プロコンチでも勝てる!ULTRALIGHT EVOをインプレしてみる【BH】
by: 梅林 康典

ULTRALIGTEVO0154_n

 

 

 

のっけから、ディレクトエナジー

「社長」ことトマ・ヴォクレールの笑顔

そして、最後の走りとなる

ツール・ド・フランス

でのスペシャルカラーの

BH ULTRALIHT EVO

です。

 

 

シルバーにペイントされたフレームに

ULTRALIGTEVO45781_n

 

このマーキング。

気になったので調べてみたところ、

ヴォクレールがツール・ド・フランスにおいてステージ優勝した

日付のようです。

そして、通常はダウンチューブに入っていく

電動変速用のワイヤーが、ブレーキのアウターワイヤーと

共に入っていくのもメッチャ気になります。

たぶん、樹脂のアウター受けを加工してますね。

今度、マネしてみよう・・・

 

 

 

今年のツール・ド・フランスでも

 

8STAGE10042_n

 

カルメジャーヌの山岳ステージでの

区間優勝を果たし

 

 

 山岳では

 ULTRALIGTEVO22915_n

新型の、G7PROではなく

チーム全員が用意される信頼性の高さ。

 

 

 

しかし

 

ディレクトエナジー6487-1024x680

いざ、その乗り味はどうなん???

と気になってみても

驚くほど情報が少ない。

 

 

ULTRALIGTEVO924574_o

 

日本代理店がサポートする、女子の若手選手が

レースでも使用しているんですけどね・・・・・

 

 

 

そこで、

昨年からBHに乗る梅林が

皆さんのご要望(?)にお答えして

ガチ走りでのインプレをします!!

 

 

ULTRALIGTEVO99136_n

 

まず、サイズ感

今回用意されたのは、XS

 

 

 

ULTRALIGHTジオメトリー29_n

 

トップチューブが、530mm

シートアングルが74度と、梅林の体格に対しては

ちょっと大きいように感じます。

しかし、実際にサドルへの着座位置(ポジションシートアングル)まで

前に出すと、ハンドル~サドル先端の距離はステム90mmでちょうど良く

なってしまいました。

BBの中心から、ヘッドチューブへの「リーチ」は

さすがにXXSのほうが適正で、乗っていくにあたり

ここが気になるところ。

 

 

 

ヘッドチューブは115mmと、サイズに比して短いので

サドルとハンドルの落差はちゃんと出ます。

こういった、それまで乗っていたマシンのポジションが

Y’s Roadの誇るオリジナル計測システム「バイオレーサー」によって

導き出されたものから決められているので

次に乗るものへの落とし込みも容易です。

 

 

 

そして、インプレッションに選んだのは

伊豆にある、サイクルスポーツセンター

 

csc右回り5941_n

しかも、通常とは逆の

登りゴールとなる「右回り」

 

 

 

最近は、なぜか実業団レースで使われることは少ないですが

かつて、チームY’s Roadにおいて

実業団修善寺 028

ホッシー弐号が、E1クラスにおいてかろうじての完走。

(しかしCSCにおける実業団E1クラスでの初完走の快挙)

 

 

 

 

そして

 

実業団修善寺 002

 

E3クラスでの梅林の謎アタック

そしてゴール後、マシンから降りられないほどの

脚の痙攣にまで追い込まれた

日本サイクルスポーツセンターの名に相応しい、厳しいコース。

 

 

 

csc5時間1444_n

なんと、そこで「5時間耐久レース」が開催されます。

バカですか??・・・バカですよね????

 

 

 

ULTRALIGHTEVO80829_n

しかも、そこにいきなり借り物のマシンを実戦投入。

ますます、バカですか???

