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氷点下でも快適に走れる装備(末端編)
by: 今井 明

寒いとどうしても外に出るのが億劫になってしまいますが、対策をしっかりする事で快適に走る事が出来ます。

 

個人的に冬に走るのが好きで、水分補給をそれほど厳しく考えなくても良い事や日焼けもさほど気にしなくて良い、空気が澄んで景色が綺麗など多くのメリットを感じています。
先日EVERESTING 10kに挑戦した時は夜通し走ったので平均気温4度、最低気温マイナス4度という気温でしたが快適に走れたので、その時に使った装備を中心に冬ライドの装備で気を付けている点についてご紹介したいと思います。

 

 まず気を付けている点ですが、大きく分けて3点ありまして

 

1.風を防ぐ事

自転車で走れば当然ですが風を受ける事になります。
冬の冷たい空気は体感温度を下げますし冷えてしまうと身体がうまく動かなくなります。
ただ風を防ぐだけでは汗がウェアの内側にこもったりバタついて抵抗になったり動きにくくなったりするので留意が必要です。

 

2.汗を肌から遠ざける事

 

運動すればいくら寒くても汗はかきます。
その汗をウェアが吸って濡れたままの状態になると体温を奪われますし不快にもなります。
いわゆる汗冷えと言われる状態をいかに回避するかが冬の快適ライドのポイントです。

 

3.空気層をうまく作る事

 

空気は熱伝導率が低いので、ウェアの間に上手く空気層を作る事で保温性を上げる事が出来ます。
日常の冬着で良く使われるダウンやフリースウェアなどが良い例ですね。
ただ、あまり厚いウェアでは動きを妨げますし保温性が高過ぎても暑すぎたり汗がたまる問題も発生します。

この辺りを考慮して気温や運動強度とのバランスをとってウェアをチョイスしています。

 

さて、今回は人体の放熱器とも言われる頭部のウェアリングと手足の末端部保護についてのご紹介をしたいと思います。
比較的風を受けやすく太い血管がある首から頭部は、冷やすとかなり体感温度を下げてしまいます。
また汗もかきやすい場所で呼気もあるので水分の処理にも気を付ける必要があります。
また手足の末端は寒くなると血流が悪くなり暖まりにくくなるので適切に保温しておくと快適にライド出来ます。

まずは頭部から。

 

ヘルメット

 

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頭部を万一の衝撃から保護するためのヘルメット。
通常のスポーツバイク用のものは軽量で涼しく走れるよう空気を取り入れる穴がたくさん空いています。
写真は冬以外の季節で愛用しているOGKのFLAIRですが、見た通りの涼しいヘルメットです。

 

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対して主に冬に愛用しているMETのMANTA。
通気穴は最低限に抑えられています。
本来はタイムトライアルやクリテリウムなど高速時に空気の乱れを抑えるために穴を減らした形状になっているのですが、寒い時期の暖かいヘルメットとしても活躍してくれます。
最低限の通気口ですが、空気の流れをしっかり考えて設計されているため、暑すぎて汗が籠るような事もありません。

 各社から似たような穴の少ない形状のヘルメットが出ていますので、ご自身に合うモデルを探してみては如何でしょうか?
メーカーによって内部形状が異なり、頭の形との相性もありますので店頭にて実際にご確認下さい。

 

アンダーキャップ

 

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ヘルメットの下に被る事で汗の処理を目的としたアンダーキャップ。
夏用は薄手で汗が顔に流れてこないように速乾性に特化したものが多いですが、冬用のアンダーキャップは保温性と汗の処理のバランスを考えられた商品が多くなっています。
ヘルメットと頭の間にはさまるものなので、あまり厚手の生地は使えない中で各社それぞれの工夫がされています。

 今回使ったのはASSOSの物ですが速乾性が高く、薄手なのに保温性があり0度付近まではこれ1枚で快適でした。
似たような商品としてはパールイズミやCRAFT、カステリなどから出ています。

氷点下になるとさすがに耳が冷たくなったので追加したのがこちら。

 

