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2017/08/02 17:19
先日から続くメリダ2018年モデルの試乗インプレ。
最後となる今回は軽量で万能なスクルトゥーラの中から3台。
まずは非常に人気の高いアルミモデルのSCULTURA700(¥169,000-+TAX)から!
漕ぎ出し軽っ!
重量はカーボンよりあるはずですが、それを感じさせない漕ぎの軽さ。
リアバックの硬さのみで加速を得るタイプではなく、
最近の良くできたアルミフレームの多くがそうであるように、
剛性のバランスが素晴らしいです。
早速下るのですが、リアクトの勝手に加速する感じはなく
何時もの乗りなれた感触。
ゆえにコーナリングなどの車体操作が非常に楽!
フロント周りがしっかりしているので、
コーナーでことさら不安を感じることもありません。
スクルトゥーラの本領の登り。
トルクをかけた時、爆発的な加速はない物の
リアクト400に比べてスイスイ登ります。
斜度がきつくなってもいきなりモッサリすることもなく
ダンシングのやりやすさがそのまま出て、非常に登りやすいです。
クセがなく、苦手とするところもないのでロード最初の1台として
非常にオススメ。
フル105ってところもポイント高いです。
土砂降りの中無理矢理乗ったCF2フレームのSCULTURA4000(¥199,000-+TAX)
相変わらずフルカーボンフレームで価格設定がおかしいモデル。
スマホがポケットの中で水没するんじゃないかという豪雨だったので
慌ててとったボケボケの写真1枚のみ。
ただ、絶対的な軽さ以外は後述するCF4フレームとよく似ていたので
インプレはそちらに譲ります…。
レプリカカラー、かっこよかったのにorz
新型リアクトの影に隠れていますが、スクルトゥーラも新型になっています
突然の豪雨で試乗時間が大幅に短縮されたため、乗らずに終わるか…と覚悟したのですが
翌日の6時からの江ノ島までの早朝ライドでガッツリ乗れることに!
新型SCULTURA6000(¥379,000-+TAX)のフレームはフラッグシップと同じCF4。
前に乗って「高剛性フレームのピュアレーサだコレ!」と感じた
モデルは違えどREACTO TEAM-Eと同じCF4フレーム。
それなりに覚悟して乗ったのですが…
乗りやすい!
軽いのはもちろん軽いのですが、それ以上に乗りやすさが際立ちます。
剛性は決して低くないのですが、私の貧脚でも踏めない硬さではありません。
というか踏んだ時にほんの少しタメのある気持ち良い反応が帰ってきます。
ダンシングでもシッティングでもペダリングのリズムをつかみやすく
快適です。
登り、下り、平地とどこでなにやっても進む印象。
路面からの突き上げもフルクラムにコンチのタイヤ履いているとは思えないほど快適。
湘南国際村は高台にあるので最初は下りっぱなし。
ここで非常に高い安定感と快適性を示します。
快適性だけをみれば愛車のSuperSix Hi-Modを凌ぐものを感じます。
うっはー!きもちいいー!!
2017年まであったフラッグシップ、SCULTURA 9000-Eに採用されたCF5は
高弾性カーボンを使い、軽量で高剛性だったのですが
反面硬く快適性が犠牲になったそうで、
フラッグシップとはいえチームで積極的に使用されなかったのは
その乗り心地にあったみたいです。
新型SCULTURAのCF4フレームは前作に対して50g軽くなり
快適性は非常に高く、総合的にCF5を越えたとの判断でめでたく
新型CF4フレームがフラッグシップになりました。
CF5に使用していた超高弾性カーボンを使わず剛性を確保し、
なおかつ無駄を極限まで削り剛性を保ったまま軽量化し、
素材の快適性を活かすところにメリダの技術の高さが伺えます。
チームの意向もあり、リアブレーキは整備性の良いシートチューブ側に。
リアクトとスクルトゥーラ、比べてみると
レースなどで速く走りたいならリアクトです。
優秀な空力特性で足を止めてからの進む感じや、
フラッグシップフレームの高剛性っぷりを感じるに
地脚のあるライダーが乗ればもう一段トップスピードや巡航速度が上がるでしょうし
同じスピードなら出力を抑えて脚をためることが出来ます。
反面、登りはシッティングが基本になるなどマシンに合わせた走りが必要になります。
その点スクルトゥーラはニガテと感じるところがなく
何やっても気持ちよく進む感じがします。
江ノ島から湘南国際村に帰る最後の坂は車で走ってるときは「登るなあ…」
という坂なのですが、SCULTURA6000で帰ってきたときは
「あれ?もう着いた。」といった感じでした。
どんなシチュエーションでも楽しんで乗るならスクルトゥーラと。
新型リアクトはジオメトリを変更し、ハンガー下がりを下げ、
ヘッド長をサイズ小さめのものは伸ばし、大きめのものは短くし
スクルトゥーラと近いジオメトリにしたそうです。
コレはフィーリングを共通にすることで、メリダらしさをモデルをまたいで共有し
メリダに乗っている方にメリダのファンになってもらおうという狙い。
このあたりメリダのロードの開発がドイツで、
エンジニアもオーストリア人の一人を除いてドイツ人と、
メルセデスやBMWを擁するドイツ的なブランド
に対するこだわりが見て取れます。
何乗ってもベンツはベンツ、そういうことらしいです。
そして「スクルトゥーラに近づけた」ということは
メリダにとってロードとして実現したいフィーリングはスクルトゥーラ
にあるということでしょう。
レースでの露出はリアクトに劣るものの、間違いのないパフォーマンス。
スクルトゥーラ一押しです!!