【リハビリライド】ウィンターサイクルマラソンin袖ケ浦４時間ソロに出場
by: 佐野 隆

コロナ禍の最中に体調を崩し、白血病と診断されてから数年が経過。罹患後は徐々に身体が衰え、ロードバイクに乗る機会も少なくなり現在に至る。

エントリーと準備

11月下旬、本格的な冬の気配感じる季節となり、今年も残す処あと1か月ほど。

一度もレースやライドイベントに出場する事無く、2024年が終わろうとしていた。

ある日、何気なくイベントカレンダーを眺めていると、12月15日ウィンターサイクルマラソン（千葉県袖ケ浦市）がまだ間に合うことに気付き、急いで休日申請とエントリーを行った。

レースまで2週間、急いで準備に取り掛かったのだが、取寄せたレースフィットのウエアが、キツ過ぎて着用を断念。

次に唯一の頼みであった心拍計も充電器の端子部が腐食しており動作せず。

さらに殆ど走っていないタイヤが劣化し表面がひび割れ、勿体ない思いつつ新品タイヤとチューブに交換。

一年以上ぶりのレースで、準備も上手くいかないまま当日を迎える。

レース当日

予定通りに会場の袖ヶ浦フォレストレースウェイに到着。

受付を済ませ、ピットエリアの場所取りに向かう。

ピットエリアでバイクの最終確認。

ホイールは巡航性能より横風対策とハンドリング重視のため、練習用のローハイトのものを選択。

ボトルだけはエアロ効果を狙ったのものに交換。使い慣れた形状ではないので、補給には注意が必要。

変更点はコレだけ。久しぶりのレースなので、いつも通りの使い慣れた仕様で挑む。

試走の時間を迎え、駄目そうなら迷わずリタイアという覚悟でコースイン。

全身の痛みと倦怠感があるが、この程度の体調不調はいつも事なので大丈夫そう。

ただ久しぶりの前傾姿勢で股関節周りの張り感が気になる。

1周回でピットに戻りバイクを確認するがいつも通りのセッティング。

レース直前のポジション調整は大体失敗すると分かりつつも、ペダルワッシャーを左右に1mmづつ追加し応急処置。

4時間エンデューロ 

10時30分スタートラインに整列。

隣の方からは、「筑波サーキットは後ろに付かれるが、袖ヶ浦は登りの区間で離せる」と聞こえてきて、スタート前から一人で勝手に心理戦を開始。

作戦などあるはずも無いが、負荷の目安である心拍数が分からない為、始めの1時間はとにかくオーバーペースに注意し、付いていけそうな集団も潔く見送った。

我慢の1時間が過ぎ、股関節まわりの動きと高エネルギー食の消化もクリア出来たので、雰囲気の良さそうな集団を見つけ、邪魔にならない最後尾につく。

そのまま2時間3時間と経過し、順調にに周回を重ねる。

コース上は遮る物がなく、体感の風速が予報の4m/s以上に強く感じる。

コース上で一番速度の出るバックストレートの下り③④⑤区間が、向かい風気味だったのは自分にとって幸いだった。

下り区間は自然と車間が空くので、もし追い風だった場合、パワーの低い自分は集団から一気に離されていた筈である。

スタートから3時間が経過、走行距離も100キロを超えたので一旦トイレ休憩。

治療薬の副作用でトイレが近くなった事を考えるとかなりの我慢。

自転車から降りると一気に強い疲労感と足腰の痛みが襲いかかる。長時間の休憩を挟んでしまうと二度と漕ぎ出すことが難しそうな雰囲気。

残り1時間

重たい脚を引きずりながら、とりあえずコース上へ戻る。

しばらくするとマトリックスの選手も混走する早そうな集団が後方から迫る。

残った力を振り絞り、この集団についてゆくが絶対的なパワー不足を感じる。

本日の最速ラップ3′45″を記録。

最後までついて行きたかったが、ペースアップで中切れが発生、一人でブリッジを掛ける勇気がなく、そのまま遅れた集団内でゴール。

 トラブルなく無事に完走出来たので、結果には満足している。

最後に

サーキットの周回コースは、何度遅れても再び集団に合流できるので気楽で良い。

現状は負のスパイラルに陥り、日常生活でもロードレースでも、集団の最後尾にしがみつく事しか出来ない。ひとたび遅れてしまうと、今の状態では復帰は難しいと感じている。

引用元 :がんとリハビリ(国立がん研究センター)

 来年は闘病生活5年目になる。

先の見えない治療の日々を考えると憂鬱にもなるが、自分を信じ耐えるだけである。

以上、最後までお読み頂き有難うございます。