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【新旧比較】前作オーナーが語る、新型ORCA AEROの進化!カタログ外の細部に注目!
by: ヤナギサワ

こんにちは!ワイズロード福岡天神店のヤナギサワです。今回は、フルモデルチェンジを果たした新型ORCA AEROについてご紹介します。

僕自身、前作のORCA AERO(Gen3)に乗っていることもあり、今回のモデルチェンジは以前から非常に注目していました。

新型を実際に細部まで確認してみると、フレーム形状の大幅な変更はもちろん、ケーブルの取り回しや各部の固定機構など、カタログだけでは分かりにくい改良が数多く見つかりました。
中には、旧型に乗っていた身として「ここまで変わったのか!」と驚かされる部分も。

今回はそんな新型ORCA AEROの進化を、旧型オーナーならではの視点で詳しく紹介していきます!

【ORBEA】NEW ORCA AERO M21e LTD (51)

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税込価格¥1,268,300~ 

カラー:マジックゴールドカーボンビュー / チタニウム ( グロス )
カラー:マジックゴールドカーボンビュー / チタニウム ( グロス )

今回の解説に使用するのは、つい先日入荷したこちらの車体です。目を惹く美しいカラーにSRAM FOECE E1組と、高級感あふれる1台です。
適応身長は170cm前後、画像バイクサドル高は720mmです。

この車体のスペックに関する詳細はこちら↓をご覧ください。

1.大きく変わったフロント周りの造形

まず目を引くのが、ヘッドチューブからフロントフォークにかけての形状です。

旧型
旧型
新型
新型

旧型のヘッドチューブは比較的丸みを帯びた形状でしたが、新型では前端が鋭く尖ったデザインへと変更されています。

特に印象的なのが、ヘッドチューブの前端がステアリング軸よりも大きく前方へ張り出していること。下から覗いて見ると、その違いがよく分かります。フロント

新型はかなり前方に突き出した形に変更されています
新型はかなり前方に突き出した形に変更されています

フォークの形状も大幅に刷新されており、ブレード上部は指4本分ほど、下部でも指3本分ほどの幅がある、存在感の強いデザインとなっています。旧型と見比べると、同じORCA AEROとは思えないほどの変化です。

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UCIのルール改定によりここまで太い設計が可能に
UCIのルール適合を考慮しつつかなり攻めた設計

空気を最初に受けるフロント周りの造形が、前作から大きく変化したことが分かります。

2.ハンドルの接触を防ぐ「Spinblock」を新採用

新型では、ステアリングの回転角度を左右それぞれ90°に制限する「Spinblock」が採用されました。

ちょうど90°でハンドルが切れなくなります
ちょうど90°でハンドルが切れなくなります

旧型ではハンドルを大きく切ると、ハンドルがトップチューブに接触してしまうことも…。

ハンドルとフレームの強い衝突により、破損のリスクがありました
ハンドルとフレームの強い衝突による破損のリスクがありました

新型では回転範囲が制限されることで、このような接触を防ぐ構造になっています。走行性能に直接関わる部分ではありませんが、取り回しや保管時のフレーム保護という点で、実用的な改良です。

こういう細かな配慮は、実際に所有する立場からするとありがたいですね。

3.電動変速専用設計に!ケーブルルーティングも刷新

新型ORCA AEROは、電動変速専用設計となりました。旧型では機械式変速にも対応していましたが、新型ではその構成が見直されています。
完成車ラインナップからも機械式変速のコンポーネントのものはなくなりました。

また、ブレーキホースの取り出し部分にも細かな変更が加えられています。

リアブレーキホースはチェーンステーからの出口がすっきりとした形状になり、旧型に見られた大きなグロメットの露出がなくなりました。

旧型
旧型
新型
新型

フロントフォーク側も、旧型ではホース出口付近に盛り上がりがありましたが、新型ではその突起が目立たない形状に変更されています。

旧型
旧型
新型
新型

さらに、Di2のエレクトリックワイヤーの取り出し位置も変更。

旧型ではリアディレイラー付近のシートステー下部から出ていましたが、新型ではディレイラーハンガー直下のフレーム内側へと移されています。

旧型 シフトワイヤーの出口にもなっていました
旧型はシフトワイヤーの出口にもなっていました
どこに穴が空いているのか初見ではわからない位置に変更
どこに穴が空いているのか初見ではわからない位置に変更

一つひとつは小さな違いですが、外部に露出する部分が整理され、細部の仕上がりが洗練されています。個人的には、こうした細部の処理にこそ、新型の完成度の高さを感じました。

