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【スタッフバイク紹介】FELTの新型エアロロードが遂に登場!NEXAR FRD
by: サトウ

こんにちは。船橋店スタッフ佐藤です。

実はかれこれ10台ほどほどFELTのロードバイクを乗り継いでいるのですが、今回もFELTの新作フレームが国内入荷したとのことで購入することになりました。今年は雨続きでなかなかまとまった距離を走るのが難しかったのですが、なんとか500km程度は走ることができましたのでインプレも含めてご紹介していきます。

 

スタッフバイク FELT NEXAR FRD スペック

フレーム:FELT NEXAR FRD 51サイズ
一体型ハンドルバー:FELT NEXAR付属 380-420mm/100mm
コンポーネント:DURA-ACE R9270
クランクセット:SRAM RED E1 170mm/QUARQ DFOUR/R9200 52-36T
ディスクローター:FSA K-FORCE WE 160/140mm
ホイール:VISION METRON 40SL DISC TU
タイヤ:VELOFLEX VLAANDEREN 27Cチューブラー
サドル:PROLOGO SCRATCH M5 NACK
ペダル:PD-R9100

完成車重量:7.0kg(ペダル込)

 

FELT NEXAR FRDフレームセット

サイズ:51

カラー:FRDカーボン

販売価格:792,000円(税込)

 

基本的には以前乗っていたFR1DISCからのパーツ載せ替えとなります。メインコンポはR9270 DURA-ACEでクランクのみQUARQ DFOURパワーメーターを介してSRAM Red E1としています。

NEXARのコンピューターマウントは別売りです。マウントの取付形状としては一般的な2ボルト取り付けタイプのマウントよりもネジが細いので注意で、代理店推奨品はBBBのBCP-97となっていますが、今回はREC-MOUNTSを使用しました。NEXAR専用品は現状販売されていませんが、PRO VIBE EVOハンドルバー用のモデルを加工して取付しています。


リアハンガーはUDH対応となりましたので、サードパーティのダイレクトマウントハンガー等へ交換も可能です。今回はホイールマニュファクチャリングのダイレクトマウント対応タイプに変更しています。

 

FELTとというブランドとエアロロードの関係

今でこそ各メーカーがエアロロードで鎬を削る状況となっていますが、1990年代にトライアスロンフレームからブランドをスタートしたFELTにとって「エアロ」という単語はずっと重要なキーワードであったようです。

2009年 初代AR

FELT初のエアロロードとなるAR1は2009年のデビューです。ロードレースシーンで活躍したエアロなカーボンフレームとしては、CERVELO SOLOIST CARBONやRIDLEY NOAHに2年ほど遅れての登場となっています。AR1のトップチューブにはAEROROADの文字が刻まれており、エアロロードという名称を大きく取り上げたのはFELTの功績?のひとつでしょうか。


ホイールに沿った切り欠きのあるチューブ形状など先進的な設計が各部に見られますが、当時のカーボンの技術では薄いエアロ形状のパイプで十分な剛性を出すことは難しく、スプリントでは専ら軽量高剛性なF1が使われることになってしまいました。とは言ってもエスケープの際の高速巡航などではアドバンテージがあり、エポックメイキングなフレームではありました。

2014年 第二世代AR

このモデルからコスト度外視の上位のグレードとなるAR FRDが追加となります。FRDグレードではフレーム公称800g台と、初代から300g近い軽量化を果しつつも、BB30規格やテキストリームカーボンの採用により大幅な剛性アップも両立しています。特に縦方向の剛性は特筆に値しますが、一方でリアセクションの横剛性については若干弱い部分があり、ダンシングをする際はできるだけ車体を振らずに縦に踏まないとBB下にあるブレーキのシューを擦ってしまうなどの問題もありました。乗り方の癖はありますが、そこだけ押さえてあげれば平坦でも登りでも活躍できるバイクでした。

2020年 第三世代AR DISC

ディスクブレーキ化とケーブルフル内装によって一段エアロになりました。スルーアクスルとマッシブなカーボンステムによりスプリントにも十分に耐える高剛性を手に入れましたが、スプリンター以外には少々過剛性の気があります。ディスクブレーキに必要な強度を各部に持たせたため、重量としては2世代目よりも重くなってしまっています。空力性能はデビュー当時はトップクラスでしたが、2026年現在の基準で見てもまだ十分に高い水準にあります。

 

そして2026年 第四世代 ”NEXAR”

次世代のエアロロードという意味を込めて、4世代目の名称はNEXT AR→「NEXAR」となりました。

第三世代の弱点の克服

先代ARが現状でも空力的に大きく劣ったものではないということは先に述べましたが、同時に改善点も残されているバイクでした。フレーム単体重量はAR FRDで1,020g(48サイズ、実測)とエアロロードとしては悪くない数値でしたが、専用ステムが実測250g、シートポストエラストマーが35gなど、トータルするとかなり重量が嵩む構成でした。ハイエンドコンポで組み上げた完成車でもおおよそ7.5kg前後あたりがターゲットの重量になっていたかと思います。
またハンドル内装まわりの規格が過渡期だったこともあり、重量のある専用ステムしか使用できないのも弱点でした。空力や重量面で優れる一体型ハンドルを使用できないのは厳しいポイント。