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DRY社のヘッドバンド。
主素材がポリプロピレン製でほとんど汗を含まないため冷えを感じさせないタイプです。
薄い防風フィルムを表面に合わせる事で風に対する冷え防止となるので10度以下でアンダーキャップまで必要ない時は汗止めを兼ねてこれを単体で使用する事もあります。

 

薄い造りなので合わせて使っても違和感が少なく保温性をアップ出来る追加アイテムです。
これも数社から冬用バンドとして商品が出ています。

 

ネックウッォーマー

 

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 首には太い血管があるのでここを保温すると身体全体の保温につながります。
ある程度厚みのある生地で風を防ぎながら顔付近まで上げられる長さで保温力を調整出来ます。
速度を出す場合は伸縮性のあるピッタリした生地でフィットさせた方が良いですが、保温性を重視する場合には首回りに余裕を持たせると空気層が出来て冷えにくいです。

 こちらは口周りがメッシュ仕様となっていて口まで覆っても呼吸しやすくアイウェアが曇りにくくなっています。
厚みや長さ、伸縮性が各社で違いますので好みや使い方によって選ぶと良いでしょう。

 

グローブ

 

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続いて手先の保温、グローブになります。
ウィンターグローブについては防風、保温性を重視した構造や素材がメインになります。
自転車用グローブはブレーキやギア操作があるため,出来るだけ薄くしながら保温性を上げるよう工夫されています。
ターゲットとなる温度帯によって必要な保温力が変わり、生地の厚みなどが変わってきます。

今回使用したのはパールイズミの0度対応のグローブ。
私は指がそれほど長くないので、メーカーによってはサイズは合っていても指周りが余ったりするのですがこちらはぴったりフィットして操作にストレスがなく使いやすかったです。
保温性に関しても規格通り、氷点下でも冷たく感じる事なく走る事が出来ました。
ウィンターグローブはどうしても生地が厚めになるので、サイズ選びは実際に試着してみないと表記だけではわからない事もあります。
指先の保温は快適性に大きく影響するので、是非良いグローブを探してみて下さい。

 

シューズカバー

 自転車用のシューズは通気性が良く作られているので冬はそのままでは寒いです。
そのため保温や防風を目的としたシューズカバーという商品があります。 

 こちらも脚の動きを妨げないよう薄手のものが主流。
起毛生地で空気層を作って保温性を高め、表面は防風生地で風を防ぐ構造になっているものが多いです。
また、ロードバイク用ではビンディングシューズの金具のために靴底側は必要な箇所は穴が開いています。

 

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普段使っているのはASSOS社の商品で0度まで対応するもの。
氷点下では少し冷たかったので、他のものと合わせて二重にして対応しました。

 

ソックス

自転車用ソックスは主にシューズの中での足の安定性、汗の処理、保温を担います。
ウィンターソックスは特に保温性を重視してメリノウールなどの素材が良く使われます。

 

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こちらはRxL社のウィンター向けソックス。
一番厚いタイプでウール混紡、0度付近まではこれ1枚で走れる暖かいソックスです。
立体縫製で踵やつま先の形まで合うように作られているので、ピッタリとしてストレスが少ない構造となっています。

今回は氷点下まで下がる予報だったので更にインナーソックスを重ねて使用しました。

 

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ファイントラック社のインナーソックス。
撥水加工が施されていて肌に触れる部分に汗を残さず冷えを感じさせません。
アンダーウェアでも愛用していますが、冷え対策に関しては一番お勧めの商品です。

 

オイル

 

 

身体を動きやすくするスポーツ用のオイル。
特にイナーメ社の商品は自転車に最適なように開発されているので使いやすいです。

 

用途別に種類が分かれていますが、個人的に愛用しているのがこのCX用のオイル。
寒い時期に行われるシクロクロス用のオイルで筋肉を温める効果が高いです。
手足の指にも塗っておく事で冷えを防止出来るので重宝しています。

心臓から遠い末端部分の冷えを防止する事で快適に自転車を楽しむ事が出来ます。
お悩みがありましたらスタッフまでお気軽にお尋ね下さい。

 

 

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