【立川東大和】約1万円の投資と少々の手間で走りが変わるカスタム
by: 田中伸也

 MUC-OFF LUDICROUS AF　50ml

¥9,999 税込み

先日発売された世界一お高いチェーンルブ

このルブの特徴、性能は周知のとうりであります。

 

 

性能を最大限引き出す使用方法

以下そのまま引用します。

• 1.ルブを塗布する前にドライブトレインを完全に脱脂します。Ultrasonic Tank（超音波洗浄機）の使用を推奨します。
• 2.ドライブトレイン全体を乾かします。掃除の前または後でチェーンを外し、可能ならオーブンで乾かしてすべての水分を取り除いてからLudicrous AFを塗布します。
• 3.ボトルを強めに振り、各チェーンリンクのローラー（チェーンリングやプーリーと触れる部位）に1・2滴塗布します。
  ペダルを逆回転させ、すべてのリンクにルブを行き渡らせます。
  Ultrasonic Tank（超音波洗浄機）を用いると、この作業をより効果的に行えます。
• 4.レースの少なくとも24時間前に塗布してください。
• 5.余分なルブは丁寧に拭き取ってください。

※追加事項: 腐食を避けるため、ウェットコンディションを走行したらすぐにドライブトレインを掃除し、ルブを再塗布して最高の状態を保ってください。子供の手の届かない場所に保管してください。 内容物のみが生分解性です。

 

チェーンに超音波洗浄機を使用するにあたり

チェーンの国内取扱い代理店に問い合わせました。

• KMC国内代理店、MAGIC ONE
  基本的に超音波洗浄機の使用はおすすめしない。
  チェーンピンとローラー間のオイルが抜けて空気が入ると、オイルの再注入が困難になるため。
  一度抜けたオイルを戻すには再度、超音波洗浄機で処理するか10日以上オイルに浸ける必要があるとのこと。

   

• シマノ相談窓口
  可否について返答できない。

   

• カンパニョーロジャパン
  本国からのアナウンスはありません。との回答なので
  可否について返答なしと判断。

概ねメーカーさんは超音波洗浄機をチェーンに使用することはよろしく無い感じです。

つまりこの作業は自己責任となります。

※ワイズロードでも超音波洗浄機でのサービスは行っておりませんのでご了承ください。

 

 

という訳でチェーンをパーツクリーナーで粗方汚れを落としたのち

超音波洗浄機でクリーニング

※自己責任で行います。

 

 

 

汚れが活性化し易いヒーター温度30℃に設定して60分！

→11/11 加筆修正、約20分

 

 

見た目にキレイでも結構な汚れが出てきました。

 

チェーンに入った洗剤を押し出すために水で再度、超音波洗浄処理60分

水の使用は再考の余地ありです。

→11/11加筆修正、水での超音波洗浄はチェーンの錆を発生させ易くなるようです。

　洗剤を水洗い後ディグリーザーでの処理後乾燥させる方が良さそうです。

 

オーブンが無いのでヒートガンで乾燥

 

LUDICROUS AFをローラー毎に１滴づつ塗布

 

チェーン一台分の使用量

使用前

 

使用後

ローラー毎１滴塗布して

約3gがロードバイクで使用するチェーン１台分のようです。

15回、ぎりぎり節約塗布で20回ぐらいの塗布できるかな？

こればかりは塗り方で変動するので断言はできませんが参考までに。

 

ここから先が問題です。

チェーンにルブを十分に再浸透させるには

超音波洗浄機で揺り戻しが必要ですが

チェーンをドブ浸けする量には幾ら必要？

となります。

 

そこで

台所用品の簡易真空パックキットの出番

 

 

思ったよりピッチリ空気が抜けました。

肉や魚に味が染み込みやすくなるそうですが

チェーンにもルブが浸透し易くなることを期待

 

水を入れた超音波洗浄機に入れて再度処理

 

チェーンを最高の状態に保つために

以下そのまま引用です。

Ludicrous AFは塗布した瞬間から優れた性能を発揮しますが、レース性能を最大限に高めるために、摩擦調整剤が最初に作用します。チェーンが動いている間、ルブに含まれる添加剤が引き寄せられて活性化し、吸着が起こります。

新品またはLudicrous AFを初めて塗布したチェーンの場合、最短2・3時間の走行後に掃除と再塗布を行うとベストの効果を得られます。
次に、30分間走行すると、絶対的な性能の領域に達します。添加剤が接触面のいずれかの側で吸着を始めると、低摩擦層が形成され、摩擦を軽減させます。
数回の掃除と再塗布でチェーンが最高の状態になると、性能が向上し続けます。

 

ということでチェーンをバイクに装着して

通勤の30分間

走りはじめはそれほど違いを感じませんでしたが

10分ぐらい走行後、ペダルの回転が軽くなって行く感じが始まり

帰宅する頃は、明らからにペダルの回転を軽く感じる状態に。

そろそろチェーン交換してもいいかなの状態から

新品のように軽いチェーンのドライブ感に変化しました。

 

翌日、約3時間のライド。

 

 

自宅から山伏峠まで約80km

おおよそ所要時間、3時間半強のライド

 

ホイールのチューンナップをしたような走りの軽さを感じる

チェーンルブの性能で軽いホイールにチューンナップしたような感覚、

回転が軽くなって、よりペダリングを意識し易くなった感じで、ギアのチョイスにも変化を感じる程の影響力。

と言うと「またー、大袈裟な！」と思う方が大半でしょう。

それをさておいても、バイクがより良い状態になると、走りが楽しくなるのは想像が容易いと思います。

 

3時間のライド後

 

スプロケットの汚れは少ない感じですが

チェーンを拭くとやはり汚れは出ています。

しかしベトベト感はなく、見た目テカテカ感なし。

 

とりあえず表面的ながら汚れを拭き取り

LUDICROUS AFを追い足し

 

追い足し後にさらに良い状態になるはずでしたが

最初のインパクトが強く、更にはあまり感じられず。

 

その後も約100km走行後にはパーツクリーナーで軽く洗浄後

LUDICROUS AFを塗布しましたが、チェーンドライブの軽さは

保たれている感じです。

 

全天候下では再塗布目安は約800km

ドライコンディションの再塗布目安は約1600km

とありますが油膜の劣化具合が気になる場合は約300km程度が再塗布の目安が現実的なようです。

この後のロングライドのレポートはこちらです。

 

超音波洗浄機でクリーニングして、潤滑剤に不純物の混入を最小限に抑える事で

LUDICROUS AF の設計どうりの粘度を維持し、本来のおおよその性能を引き出せるように考えられます。

しかしながら

LUDICROUS AFは超音波洗浄機無の塗布でも違いを実感できる程の高い潤滑性能を発揮します。

2021年全日本選手権女子エリートロードチャンピオンの新宿店スタッフ植竹のレポートはこちら

同じく新宿店スタッフ三上の汎用性の高い施工レポートはこちら

 

チェーンのみならず、ボトムブラケット、ディレイラー、ハブのコンディションも

同じく重要ですが、ロードバイクのチェーンリンク数は100以上。

チェーンピンとローラー、プレート間の摩擦も同等で

それら一つ一つの摩擦軽減の効果は絶大なため体感し易いのです。

LUDICROUS AFはチェーンのコンディションを維持し、寿命が長くなることも謳っています。

 

単に1万円の潤滑油と考えるか、

1万円で走りが変わり、気持ち良くなるカスタムアイテムと考えるかは

貴方次第。