・・・・まごう事なきバカですね。

 

 

 

結果

 

 

 

 

csc5時間17251_n

 

勝ちました。

 

 

 

 

と、簡単な話でもなく

スタートしてすぐのペースアップについつい

反応してしまい、一周目が終わって気が付くと

 

 

csc5時間7349_n

 

山の神・森本誠さんの前を走っている

というか追いたてられる羽目になる。

 

 

 

伊豆のCSCというと、とにかく登りが厳しいコース。

ウルトラライトという名を冠するフレームの反応を確かめるのに

最適・・・

と思いましたが。

しばらくはどうやったら気持ちよく進むか試行錯誤。

 

 

 

そこで思うに、

カーボンの板としてはややたわみがあるが、それでも硬い部類。

特に、BB周りは386EVO規格のせいもあってブロックとして硬い。

硬く、軽い分だけ反応性と振りやすさはピカいち。

切り返しも早いので、ハンドリングが軽く扱っていて楽しい。

という特性。

 

 

特に、振りの速さと切り返しは梅林の乗ってきた中でも

おそらくナンバーワン。

 

 

 

 

しかし、一方で

硬い分だけ、振っている時のタメはなく「キンキン」という動き。

なので、ダンシングで加速させるにもトルクを上げて

「グワン」と踏んでいくのではなく、「キコキコ」と

回転を上げていくほうが進む。

 

 

 

 

結局、CSCを逆回りで14周したのでその都度、一番長い登りと

ホームストレート前の急勾配でいろいろと試した結果。

やや前荷重で、ケイデンス85rpmから回転を上げながら

上死点からトルクを維持しながら、

心拍は95%/MAX以上に上げすぎないようにする。

のが、一番イーブンペースで進みそうです。

 

 

 

一方で、下りや高速での安定性はどうよ???

というところでは、

梅林の体に対してやや大きいもののヘッドアングルが立っていて

重心位置も高いため、まさしくヒラヒラと

良く言えば軽やかに、

言いかえればツボを外せば繊細なハンドリング。

 

 

 

 

EVO繋がりでいえば

軽量オールラウンドバイクとしてもはやスタンダードと言える

キャノンデール SUPER-SiX EVO HM

EVO805616_n

のあらゆるレベルの人を受け入れる許容性を

薄めて

キレッキレにした感じ。

 

 

 

下り性能はそれなりに高いです。意外と。

CSCの下りで、65km/hでそのままコーナーに突入できるレベルにはあるので。

ただし、コーナーの地を這うような追従性と

脱出速度の伸びはさすがに

G6 PRO のほうが上だなー、と感じました。

 

 

 

直進安定性は、さすがにプロバイクだけあって

次元の高さを感じましたが、

TREKのような「棒で引っ張られるような、波をかき分ける船のような」

安定性ではなく

ダウンチューブからBB周り、リアステーまでが進もうとするのを

常に上半身で修正舵を入れていく感じ。

 

 

 

車でいうと、クルージングに適したグランツアラーのセダンではなく

FRとかミッドシップタイプのスポーツカーで

どっしりと構えて乗るのではなく、常にハンドルに手を当てているイメージ。

といって、やたらナーバスとかそういうことはなく

手放し走行もすぐにできたので、安定性そのものはあります。

 

 

 

昔、ファッサボルトロ時代のピナレロの選手実車

当時の最先端のアルミ+カーボンバックのひな型の

「プリンス」の選手モデルに乗らせてもらった感覚を思いだしました。

当時は、今と違いカーボンの金型ではなくアルミの溶接のため

選手によってはアルミ組成やジオメトリーまで要望を出すこともありましたが

自分が乗ったのは、通常のスカンジウムベースではなく

「U2」と言われたデダチャイの超々軽量アルミ。

さらに通常よりもヘッドアングルが立っていたと思われ

ハンドリングとペダリングへの反応性がすさまじく速く(当時比)

なのに直進安定性が高く、機会を頂いた方から

「これがプロバイクだよ」

と教えられた覚えがあります。

 

 

 

G6 PROが硬いなりに、意外と面では柔らかいので

適当にトルクをかけても進みますが

ULTRALIGHT EVOはスイートスポットが狭いものの

そのクセを生かせればクライマーとしては、

こんなに面白いフレームはないと思います。

(梅林はクライマーではないですが)

 

 

 

個性、と言えばそれまでですが

久々に乗りこなすのが楽しみなバイクなので

またレポートしたいと思います!!

 

ULTRALIGHTEVO068_n