4.スルーアクスルの差し込み穴にも専用キャップ

新型では、フロントスルーアクスルの差し込み穴を塞ぐラバーキャップが用意されています。フロントフォーク左側のアクスル差し込み穴に装着するもので、アクスルを締め付けた後に取り付けます。

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非常に滑らかな表面になります。走行中のドロップアウトに注意が必要かも...
非常に滑らかな表面になります。しっかりハマっているが走行中の脱落に注意が必要かも…。

これによって、フォーク外側の表面をほぼフラットに仕上げられる構造です。

ごく小さな部分ですが、不要な凹凸を減らすという意味で、エアロロードらしい工夫だと感じました。ここまで徹底するのか、と少し感心してしまいました。

5.ツールボックスを外した状態まで考えられた設計

ダウンチューブ下部の専用ツールボックスにも、細かな変更があります。

旧型ではツールボックスを取り外した後も、固定用の頭付きボルトを付け直す必要があり、ボルトの頭がフレーム表面から突出していました。

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ボルトの頭がのぞいており、どうしても細かい凹凸ができます
ボルトの頭がのぞいており、どうしても細かい凹凸ができます。

一方、新型ではツールボックス固定用の頭付きボルトとは別に、非装着時専用のイモネジが用意されています。ツールボックスを使わない場合は、このイモネジに交換することで、フレーム表面とほぼツライチに収めることができます。

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美しい以外の言葉が見つかりません。開発陣の方々に拍手です
美しい以外の言葉が見つかりません。開発陣の方々に拍手です。

装備を取り外した状態の仕上がりまで考えられている点が印象的です。個人的には、こうした小さな改良も見逃せません!

6.専用エアロボトルを廃止!丸型ボトル対応のエアロケージへ

ボトル周りも大きく変更されました。

旧型では専用形状のエアロボトルが採用されていましたが、新型では一般的な丸型ボトルを使用できる専用エアロケージに変更されています。

空力性能+見た目抜群で個人的にかなり気に入っていたものの、使い勝手に少々難ありでした...。
空力性能+見た目抜群で個人的にかなり気に入っていたものの、使い勝手に少々難ありでした…。

しかも、ダウンチューブ側とシートチューブ側で、それぞれ異なる専用形状を採用。フレームとの一体感を意識したデザインになっています。

地面と平行になるようなデザイン。美しいですね。
アームが地面と平行になるようなデザイン。美しいですね。

ケージには取り付け位置を調整できる長穴も設けられており、実際にボトルを装着した際の保持力も非常に良好でした。

「MAX AERO POSITION」の文字が。2本運用でもこの位置での取り付けが可能です。
「MAX AERO POSITION」の文字が。2本運用でもこの位置での取り付けが可能です。

専用エアロボトルの使用頻度が限られていたことを考えると、一般的なボトルに最適化されたのは実用面での大きな進化だと思います。

それにしても、このケージは作りがいい!実際に触ってみて、特に気に入った部分のひとつです。

ボトル底を’面’で支えてくれるような形状に
ボトル底を’面’で支えてくれるような形状に

7.シートポストとウェッジの脱着性が大幅に改善

個人的に特に大きな変化を感じたのが、シートポストの脱着性です。

旧型では、あらかじめ固定用ウェッジをフレーム内に入れた状態でシートポストを差し込む際、車体をかなり前方に傾ける必要がありました。

本当にポストの差し込みが困難でした。 遠征などで一人で作業した時、一度挫折した経験があります(笑)
本当にポストの差し込みが困難でした。特に現行Di2車体はエレクトリックワイヤーの損傷に最新の注意が必要。
遠征で一人で作業した時、一度挫折した経験があります(笑)

新型ではこの点が改善され、ウェッジを入れた状態でも、車体を傾けることなくシートポストをスムーズに差し込めるようになっています。これには実際に作業してみて驚きました。旧型のあの手間は何だったのかと思うほどです。

すんなりポストが入った時は感動しました。開発陣に拍手(2回目)
すんなりポストが入った時は感動しました。開発陣に拍手(2回目)

さらに、ウェッジの固定ボルトも4mmから5mmヘックスに変更。工具との接触部分にかかる負担を抑えやすくなるため、整備性の面でも合理的な変更です。

ちなみに旧型では、Di2バッテリーがシートポスト内に収納されていたため、バッテリーの脱着時にもシートポストを抜く必要がありました。
当時このスムーズな脱着機構があれば、どれだけありがたかったことか……(笑)

