【試乗インプレ】DURA ACEでの前後異径リムハイトは果てして?!『WH-R9270』
by: 実方貴広

新型DURA ACEホイールの比較試乗を一通り終え、前編となる定番組み合わせのインプレブログをアップして一息ついたのもつかの間、今回も後編として前後異径組み合わせのインプレ記事を書き上げました。
しかし、定番のC36・C50・C60ですら予想を超えて高性能かつ各モデルの性能差が僅かだった為、その比較インプレ及びブログ作成は想像を超えて困難なものになってしまったのです、、、。
結論から先に言ってしまえば前回のアルテグラホイール試乗インプレの時のような分かり易い差というのは感じ難かったです(汗)。
まぁ、定番のC36・C50・C60の比較でも性能が拮抗していて僅差なのに、両方の良いとこ取りをすることが目的の前後異径の組み合わせを試しても違いが分かりにくいのは当然と言えば当然かもしれません(汗)。
それこそ65点と70点の差とか80点が75点になったりすればその差は歴然ですが、93点と95点の差とか96点が94点になったとしても高得点である事には変わりませんし、その差も僅かにしか感じませんよね、、、。
DURA ACE同士の比較だと後者になりますので、途中で『ここまでやらなくても良いんじゃね?』『前後異径にする必要そこまでなくね?』みたいな感情と葛藤しながら走っていた事は心の奥底にしまっておきます(笑)。
例えば、野呂山とか亀老山レベルの登り(関東なら箱根の旧道とか)ならC36一択なんですけど、しまなみの外周や江田島一周(関東なら物見山周回とか)ならC50でもこなせてしまうので、前後異径の組み合わせを必要とする境界線を見極めるのが本当に難しくて、、、(涙)。
上手くまとめようとすればするほどに理屈っぽい文章になってしまいましたが、今回も最後までお付き合い頂ければ幸いです(汗)。
前回のブログも是非ご覧下さい↓↓

【試乗インプレ】完璧にして究極! SHIMANO『WH-R9270』

今回は前回以上に数値比較が役に立つやもしれませぬ。
①初期加速 ②中間加速 ③巡行性能 ④登坂力 ⑤振動吸収性能 ⑥剛性感
303FC  :①7.8 ②7.6 ③7.2 ④7.7 ⑤8.3 ⑥6.7
C36      :①7.8 ②7.8 ③6.7 ④7.9 ⑤7.0 ⑥7.0
C3650  :①7.6 ②7.9 ③7.1 ④7.5 ⑤6.8 ⑥7.3
C50      :①7.4 ②8.0 ③7.4 ④7.3 ⑤6.5 ⑥7.4
C3660  :①7.5 ②8.1 ③7.3 ④7.4 ⑤6.6 ⑥7.5
C5060  :①7.3 ②7.7 ③7.7 ④7.0 ⑤6.3 ⑥7.8
C60      :①7.1 ②7.5 ③8.1 ④6.8 ⑤6.0 ⑥8.0
ULT C36:①6.7 ②6.8 ③6.4 ④6.7 ⑤6.5 ⑥6.4

 

≪結論≫前後異径は必要か?

 3660H

悩みに悩んだ結果『ある条件下においては必要だが、それ以外ならあえて前後異径を選択する必要は無いかな』という結論に至りました。
が、今思い返してみても非常に難しい比較でした、、、。なにせC36・C50・C60の比較ですら項目によっては僅差でしたから(涙)
ちなみに『ある条件下』というのは以下の通り
・僅かな機材の違いに敏感に気付ける方
・性能が拮抗していても明確に好みの方を選べる方
・競技志向の方など、ピンポイントでその性能差を求める方
・C36・C50・C60を既に所有していてキャラクターを変えたい方
まぁ、当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、高得点過ぎる物同士を比較すると僅差でも良い方を選べる方や使用用途が明確な方でないと想像以上に決断に迷いが生じると言いますか、極論を言ってしまえばどちらも高性能過ぎてどっちでも良いやってなります(笑)。
餃子とラーメンが食べたい時にA店(餃子75点・ラーメン65点)とB店(餃子65点・ラーメン75点)だとどっちを重視するか緊急脳内会議が始まりますが、C店(餃子93点・ラーメン95点)とD店(餃子95点・ラーメン93点)だとどっちでも良いやってなったり、逆にどちらも美味しいとかえって選ぶのが苦痛になりませんか?? 決め手に欠けると近い方・混んでない方・前回こっち行ったからみたいな別の判断基準で選択したりして(汗)。

まぁ、幸せな悩みなんでしょうけど、、、(笑)

そう、正にそれ!! DURA ACE同士の比較って『幸せな悩み』なんですよ!! どれを選んだとしても不満なんて出ないんですけど、せっかく最上級を手にするなら妥協はしたくない的な。
そもそもDURA ACEを購入検討出来る時点でめちゃくちゃ羨ましいですし、インプレ自体は全然幸せじゃなかったですけど(笑)

