【工場見学レポート】国内唯一のペダル専門メーカー「三ヶ島製作所」へ行ってきました!
by: 大元英俊

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どうもこんにちは、東大和店スタッフ大元です。

タイガーさん

今回我々東大和店スタッフは工場見学をしてきました。

日本国内で唯一のペダル専門メーカーとして2500人の

全競輪選手の足元を支えるNJS認定ペダルを作るペダルブランド。

国内生産でペダルを製造し続けている「三ヶ島製作所」さんです。

お願いしてみたら特別にOKですよ!とご許可を頂けました!

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「三ヶ島ペタル」を生み出している三ヶ島製作所は実は

ワイズロード東大和店のご近所にある工場なんです。

狭山湖を挟んでまるっと反対側にある埼玉県所沢市にあり、

かつては「三ヶ島村」と呼ばれていた地名が会社名の由来なんです。

「ご近所ならば走っていかない手は無い」と、スタッフみんな自転車で

狭山湖畔を眺めつつサイクリングがてら工場へ行ってきました。

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▲ 春のような陽気で一同「暑すぎる」の満場一致でジャケットを脱ぐ


【 営業課長の竹本さんに聞いてみよう 】

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工場を案内頂けたのは三ヶ島製作所の営業課長、竹本さん。

三ヶ島ペタルの歴史や商品知識に精通するスペシャリストです。

ならば根掘り葉掘り聞いてみようと色々質問をぶつけてみましたよ。


/Q.創業当初からずっとペダル製造だったんですか?

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A.創業当時は航空機パーツの製造から始まり、ペダルは数年

してからです。そこからペダル製造を中心として70年やってきて、

今ではその技術を買われて自動車部品の製造も行っています。

3000S1

▲ ゴムペダルの3000Sは製造当初から70年のロングセラーモデル


Q.なぜ「みかじまぺだる」ではなく「みかしまぺたる」なのですか?

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A.創業当時の人がもういないので正確にはわかりませんが、

濁点を取って聞きやすくしたと言われています。

特に海外輸出の際に「みかじま」は外国の方に聞き取りにくく、

濁点を取ったそうですがなぜペダルからも取ったかは不明です。

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▲ 旧ロゴではカタカナでペタルとなっている。


Q.ペダル以外にもチェーン引きやベルを作っているのはなぜですか?

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選手でも安価なチェーン引きを使用しているのに疑問を持ち、

よりしっかりとした物を作らせてもらいNJS認定品になりました。

チタン製でエアロ形状のベルを作ったのは遊び心らしいです。

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▲ 採算性を度外視でも技術力のアピールに繋がります

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なるほどなるほど、三ヶ島製作所の秘密に少し近づけました。

質問が終わった所で早速工場へ入ってみましょう。


【 潜入! 三ヶ島ペタル工場 】

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「町工場」聞くとこじんまりとしたイメージですが、流石は三ヶ島製作所、

工場規模が非常に大きく大型機械がわんさか揃っています。

この写真に写っているのは「ペダル軸」を製作する機械です。

丸まった棒材を冷間鍛造して毎分70本の速さで製造していきます。

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▲ 細い棒材を金型で絞ったり膨らませてペダル軸を作ります。

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冷間鍛造は加工が難しいですが熱を加えないので素材が持つ硬さを

活かせ、力を無駄にしない伝達力のあるペダル軸が出来上がります。

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▲ ペダルに合わせて実に20種類のペダル軸を作り分けている。

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ペダル軸にかける情熱は冷間鍛造にとどまりません。

取り付ける上で必要不可欠な「ねじ部」は「転造」しています。

掘削するねじ切りとは異なり、転造は素材を削らずにねじに仕上げて

完成させるのでねじ切った物よりもはるかに強度が高くなります。

三ヶ島ペタルの優れた頑丈さはペダル軸1本を作る所から始まっていました。

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▲ 大型機械の数々を見回し胸が高鳴る男たち。

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三ヶ島製作所の凄い所、必要な部品は細かい所まで自社製造!

