【BROMPTON】同じ16インチなのに違う！？
by: 長山靖

 

 

こんにちは。横浜店BROMPTON乗りの長山です。

 

 

 

今回は、混同されやすいタイヤ規格のお話です。

 

 

BROMPTONの車輪径は「16インチ」。

 

というのはご存知のことと思いますが、

実は「16インチ」には主に二種類、規格があるのです。

 

「ETRTO」という国際的に共通性の高い表示では、

BROMPTONのタイヤ規格は「349」です。

 

 

 

この数字は、タイヤの、リムにはまるビード部分

を結んだ直径（mm）を指します。

BROMPTONのタイヤ規格は、

ここの長さが349mmということですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

KIDSバイクでも、16インチがありますね。 

今、うちの子に自転車を買うなら

12インチか16インチか？、16インチか20インチか？

なんて迷われる親御様も多いことと思います。

 

ところが、こちらの16インチのETRTOは「305」。

BROMPTONの349mmに対して、305mmということです。

同じ「16インチ」なのに、直径で44mmも違いますね。

当然のことながら互換性はありません。

 

これは、同じクリンチャータイヤでも

BROMPTONは「WO」、KIDSは「HE」

という規格を採用しているからなのです。

 

WOは英国・フランスの規格。

対してHEはアメリカの規格で、MTBに採用され広がりました。

 

 

 

MTBは、幅の太いタイヤを履きますよね。

幅の太いタイヤは、それに伴って背も高くなります。

 

 

例えば、太い26×2.10（タイヤ幅54mm相当）と

細い700×25Cを比べると一目瞭然。

タイヤ高さは実測で30mm近く違います。

タイヤの上下両側を合わせると、その倍の差が生まれます。

この場合は、60mm近くも違うということですね。

 

そのため、もし同じリムのサイズのままで太いタイヤをあてがうと、

タイヤの外径が大きくなってしまうのです。

これでは、車輪径が16インチやら27インチやらと

呼ばれている規格の物であっても、タイヤ外径で見たら

インチサイズがその呼び寸法から変わってしまいかねません。

 

 

 

（タイヤ外径）

 

 

そこで、HE規格はタイヤ外径が呼び寸法相当に収まるよう、

逆にリムを少し小さくして帳尻を合わせているのです。

HEでは、2.125インチのタイヤを標準として設計しているそうです。

 

 

 

そんなわけで、タイヤやチューブをお求めの際、WO、HEどちらも

「16インチ」表記で販売されていますが、

互換性はありませんのでご注意を！

よく分からなければ、ETRTOで349か？305か？を見れば判別出来ます。

 

ちなみに、タイヤを見ると「35-349」などと表記されていますが、

もう一つの数字（この場合は35）はタイヤの太さをmmで示しています。

 

 

尚、WOとHEは異なるETRTOで割り振られているので、

同じETRTOでWOとHEが混在するということはありません。

適正のETRTOを選べば、どちらの規格なのか気にする必要はありません。

 

 

余談ですが、18インチのメイン規格のETRTOは「355」です。

これはHEで、太いタイヤを履かせるのを想定した規格のため、

リムが小さめになっています。

 

そのため、BROMPTONの16インチWOのETRTO「349」と、

直径で6mm、半径では3mmの差です。 

もし、2.125インチが標準とされるHEの18インチに、

1.25インチなど細めのタイヤを付けると、

16インチWOのタイヤ外径と、あまり大差なくなります。

16インチだから18インチより小さくて不利、

なんて話が出たりしますが、タイヤの選択次第では

そうとも限らないんですね～。

 

 

タイヤ規格は、国の流れや時代の流れを受けて乱立、進化し、混乱。

ロードバイクで親しまれる700Cの「C」も、

700A、700B、とあっての700Cでした。

 

この辺もとてもややこしく、やはりETRTOがわかりやすいですが、

それに加えてリムやフレームには対応可能な

タイヤ太さの許容範囲があります。

もし心配でしたら、当てずっぽうでの購入は間違いの元、

お気軽にスタッフにご相談下さい！

 

 

 

 

 

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