【CINELLI】モダンスチールが欲しいのです!
by: 小西 真人

 

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今月号のサイスポでも特集されていましたが

 

イマドキのスチールバイクがたまらなく魅力的に思えてきています。

 

 

 

 

スチール素材のロードバイクを持っていないわけではないのですが、

どれも規格はスタンダードなものなので、乗り味もややクラシカル。

 

カーボンバイクから乗り換える度に「あれ?進まない??」と感じて

いちいち乗り方を変えるのが面倒くさい。

 

 

 

ハンドリングや運動性能に関してはイマドキであって欲しい。

でもスチールフレーム特有のバネ感のある乗り味も欲しい。

 

 

というわけで。

 

 

 

 

 

 

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〇CINELLI NEMO TIG  S(51)イエロームーン  ¥240,000-+TAX

 

 

 

まるでアルミフレームかのような各チューブのボリュームですが、

これでもりっぱなスチールバイク。

 

 

NEMO「TIG」とあるとおり、チューブの接合はラグでもフィレットでもなく

ティグ溶接ですが、仕上げは相当にハイレベル。

 

走りに特化した機能優先のスチールバイクというスタンスでありながら

「ハンドメイド・イン・イタリー」の美意識が垣間見えて嬉しくなります。

 

 

 

 

 

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チューブはコロンバスのニオブ系スチール「SPIRIT」。

トリプルバテッドの薄肉チューブを大径化して、軽さと剛性を両立。

 

BBもプレスフィット86とクラシックさの欠片もなし。

(2018モデルはネジ切りに変更)

 

 

ここを見たら「スチールバイクはしなやか」なんてステレオタイプな

イメージはこのバイクには当てはまらないのがわかります。

 

 

 

 

 

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リアバックも勿論?剛性重視。

 

シートステーはひし形、チェーンステーは三角形に近い楕円としならせる気なし。

エンドもクラシカルな板エンドではなく、溶接代が大きく取れるボックス形状。

 

 

たまたま素材が「スチール」というだけで、求めているのはイマドキの

「良く走るレーシングロードバイク」なんだなぁというのが分かります。

 

 

 

 

 

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当然のごとくヘッドはテーパーヘッド。

 

 

ヘッド剛性&フォーク剛性はハンドリングのキモ。

 

この仕様ならば、カーボンバイクとほぼ同じ感覚で

「ブレーキング~倒し込み~コーナリング~加速」が可能。

 

スチールバイクとは言えこれは間違いなく速く走れるヤツです。

 

 

 

 

 

 

 

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ネガはカタログ値 1,800g(M)とカーボンフレームよりも1キロ近く重い事。

 

これだけ重量差があれば「持って重い」のは間違いないでしょうが・・・

「乗って重い」かどうかはわからないのが自転車の面白いところ。

 

 

 

 

「タイムや速さ」に重きを置くならハイエンドカーボンフレーム。

「乗り味や雰囲気」を重視するならクラシック系スチールフレーム。

 

 

「カーボンの運動性能と鉄の味わいの両立」と欲張った事を考えるのなら

モダンスチールという選択肢はかなり面白いものになること間違いなし。