【春の新生活】何に乗ろうかな!?スポーツ自転車の種類を解説!!
by: 入澤 司

みなさんこんにちは。
自称スポーツバイクコンシェルジュ。
名古屋本館トレックスペシャルアドバイザーのいりさわです。

もうすぐ年度末です、年度が替われば新生活が待っています。進学、就職、異動など新しい環境へ移るかたも多いことでしょう。

今年の春は自転車を始めたいな!スポーツ自転車で活動したい!!そんな気持ちを抱いている方も「じゃあ何を選べばいいんだろう」と漠然と悩んでいるかたもいるのではないでしょうか?

今日はトレックの自転車を用いてその種類について解説します。

イカつくて格好いい自転車

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マウンテンバイク

山を楽に楽しく走破するために開発された、アメリカ生まれの自転車です。

フロントサスペンション搭載

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主な特徴といえば、サスペンション。上位グレードにはフロントだけでなく、リアにもサスが付く「フルサス」と呼ばれるものも存在していて、より荒れた路面もガンガン駆け抜けることが出来る仕様の車体だって沢山あります。エントリーグレードはサスはコイル(バネ)で出来ていて、上位モデルはエア(空気)サスに変化していきます。もちろんリアも同様です。

コイルサスのメリットは空気圧管理が不要なところ。メンテフリーとまでは言いませんが、毎日使うので気を使いすぎなくて済むというメリットがあります。その代わりサスの働き自体はエアサスには負けてしまいます。

エアサスのメリットはその動きの良さ。凄く滑らかに動きます、快適そのもの。段差の乗り上げや着地、自分の膝で衝撃や勢いを殺さなくてもいいのでは?と思うほどスムーズに動くので山の中ではもちろんですが、街中の段差でも気持ちよく走破できます。デメリットは空気圧の管理ですね。タイヤと同様、いずれ抜けてきます。その空気圧の管理を定期的に専用のポンプで行う必要があります。

太いタイヤはオフロード用

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太いタイヤに、ゴツゴツしたブロック。オフロードで砂利や泥をかいて適切に走りきるためのタイヤです。最近ではチューブレスも多く、勢いよく着地しても中のチューブを嚙み潰すパンクは少なくなりました。この太さは乗り心地にも直結しますので、走っていてふわふわと心地よい部分もあります。

しかし、このごっついブロックは綺麗な舗装路では細かい振動の元となります。足元に砂利があるわけでもないので、あまり仕事が出来ない状態で、舗装路の上では不要と言っても過言ではありません。マウンテンの乗り心地の良さをそのまま維持して舗装路の上での走行性能を求めると、ブロックの無い規格の合ったタイヤに交換する必要が出てきます。

ギア比はワイドで低速

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最近のマウンテンバイクはフロントに変速機はありません。フロントを変速させるとチェーンが落ちることがあるから、逆に変速機構自体を無くしていく傾向にあるからです。その代わり、リアのギア比がとても広いです。重たいギアから軽いギアまで広い設定になっています。一段ずつ変速する際に、そのギア比の差が結構大きいので小気味よく一気に変速というのが難しい場合もありますので、気を付けてください。ワイドなギアは山の中で大きく活きてきます。低速ギアも急な斜面で、なおかつ足元が悪くても着実に上っていけるためのものです。適材適所で楽しめる設計になっているワケですね。

ワイドなハンドルは安定感重視

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マウンテンバイクは今回紹介するバイクの中で最もハンドル幅が広いです。脇を広げ肘を張り大きなボールを抱えてるようなイメージでハンドルを持ちます。こうすることで、悪路の上で安定してハンドル操作をすることが出来ます。もしかすると街中ではちょっと不便に感じるくらい幅が広いハンドルでもあるのです。

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舗装路で速さを求めた自転車

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ロードバイク

文字通りロード(道路)を走るためのもの、現在ではロードバイクとよく言われますが、元来ロードレーサーと呼ばれ、ツールドフランスなどで有名なロードレースをこなすための競技用自転車でありました。フランスなどヨーロッパでは文化として根付いていてとても人気。細いタイヤに軽量なボディ、シンプルなシルエット。まさに競技に特化したバイクです。現代の日本でも徐々に市民権を得てきて、各地で見られるようになりました。

一番の特徴はハンドル

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ドロップハンドルと呼ばれるこの形状。脇を締めて身体をコンパクトにまとめて前傾姿勢を取ります。前投影面積を少なくして空気抵抗を減らします。また、深く前傾姿勢を取る事で上半身の体重がしっかりペダルに乗るようにもなるため強い出力が望めます。もちろん、ハンドル幅も狭いため多少安定感に欠けますが、そこは回るコマと同じでしっかりと速度に乗せることで安定感を増すことが出来るワケです。

細いタイヤも効率重視

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タイヤ自体もほとんど溝の無いスリックタイヤで、幅は28mm前後が現在の主流。舗装路を効率よくグリップし、そして転がるように設計されています。マウンテンバイクと違いタイヤの空気圧もかなり高圧。ゴツゴツした乗り心地になりがちですが、その代わり原付並みの速度も出そうと思えば出せてしまうようなハイスピードバイクです。しかし、ドロップハンドルは色々な位置でハンドルを握り様々な姿勢を取りながら走ることもできるので、長時間のライドをする際には、一か所に疲れがたまり過ぎないように出来ています。同じ姿勢を続けるというのは案外疲れるというもの。ロードバイクはとにかく沢山乗るという人にも向いている側面があります。