プレス機を使ってナット、カップ、コーン、スペーサーに到るまで、

パーツ1つ1つを製作して最高の精度を求めています。

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▲ 女性スタッフも多く、大型機械を手足のように扱う

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▲ 細やかで広い分野を抑えた技術力が自動車部品製作にも活かされている

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▲ プレスしてくりぬいた板のこの美しさ、思わず見惚れます。

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製造されたパーツは強度や耐摩耗性を出す為に熱処理を加えます。

この処理も外注はせずに、全て自社の炉で仕上げてしまうんです。

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▲ 炉に関するだけでもこれだけの大規模設備を持っている

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800度の炎で数時間熱処理を行うので炉の周りは夏の様に暑く、

本当の夏場は暑すぎて作業員の皆さまも大変なんだとか。

熱処理を加え終わったら研磨作業がまっています。

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研磨作業も専用の機械で仕上げるのですが・・・音が凄い!

会話もままならないぐらいの振動音が作業場全体に響きます。

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▲ 研磨ブロックの海を沢山のペダルが泳いでいる

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▲ 研磨用ブロックはサイズが様々あり使い分けて研磨具合を調整する

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研磨作業をすればその差は一目瞭然、左が研磨前、右が研磨後です。

鋭利なバリも滑らかに取られ丸くなり、内部までしっかり処理されています。

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▲ ペダル軸が無い状態で持ってみるとペダルのボディは驚くほど軽い

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仕上げが終わった部品は今度は別のセクションへ運び込まれます。

パーツが出来たならば次にやる事は・・・そう、組み立てです!

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まず研磨が終わったパーツに必要な物には曲げ加工を施します。

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ここでも女性スタッフの方が大活躍していますが、三ヶ島製作所さんは

作業に従事する方の平均年齢が男性女性共にとても若いです。

本来中堅を担う年齢の人達が就職氷河期世代だった為、

全業界的に技術の継承が進まず高齢化が深刻と言われていますが、

三ヶ島製作所は若い層に技術をしっかりと継承してる素晴らしい会社です。

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ペダルの組立は三ヶ島製作所マル秘の全自動ロボットが行っています。

流れ作業で次々と組み立てられていく行程に皆興味津々。

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▲ マル秘ロボットなので全景の写真掲載はNG

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しかし最後の調整は人の手で行われています。

ベアリングの圧力を全て微調整して仕上げるんです。

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三ヶ島製作所ば唯一の競輪で使用が出来るNJS認定の

ペダルを製造出来るメーカーですが、それはつまり冒頭で

紹介した通り全2500人の競輪選手全ての足元を担うということ。

NJS認定のペダルに関しては全自動マシンを使用していません。

そう!一つ一つ職人が全て手作業で組み立てているんです。

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▲ わずかなガタも出ないよう0.03mm~0.2mmのスペーサーで微調整。

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この超繊細な作業に従事できる技術を持っているのはわずか3人だけ!

2500人全てのプロ選手がこの3人の技術に支えられています。

フラットペダルで1万円以上するのも納得です・・・むしろ安すぎる。

仕上げた物をその場で回させてもらいましたがスタッフ全員あまりの

回りの良さに「えぇぇぇぇぇ!!」と声を上げて笑ってしまいました。

使い込んでもガタが出ないよう強めに圧を入れてるとの事でしたが、

そんな事を全く感じさせない驚異的な回転性能を持っています。

何年もペダルを替えない競輪選手もいるとの事で、ここまで紹介した

数々の技術が競輪選手のパワーにも耐えるペダルに繋がっています。

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いかがでしたでしょうか、三ヶ島製作所工場見学レポート。

フラットペダルと侮るなかれ、性能差は確かにあります。

自転車を走らせるのに必要不可欠な入力装置「ペダル」を

こだわれば、いつもの自転車の走りに変化が生まれますよ。

Made in JAPAN

技術大国日本に生まれ育った私たちが大事にしたいですね。


【 只今三ヶ島ペタルステッカープレゼント中 】

ワイズロード東大和店にて三ヶ島ペタルを購入頂いた方には

数量限定で頂いてきたステッカーをプレゼント致します。

自転車に貼って良し!車に貼って良し!

さもサポートを受けているような感じでぺたぺた貼りましょう!

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