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【お客様の一台】フラットバー&フロントシングルでシンプルなクロモリロードに生まれ変わる。BIANCHI IMOLA
by: 木立春之介

遊び方が変われば自転車のスタイルも変わる

個人的に好きな系統のカスタムを承ったので、ちょっとご紹介させてください。
まずは掲載を許可していただいたオーナー様に感謝致します。
自転車に長く乗っていると、その自転車を購入した時と比べて遊び方や乗る環境が変化するということはよくあります。そんな時、今の用途に合った自転車に乗り換えるというのも一つの手段ですが、今乗っている自転車を今の使い方に合わせて手を加えてあげるというのもなかなか乙な遊び方です。

BIANCHI IMOLA

このIMOLAは本来ドロップハンドルの完成車として販売されていたモデルですが、今回のご依頼はフラットバー化。
この車体を当社でご購入いただきそれなりに年月が経ち、各所が少しくたびれてきているので、ここらでちょっと大きくメンテナンスと、今の使い方に合わせてカスタムというのがお客様からのご要望でした。
しっかりとお手入れをすれば長く乗る事ができるクロモリフレームにクラシカルなデザインで現代のバイクとはまた違った美しいフレーム。
これを活かさない手はありません。あまり雰囲気を壊さないようなパーツを選んでいきたいところです。

ということで、仕様決め

今更ながら部品交換前の写真を撮り忘れたことを若干後悔。
オーナー様とパーツ構成を決めていく際に
“シンプルな物であること”
”部品の銘柄にはこだわらない”
というオーダーをいただいたので、それを軸に考えて全体的なイメージとしては、クロモリのクラシカルな雰囲気を邪魔せず、肩ひじ張らずに乗れるバイクを目指していきます。

コンポーネントについて

元々付けられていたコンポーネントが9速の頃のTIAGRAなのもあって、駆動周りのパーツたちも大分お疲れ気味です。
長くこの車体に乗る事を考えた時、現行のコンポーネントにしてあげた方が補修部品の入手のしやすさ等を含めて安心と判断して、駆動系は現行の10速TIAGRAで固めることに決定しました。


ブレーキキャリパーはまだまだ使えるのでこのまま続投。
何となくこの頃のシルバーのブレーキキャリパーがこのバイクには似合う気がするのですが如何でしょうか?

テーマは”シンプル”

パーツの仕様決めをしていく中で、シンプルな物を好まれる方ということが分かったので、ここで一発シンプル要素を組み込んでみました。

WOLF TOOTH  110 BCD Chainring For SHIMANO 4-Bolt 50T

グラベル系やクロスバイクでは最近見るようになったフロントシングル
フロントディレイラーとインナーチェーンリングが無くなる事で、ある程度の軽量化になるのと、部品点数が減るので故障のリスクも減ります。
そして何よりシンプルな見た目はやっぱりかっこいい。これ重要です。
チェーンリングに刻まれているMADE IN USAとオオカミさんが良いアクセント。

チェーンリングの歯数は正直悩みました。
インナーチェーンリングが無くなった分をカバーするために50Tよりも小さな歯数にするべきかとも考えたんですが、今後そこまで山へ行くようなシチュエーションも無いとオーナー様からは伺っていたので、巡行を重視して歯数は50Tのままにして、その代わりにリアのスプロケットを11-34の低速までカバーしやすい物を選択することでバランスを取ることに決定。それに合わせてRDは大きいスプロケットも入れられるケージの長いタイプにしてあります。
これが出来るのは現行のディレイラーが持っているメリットですよね。

ハンドル周り

最近のMTBでよく見るハンドル幅広めのライザーバーを入れてもそれはそれでカッコいい気もしますが、今回はテーマに沿ってシンプルでいくことにします。

RITCHEY Classic Flat

長さ560mm/スイープ5度
正にシンプルかつスタンダード。
ハンドルバーに刻まれた”RITCHEY”の文字がさり気なく拘りを演出してくれます。
ステムは元付いていた物を流用。
フラットバーになる事で姿勢がそれなりに変わるかと思いますので、乗ってみて姿勢に不満が出てくるようであれば、その際に好みのものに交換するのも良いかもしれません。

ブレーキレバーにはDIACOMPE SS-6

個人的にお気に入りのブレーキレバーです。
カチッとした握り心地と滑らかシェイプ、そして何より彫り込まれたロゴが私の心を掴んでくるわけですが、せっかくですので今回はこのレバーをご提案させていただきました。

グリップはクラシカルな雰囲気を壊さず、シンプルな物ということでODI  ATTACK GRIP を選択。昔からあるグリップでエンド部分が丸いのでハンドル回りが若干柔らかい印象となるので、好きなグリップだったりします。

完成

いかがでしたでしょうか。
現行のコンポーネントをで組むことで使い勝手を良くしつつ、所々に少し拘りの部品を取り入れてあげることで、実用的かつ雰囲気のある自転車に生まれ変わらせることが出来るのがこういったカスタムの面白いところですね。
気に入った自転車をその時の遊び方にに合わせてカスタムしていく。そういった楽しみ方も自転車の醍醐味だと再確認させていただきました。
こういったカスタムにご興味のあるお客様がいらっしゃいましたら、ぜひ当店までご相談ください。
今回のカスタム車の撮影をしてくれた当店スタッフの下山田にも感謝です。

 

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