もっとも、新型ではそのバッテリーの搭載位置自体も変更されています。

8.Di2バッテリーをBB付近へ移設

旧型ではシートポスト内に収納されていたDi2バッテリーですが、新型ではシートチューブ下部、BB付近に取り付け位置が変更されています。

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従来よりも低い位置に配置することで、わずかながら車体の重心を下げる方向の設計となっています。

バッテリー単体の重量を考えれば、走行性能への影響は限定的と考えられますが、重量物を低い位置に配置するという考え方は合理的です。これはダウンチューブ下に配置されたツールボックスに関しても同じです。

また、バッテリーがシートポスト内に収まらなくなったことで、シートポストの脱着とバッテリーの取り付けが独立した作業になりました。派手な変更ではありませんが、こうした設計の見直しにも注目したいところです。

9.サドルクランプを大幅に低スタック化

サドルクランプの構造も刷新されました。

旧型では横方向から1本のボルトで固定する方式でしたが、新型では上下方向から2本のボルトでサドルレールを挟み込む方式に変更されています。

旧型
旧型
新型
新型

この変更によって、クランプ部分は非常に薄く、コンパクトになりました。

ここで注目したいのが、シートポストの露出量です。

ORCA AEROはホリゾンタルに近いフレーム形状のため、もともとシートポストの露出量が比較的少ないデザインです。クランプ部分のスタックが低くなることで、同じサドル高でもシートポストをより長く露出させられるようになりました。
露出部分が長くなることでシートポストのしなりを活かしやすくなり、乗り心地の改善も期待できます。

また、シートポストが長く見えることで、車体全体のシルエットがよりスポーティーになる点も魅力的です。個人的には、この見た目の変化もかなり好みです!

ただし、整備性については少々注意が必要。

新型は2本のボルトでサドル角度を調整するため、旧型のように横から簡単に操作することができません。特に中央に穴のないサドルでは工具のアクセスが制限され、角度調整がかなり難しくなっています。

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低スタック化によるメリットは大きいものの、整備性については旧型の方が扱いやすかったと感じました。

10.フロントフォークにラバープロテクターを新設

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フロントフォーク先端下部には、新たにラバープロテクターが装備されています。遠征などで前輪を取り外し、フレームを地面に置く際に、フォーク先端を傷から保護するためのものです。

さらに、このプロテクターを取り外すと、内部にアクセサリー固定用のネジ穴が現れます。

プロテクターは接着されています。 もちろんスペアパーツとして単体購入も可能です。
プロテクターは接着されています。
もちろんスペアパーツとして単体購入も可能です。

ここにはレースで使用するタイミングチップ用の専用マウントを取り付けることが可能。オプションパーツとして入手可能です。

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普段はフォークを保護し、レースでは専用マウントに交換するという仕組みです。競技での実際の使用場面まで想定されている、興味深い設計です。

レースに出場する身としては、こういう装備にも目がいきますね。

11.純正バーテープもさらに上質に

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最後は純正バーテープについて。

旧型の純正バーテープもグリップ力が高く、個人的にはかなり気に入っていましたが、新型はさらに好印象です。

かなり手に食いついてくれる印象
かなり手に食いついてくれる印象

厚さを実測したところ約3mm。クッション性を重視してふんわり巻くことも、強めに引っ張ってタイトな握り心地に仕上げることもできます。

触り心地は、fi’ziの「VENTO MICROTEX TACKY」に近い印象。

定価¥6,000を超える高級バーテープ。最高の使用感です。
定価¥6,000を超える高級バーテープ。最高の使用感です。

適度な厚みと手に馴染むグリップ感があり、完成車に付属するバーテープとして非常に完成度が高いと感じました。これはぜひ実際に触って確かめてほしい部分です!

まとめ|細部にこそ感じる新型ORCA AEROの進化

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今回、Gen3オーナーとして新型ORCA AEROを詳しく確認してみましたが、印象に残ったのは、フレーム形状の大幅な変更だけではありませんでした。

ケーブルの出口や固定ボルト、シートポストの脱着性、ボトルケージの実用性など、細かな部分まで数多くの改良が加えられています。中には「そこまで変えるのか!」と思うような細かな変更もあり、比較していて非常に面白かったです。

一方で、サドルクランプのように、性能や形状を優先した結果、整備性に多少の不便さを感じる部分もありました。

こうしたメリットとデメリットを含めて、新旧を比較することで初めて見えてくる違いがあると思います。今回紹介した変更点は、実際に車体を確認して気づいたものが中心です。

新型ORCA AEROが気になっている方は、ぜひこうした細部の設計にも注目してみてください!