。

 

 

 

私は、旅好きで、未踏の色々なところに行って楽しんできました。

が、近年、なぜか「場所」に心が反応しにくくなって来てしまい、

腰が重くなりがちでした。

メジャーな乗鞍も、渋峠も、富士あざみも、まだ行ったことなく、

まあ行ってみたいといえば行ってみたいのですが、

よし行こう、というところまではなかなかテンションが上がりません。

 

 

でも、「人」には、相変わらず心が反応するのです。

よし、会いに行こう!と思ったら、強行してでも、出かけたりします。

今の私の旅の行先ベクトルが、そちらに傾いているのでしょう。

その心理として、場所は逃げない。人は逃げる。

というのがあるのだと思います。

変化が少ない「場所」は、いつでも行けるから、まあ良いや、

ということなのでしょうね。

 

 

そして、今週末7/28~7/29、人に会いに、再び秋田へ向かいます。

今度は同じ秋田でも南部の由利本荘です。

先年に続き、矢島カップ2ndステージの鳥海山ヒルクライムに参加します。

正直なところ、今年はぎっくり腰をやって、サンデーライドと通勤ライドを

だましだまし走っている以外、100km乗ったかどうかも怪しい状況。

タイムアタックは望むべくもなく、ワースト記録を更新することでしょう。

もし、大会だけが目的なら、モチベーションだだ下がりで、

参加しなかったかも知れません。

今回が4回目の参加で、場所の新鮮さも減ってきています。

 

でも、この時だからこそ、会える方々がいます。

交流のある、マルヒロサケテンチームの皆様、

いつも顔と名前を憶えてくれている大会のスタッフさん、

矢島駅売店の名物販売員さん、

暑い中、応援してくれる、沿道の方やボランティアスタッフの皆様・・・

それを思うと、動かずにはいられません!

 

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と、言うことで、大会参加旅のレポートを予告して、

本レポートを締めくくりたいと思います。

 

昨年の大会参加レポート

 

 

 

 

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本レポートの旅の終わりに、大館の城跡にある桂城公園に寄りました。

 

 

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そこに立つこの古木も、不思議と「また会いたい」と思う存在で、

大館に来た時は毎回、立ち寄っています

年に1~2回の、数分だけの再会。

限られた、僅かな時間だからこそ、深く心に沁みるのでしょうね。

 

 

 

 

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