2019/11/22 16:33
「C64」と同じく希少なイタリアメイドフレームとして、今もラインナップに
残り続けるスチールバイクの名車「MASTER」。
イタリアのコルナゴの工房で、このフレームの製造が許されている職人の数は
わずか2人だけ(ベテラン1人、若手1人)なんだとか。
古き良き「イタリアロードバイクの黄金時代」が今も感じられる手作りの逸品。
いつかはコレに乗る、と心に秘めているコルナギスタは多いはず。
〇COLNAGO MASTER フレーム ¥330,000-+TAX
(マペイカラー LX21 のみ ¥360,000-+TAX)
往年のスタイルそのままかと思いきや、オリジナルのMASTER(サロンニ時代)
と比べると、各部に思いのほか手が入っているがわかります。
基本設計は同じでも、時代に合わせて微妙にブラッシュアップが加えられている
からなのか、今乗ってみてもその走りにさほど古臭さは感じられません。
コルナゴのクロモリを象徴するチューブ加工処理「ジルコ」。
クローバー型?にチューブを潰すことで、細身の軽量チューブを使いながらも
ねじれに強いシッカリしたフレーム剛性を出すのが狙いです。
「COLNAGO」ロゴが最新バージョンではなく、旧ロゴなのが地味に嬉しい。
名車「アラベスク」を思わせる、非常に凝った作りのヘッドラグ。
この凝ったラグなら、塗装を全部剥がしてもコルナゴだとわかるでしょう。
メッキ加工と刻まれたロゴマーク、差し色のゴールドの組み合わせによって
並みのフレームとは一味違うゴージャス感を醸し出しています。
コルナゴらしい走りを支えるストレートフォーク。
ユニクラウン風のラグから伸びる太いブレードは、レトロなルックスのクロモリ
バイクとは思えないほどシャキッとした現代的なハンドリングを生み出します。
シートラグにも「C」マークとクローバー。
本来エルネストのサインが入る部分には「ART DECOR(アートデコール)」
の文字が。(サインは反対側にしっかりと入っています)
展示車のコンポはカンパニョーロの「ポテンツァ」、定番のシルバー系ではなく
敢えてのブラック系でモダンにまとめた感じは〇。
クラシック感が強くなるスレッドステムではなく一般的なアヘッドステムを使い
さらに現代のコンポを組み合わせることで、単なる懐古趣味のレトロバイクとは
一味違う、しっかりと「走る」クロモリバイクに仕上げられています。
普段はフレームのしなりを感じながらのんびり走り、ちょっと気が向いた時に
本気を出してレース由来のフレームの「速さ」を味わう・・・
そんな大人なバイクライフのパートナーにいかがでしょう。