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ワイズロードフジグラン広島店 Y'sRoad hiroshima
2019/06/25 12:03
今シーズンブッチギリの人気を誇る「BORA WTO 45」。
ただ、従来モデルから考えるとその変化の幅がかなりドラスティックで
果たしてBORAと呼んでいいのか?というファンの声もあります。
さらなる性能アップのために何を犠牲にして何を手に入れたのか。
それともやっぱりBORAはBORAなのか。
これは乗ってみて確認するしかありません。
〇CAMPAGNOLO BORA WTO 45
〇まずは見た目。
わずか5mmの差ですが、現在主流の40mmよりも迫力を感じます。
リムのワイド化もあって、足回りのボリューム感は大幅アップ。
〇ゼロ発進。
見た目からすると拍子抜けするくらいに普通に走り出します。
特にリムの重さを感じることはなくスルッと進む感覚は、45mmも
ハイトがあるようには感じられません。
乗り心地もこれなら許せるかな、というレベル。
〇加速。
走り出しから20Km/h到達までがあっという間に感じられるホイールは
数多ありますが、これは25Km/hまで、もう少し細かく言うなら28Km/h
くらいまでがあっという間。
〇巡行。
一旦スピードが乗ったあとの再加速も容易。
少し足に力をこめれば、30~35Km/hとどんどん速度が伸びていきます。
上がった速度を維持するのも得意で、さしあたり20Km/hくらい出ていれば
驚くほど速度が落ちません。
ハブがUSBなことと考えると、単純にWTOリムの性能でしょう。
これが最新のエアロか・・・
〇その他気づいたこと。
縦への硬さはこんなものかという程度ですが横剛性は少々高めかも。
ダンシングの際の戻りが速くどちらかと言えば回すペダリング向けかと。
硬いカーボンフレームと組み合わせると、乗り手の脚力次第では少し
せわしない感じになってしまうかもしれません。
「WTO」の効果は抜群で、向かい風や斜め風の際のハンドリングへの
影響が少なく、真っすぐ走らせやすい感覚がありました。
続いて比較対象として。
〇CAMPAGNOLO BORA ONE 50
〇まずは見た目。
まさにBORA!なルックス。
こちらもわずか5mmの差ですが、WTO45よりもさらに迫力アップ。
派手めなグラフィックと赤のアクセントがたまりません。
〇ゼロ発進。
50mmもあるとは思えないくらい走り出しはスムーズ。
漕ぎ出しに一瞬のタメの様なものを感じるのは、リムの硬さのせいか
G3組みのせいか。
乗り心地はWTO45と比べると50mmなりというか少々硬め。
〇加速。
こちらも25Km/hまでたどり着くのはあっという間。
後輪が地面を蹴っ飛ばすようなトルク感が強い加速を感じるところに
従来のカンパっぽさが残ります。
あーこれこれ、と思わせてくれる味付けは〇。
〇巡行。
WTO45と同様に30~35Km/hまでどんどん速度が伸びていきます。
両者の違いが感じられたのは、上がった速度を維持するケース。
足を止めた時に転がっていく感覚は45の方が強いように思われます。
〇その他気づいたこと。
縦への硬さはそれなりに感じますが、横剛性は控えめ。
加速やダンシングの際のペダリングのリズムが取りやすく、踏む・回すの
どちらのペダリングも許容してくれます。
ただ、向かい風や斜め風を受けた時にハンドリングへの影響は感じます。
横をトラックが走った時にちょっと煽られる感じはまさに50mm。
空走時の伸びの良さが45ほどには感じられなかったのもこの辺りが原因かも
「WTO45」「ONE50」と2本連続して乗ってみましたが、その違いは
かなり顕著でした。
両者はコンセプトからして違う別のホイールに思われます。
空力を追求したことで、イマドキ感と道具感が強まった「WTO」。
従来のBORAの特徴や乗り味、扱いやすさを今に受け継ぐ「ONE」。
カンパが「WTO」に統一せず、「ONE」「ULTRA」を併売している
理由もその辺りにあるのかもしれません。
で、最後に。
個人的には「WTO45」の方が好みです。
この次は、今まで試乗してきたホイールの中でトップの位置にいる
フルクラムの「SPEED40C」と直接対決させてみたい欲が沸々と・・・
試乗会は30日の日曜日まで。
週末にかけて天気はちょっと怪しいですが・・・
最新のカンパホイールを体感してみて下さい!