やっとスッキリした答えが出た?気がします!!(自己完結w)

そんなこんなで各組合せのインプレに移りますが、本気で購入を検討されている方ほど読み進めていくうちに迷われてしまうかもしれません。
その時はそのまま幸せな悩みに陥るか、悩むのを諦めてシンプルにC36・C50・C60のどれかを選んで下さい!! 不満なんて出ませんので(笑)

 

『C36/C50』1,407g(F620g/787g)

3650

初期加速7.6 中間加速7.9 巡行7.1 登坂7.5 振動吸収6.8 剛性7.3
本来であれば登坂力の優れるC36とトータル性能に優れたC50の良いとこ取りが実現する組み合わせのハズなんですが、文字通りC50のトータル性能というか、登坂性能が凄まじいので想像以上に僅差に感じました(汗)。
それでもC50からは初期加速と登坂力は向上しますし、中間加速と巡行性能は中間位の感覚になります。なので良いとこ取りをするという意味で前後異径にするメリットは十二分に得られますが、C50のトータルバランスが整い過ぎていて多少のアップダウンやある程度のヒルクライムコースまでハイレベルにこなせてしまいますので、本当に僅かな違いにしか感じられないと思います、、、(汗)。
その上であえてC3650の恩恵を最大限得られるシーンを上げるとするなら『アップダウンの多いコースでC36よりも下りのアドバンテージを稼ぎたい』とか『平坦とアップダウンを含む複合的なコースの最後にヒルクライムが待っているのでC50よりも登坂力を重視したい』といった特定の条件下に限られると思います。それよりは『C36を所有していて平地性能を強化したい方』『C50を所有していて登坂性能を強化したい方』が追加で前後異径を導入されるケースの方がより現実的と言うか自然な流れのように感じてしまいます。そしてその場合にC50よりもC36から前後異径を導入する方がより前後異径のメリットを体感出来るように感じます。

 

『C36/C60』1,478g(F620g/858g)

3660

初期加速7.5 中間加速8.1 巡行7.3 登坂7.4 振動吸収6.6 剛性7.5
個人的に一番面白いと感じた組み合わせがコチラです。C3650よりも更に平地性能を強化した組み合わせになりますが、C60ですら登坂力が優れている上に扱い易いので、初期加速・登坂力の低下を最小限にとどめながら巡行性能を向上させる事が出来ます。加えて更なる下りのスピードアップが図れるので、C3650より更に下りを重視したアップダウンに強い組み合わせとも言えます。
リアがC60なのに感覚的にはC36とC50の中間的な味付けに感じたという点においても面白い組み合わせでしたが、比較項目によってはC50を凌駕するポイントもあって凄く奥が深い組み合わせだと思います。C36に追加でC60のリアなんてのも全然アリだと思いますし、凄くおススメです!!

 

『C50/C60』1,532g(F674g/858g)

5060

初期加速7.3 中間加速7.7 巡行7.8 登坂7.0 振動吸収6.3 剛性7.8
そもそもが高い登坂力と巡行性能を併せ持った超オールラウンダーのC50と、他社ハイエンドモデルの50mmハイト並みの扱い易さと登坂力を併せ持ちつつ更に高い巡航性能を有したC60の良いとこ取りをした組み合わせですから悪いわけがありません。それに、この組み合わせに限ってはアルテグラの時以上にC60の特性を維持しつつ扱い易い方向性で良くなります!!  斜度10%を頻繁に超えないのであればクラスを超えた登坂力の高さと持ち前の空力性能の組み合わせにより、想像以上にアップダウンが容易にこなせてしまいますし、そもそも普段のサイクリングコースで斜度が頻繁に10%を超えるシチュエーションなんてなかなか無い気がします(それでもC50のバランスの良さが光りますが)ので、ガシガシ攻めない方やエアロロードにC5060を履かせて見た目も重視したい方が選んだとしても後悔する事は殆ど無いのではないかと思います。更に言えば、特段C60でも扱い難さや重量が1,609gもあるような重さは感じ難いですし、見た目の差も少ない上にC60から80g近くも軽量化出来ますので、スペック的にも玄人っぽいという側面でもオススメです!!

 

 如何でしたでしょうか、今回も前後異径の組み合わせで比較インプレしましたが、想像以上に僅差で何度も何度も乗り比べて、語彙を振り絞って記事にしてみました!! 少しでも購入検討されている方の参考になれば幸いですが、正直言って今回の比較インプレは骨が折れました、、、(汗)。
え?インプレを終えて自分なら何を選ぶかですか?? そうですねぇ、やはり無難なC50と言いたいところですが自転車店員として尖った部分を出すとしたらC3660でしょうか。現在メインで使用している303FCとの共存を図るならC5060を選ぶと思います!!

暫くはインプレから遠ざかりたい心境ですが、新作タイヤのインプレが溜まっておりますのでのんびりはしていられません(涙)。
次回のインプレブログも乞うご期待下さい!!

 

 

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