ギア比も高速設定

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今日ご紹介する中で、最も大きいギアがフロントについています。ロー側のギアもマウンテンバイクに比べると小さく、ギア比はそれぞれ接近していてクロス気味です。こうすることで、細かい変速を行いながら人間の燃費をよくして走る事が出来るのです。なお、昨今のロードバイクはワイドなギアも選択可能。マウンテンバイク程ではないですが、急坂の登坂も無理なくこなせるような仕様も選択できます。そして、長距離を速く楽に走る工夫がされたモデルも多く存在しています。

走る事に特化した車体

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ボディにはキャリア用マウントが無いものがほとんど。ロードバイクは走るのに必要ないものはほとんどついてきません。例えばキャリアマウントやキックスタンドマウント、泥除け用のマウントも無い物が多いです。エントリーモデルや長距離に特化したモデルの場合装着されることともありますが、無い物のほうが多いので購入の際にはご自身の目的をよくお考えになったほうがよいかと思います。

乗る事自体を楽しんだり、エクササイズ目的、長距離ライドなどのカテゴリーに向いている車種と言えるでしょう。

最後にこちらの自転車

クロスバイク

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クロスバイクとは和製英語です。マウンテンバイクとロードバイクをクロスオーバー(かけ合わせた)バイク。海外ではハイブリッドバイクと言われます。混合種という意味ですね。いいとこどりのスポーツ自転車で、今日ご紹介する車種の中で最も街乗りに適しているとも言えます。扱いやすい真っすぐなハンドルに、ロードとマウンテンの間の太さのスリックタイヤ。キャリアマウント付きの物が多いです。

ちょうどいいサイズのタイヤ

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少し溝があり、排水性が優れた太めのスリックタイヤを履いたモデルが多く、シティコミューターとして、様々な環境で走ることが想定されています。ロードバイクに用いられるタイヤよりパンクに強い構造になっていたり、太いのでエアボリュームに優れ乗り心地もよい。強いて言えば、ロードバイクのそれより重めになりますので、転がりだしは少々分が悪いかな、という程度です。

扱いやすい幅のハンドル

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フラットなハンドルですが、マウンテンバイクより広いということはほとんどありません。自然な腕の開きでハンドルを握ることが出来て安心感もありつつ、街中で引っ掛けそうで困るというほど広くなく、狭すぎて安定感が無いということもないです。中には優れたクッション機能を持ったグリップがついたモデルもあり、例えばトレックであれば上位モデルのクロスバイクがその装備を標準で搭載しています。程よい前傾姿勢ですが、ハンドルに体重を預けてしまって掌や手首が痛くならないような工夫がなされているグリップもあります。中にはバーエンドバーというハンドルの大外につける第二の姿勢を取れるようにするアフターパーツもあったりして、中々便利な部分もあります。

フロントやリアにマウントあり

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よく見ると、フロントフォークにはねじ穴がいくつかあります。ここを利用して泥除けを付けたりフロントキャリアを付けたりできます。また、リアにも同様な仕組みが用意されていて、荷台や泥除け、キックスタンドを付けてシティコミューターとして毎日使うのに便利な装備が付けられる準備がされているものが多いのもクロスバイクの特徴です。通勤通学で利用するには最も向いている一台ではないでしょうか?

幅広で使いやすいギア比

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クロスバイクのギアは軽すぎず重すぎず。街中で使いやすいような設定です。このモデルの様にフロントのギアにはチェーンガードが付いていて、スポーツウエアを着て居なくても支障がない(少ない)ように作られているモデルも多いです。グレードにも寄りますが、フロントギアが3枚の物から1枚の物まで価格に差はあれどよりライトユーザーに寄り添った仕様になっています。
なお、トレックのクロスバイクの一部は本館のトレックコーナーにありますが、そのほかのクロスバイクは基本的に隣のクロスバイク館にてご用意しておりますので、

このように、通勤通学で春からの使用を予定している方は先ずはクロスバイクを選択するというのが良いのではないでしょうか。

まとめ

今回ご紹介しているのは車輪の大きいタイプのスポーツサイクルです。他にも車輪の小さな車種でミニベロと呼ばれるものやフォールディングという折り畳み自転車もあります。走る環境や目的で選ぶ事をオススメしていますが、見た目で選んでしまっても良いかなと思います。多少の使いにくさ等々は気に入った自転車に対する愛があれば乗り越えられます。愛着を持って手入れしながら乗って頂くことが何も大事だと自分は思っています。

また、スポーツ自転車というのは装備がほとんどついてきません。先ず、ペダルが無かったり、専用の空気入れが必要です。ライトや鍵もありません。どのような装備を用意すればいいのか、そもそもどんな自転車を選べばいいのかな?という方もいらっしゃるかと思います。そういう方は是非お店に一度足をお運びください!!特にクロスバイクは今であればかなり沢山用意出来ています!!コロナ禍において在庫があるというのは滅多にありませんので、今がチャンスです。

みなさまに寄り添った提案をしますので、ご来店お待ちしております。