NEXARでは専用一体型ハンドル採用、Di2バッテリーはダウンチューブ内部に移動しシートポストは極薄化。BB規格BSAにUDHハンガーといったようにトレンドの規格は全部盛りといった様相です。
空力面では最新の他社競合エアロロードとほぼ横並びとなりますが、フレーム公称重量800g(54サイズ)となり、重量面で有利なポジションにいます。フレームの軽量化もさることながら、ハンドルまわりとシートポストが大幅に軽量化されたこともあり、今時のペア1200~1300gあたりのカーボンホイールを装着するとちょうど6.8kg前後(ペダル込)となるように設計しているとのことです。

現在のエアロポジションのトレンドへの適合:ハイスタック&ショートリーチ


NEXARで変更点の一つとしてジオメトリーの変更があります。ハンドル高さが従来より高いハイスタックであるとの記載がありますが、こちらは若干注意が必要という印象です。純正の一体型ハンドルは付けた状態でほぼ水平になるステム角を持つため、54以下のサイズではヘッドチューブ長分を相殺してほぼ先代同様のブラケット高さになってしまいます。56サイズ以上では若干ヘッドチューブ長が上回りハイスタック傾向が強まるかと思います。

ショートリーチについてはその通りで、所謂「前乗り」ポジションを半ば強制されるようなかたちとなります。
私は長らくFIZIK ARIONEユーザーでしたが、ARIONEのようなロングボディのサドルはこの手のバイクとは相性が良くないため、ラウンド形状が近く全長が若干短いSCRATCH M5に変更しました。

ショートリーチの問題点として、スプリントの際にハンドルが近くなりすぎてしまう点がありますが、このハンドルバーは下ハンドルの握り位置が若干「遠く・深く」なっており、窮屈さを軽減する絶妙な設計です。

 

ファーストインプレッション

まず走行しての第一印象は「ん?乗ったのはFRだったか?」というもの。AR3.0の時にあったどっしりしたような感覚は一切なく、エアロロードらしからぬヒラヒラした軽いフィーリングです。今までの初代~第三世代ARはどのバイクもダンシング時には癖がありましたが、NEXARは何も気にすることなく、サクサクとダンシングを使っていくことができてちょっと感動的ですらありました。重量的にはFR DISCと大差ありませんからそれも当然ではあるのですが、エアロな見た目とのギャップでちょっと違和感を感じるほどです。

ハンドリングについてはニュートラルから若干のクイック寄り、という感じで今までのFELTから大きく外れている感じはなかったです。このバイクの想定する30Cあたりのタイヤを履かせた場合もう少しハンドリングはマイルドになるはずなので、ディープリムでも扱いづらいことは無いかなと思います。

BBまわりの剛性はガチガチというまではいかず、踏み込んだ際は僅かなしなりを感じます。一方でフォーク~ハンドルにかけてとバックステー~シートポストの部分はどちらもかなり硬く、大きめの振動に関しては割とダイレクトに伝えてきます。とは言っても段差によってバイクが跳ねるようなことはあまりなく、トラクションが抜けない程度の絶妙なバランスのようでした。

平坦とダウンヒル 

速度的には35km/h以上の領域になるかと思いますが、今時のエアロロードの標準という程度には速度減衰の少なさを感じます(FACTOR ONEには一歩譲りますが)。しかしながら第三世代時点でかなり空力性能は高水準だったので、新旧比ではほとんど差が分からないくらいかもしれません。
ブラケットを握ってのエアロポジションでは手首をハンドルに乗せるような形での姿勢維持がしやすく、乗っていると基本ポジションがコレなのだと分からされます。

一方で下ハンドルの位置はやや深くハンドルエンドも短めなので、よくコンパクト・シャロ―系ハンドルでするような下ハンを持って休みつつの巡行はいまいちしっくり来ない設計のようです。下ハンを持つときは頑張る時というような割り切りとも言えるかもしれません。

ヒルクライム 

第三世代と比べてペットボトル一本分は軽いので当然といえば当然ですが、NEXARは全然登れます。先代の場合、距離のある登りはできるだけ一定ペースのシッティングで登っていくのが正解という印象を持っていて、登りの途中でペース変化があるとちょっとしんどいというのが率直なところでしたが、NEXARは普通に軽量バイクを扱うときの様にダンシングとシッティングを織り交ぜて走っても全然問題なく、速度変化にも対応しやすいです。

 

まとめ

主に重量面で他主要メーカーに後れを取っていたFELTのエアロロードでしたが、今回デビューしたNEXARでは上位クラスの空力性能を維持したまま大幅な軽量化を実現しました。実際に乗ったフィーリングとしても、平坦で速いのは当然としてエアロロードとは思えない登りの軽快さを持ち合わせており、まさに次世代エアロロード(NEXT AR)を体現したものとなっているという印象です。

現在NEXAR FRDフレームセットは一部サイズのみとなりますが若干数国内在庫があるとのことでございます。興味がある方はもう少し細かいお話もできますので、ぜひ船橋店までお問合せください!