【横浜Techセンター / カスタム】坂道をもっと軽く走りたい！→スプロケット交換しましょう！
by: 古谷野穣治

 

ロードバイクのカスタムを承りました。

現在ロードバイクのリアのスプロケットの歯数は

11-28Tというサイズが標準と呼ばれています

（リア11速の場合）。

重いギアからそこそこ軽いギアまであるので

使いやすい歯数です。

ひと昔は重いギアを使っていたプロ選手も

ここ最近は11-28Tを使っているのが当たり前になりました。

場合によっては11-30Tもありますね。

しかしプロ選手が使っているから

「正解」というわけではありません。

乗られる方の使用用途に合えばよいのです。

 

 

 

 

で、今回の作業はというと、

11-28Tをさらに大きく（軽いギア）する作業です。

シマノ社の場合現在ロードバイクで11-34Tまで使えます。

しかしギアだけを変えればOKというわけではありません。

それに対応した変速機や、

場合によってはチェーンなどが必要になります。

 

 

 

 

 

参考までにシマノ105（現行R7000）の場合

リアディレーラー（RD）は2種類形状が分かれています。

・画像上SS(対応リア最大歯数25-30T)

・画像下GS（対応リア最大歯数28-34T）

 

作業するバイクについていたのは

SSでしたので30Tまでしか対応していません。

なので今回はRDも交換になりました。

価格はGSタイプで￥5,810＋税です。

 

 

 

 

画像は参考で11-34T（左）と

11-28T（右）のロー側のサイズ比較です。

 

 

11-34Tのみグレード外のパーツを使います。

他社品ではなくもちろんシマノの物です。

CS-HG700と言う品番の物です。

 

 

細かいことはわからないのですが、

このスプロケットは品質的には105とほとんど変わりません。

ちなみに価格は￥5624＋税になります。

 

 

 

 

今回はギアを大きくするので

チェーンの長さが足りなくなります。

ワンサイズのギアアップでしたら（例えば28→30T）、

場合によってはチェーンがそのままの

長さでも行ける場合もありますが、

今回はツーサイズなので（28→34T）、

新しいチェーンが必須でした。

 

 

ちなみに、チェーンだけは付いていた105グレードではなく

デュラエースをおすすめさせていただきました。

グレードは違いますが、同じ11速であれば

互換性がありますので使用できます。

 

 

画像左がデュラエース（CN-GH901、￥5223＋税）

右が105（CN-HG601、￥3,641＋税）です。

違い、分かりますか？。

チェーンの中央のピンに穴が開いている分

デュラエースのほうが軽量になっているのです。

そのほかにも精度的にもデュラエースの方が良いと思われます。

 

 

この違いによって価格差は約1500円です。

これを安いか高いかどうとらえるかによって変わりますが、

チェーンはペダルをこいでいるあいだ常に動いている

働き者のパーツと考えれば個人的には全然安いと思います。

 

 

 

 

 

作業です。元のパーツを外します。

ちなみに今回は完成車（新車）購入の際の依頼だったので

基本工賃はかかりませんでした。

 

 

ちなみに通常工賃は

・チェーン交換￥1600＋税

・RD交換￥1600＋税

・スプロケット交換￥800＋税

かかります。

状態によってはケーブルなどの交換もあるかもしれないので

詳しくは車体をお持ちください。

 

 

 

 

ニューパーツを取り付けて調整して完成！。

11-34Tのギアは存在感あります。

なにせひと昔のMTBにも使われていた歯数ですから。

 

 

今回の作業はシマノの11速コンポ

がついていれば基本的にできます。

例えば前型（5800シリーズ）でも

RDは現行（R7000）と互換性がありますので。

また105のほかにアルテグラグレードにも

同様のパーツがラインナップされています。

※デュラエースはGSタイプのRDはありません。

また同グレード相当のスプロケットもありません。

なので別グレードの物を使うことになります。

（例えばブレーキレバーはデュラエース、RDはアルテグラ）

 

 

 

これでオーナー様も坂道を脚の負担少なく

登っていただけると思います。

これでだめだったら…、身体鍛えるか、

ホイールを交換して下さい・・・（笑）。

 

 

 

 

2019/9/3　古谷野