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JAMIS SEQUEL S3 実は結構作り込まれた一台。
by: 木立春之介

JAMIS  SEQUEL S3
19(身長めやす 170~180㎝)
\108,000(税込)→チェーンステー傷有の為\105,000(税込)

この動画にグッとくるか?

 

このメーカーの公式動画、個人的にはグッときました。最近はグラベル系のバイクが増えてきていますが、昔からこの手のバイクを作ってきているだけあって作りのコンセプトも良いですね。

アーバン×アドベンチャー

動画をご覧になられた方は何となく分かったのではないかと思いますが、このバイクは日常の街乗りから非日常のロングツーリングみたいな使い方まで懐の広い一台として開発されています。面白いポイントがホイール径で、MTB系の車輪規格を採用しています。良く街中で見るロードバイクやクロスバイクは、細くて直系の大きなタイヤを採用しているのに対してSEQUELは、太くて直系の小さなタイヤを使用。狙いとして小径のタイヤで小回りを利かせることと、ちょっとした街中の段差から、郊外の砂利道みたいなところまでガンガン入っていけること。それだけで、もう楽しい香りがプンプンしてきてますよね。
そして何よりもMTB系のホイール履いてるバイクのシルエットがカッコいい。一番はそこだと思ってます。

フロントシングル

このSEQUELはフロントの変速機がありません。
一見デメリットにも見えるフロントシングルですが、ちゃんと理由がありまして、アドベンチャー系のバイクというのは郊外の自転車屋さんが無いようなところも走る想定がされているので、メカトラブルが無い方がいいわけなんですよ。そうなるとフロントの変速機が無くなるだけでも、トラブルの可能性というのは減らせますよね。
それを補うようにリアの変速機は重いギアから軽いギアまでワイドにカバーされているので、街乗りからツーリングのような使い方ではそこまで支障が出るわけでは無いんです。
ちなみにリア変速機は9速のアルタス。
あとは軽量化にも繋がるのでメリットの方が多い方式だと考えています。そして何よりシンプルな見た目がカッコいい。一番はそこだと思っています。

クロモリフレーム

このバイクの材質に使われているのがクロモリという材料です。鉄に添加物を加えて強度を高くした合金の事で、100年以上前から自転車の素材として使われてきている、“いにしえ”の材料なんですね。正直現代においては重量面で他の素材に対して不利なことが多くコストの面からもアルミのフレームに取って代わられるというのは事実あるんですが、なぜクロモリという素材が無くならないのか?
これは感覚的な話になりますが、クロモリには特有の独特な乗り味があるんです。この乗り味に魅了されて、未だにこのクロモリバイクをあえて選んでいる方も多くいることを考えると、間違いなくこの素材には人を惹きつける魔力があるのでは?といつも思わされますね。

クロモリであるもう一つのメリット

それは頑丈さだと思います。このバイクのコンセプトでもあるアドベンチャーバイクの要素で見ると、当然多くの荷物をキャリアに載せて、確実に人と荷物を長距離運ぶ必要がある、と考えるとSEQUELがクロモリを使ったというのも納得が出来ます。
SEQUELにはリアラック、フロントラック、泥除けが取付けしやすい位置に、しっかりと取付用の台座穴を装備。さらにはボトルケージ取付用の穴がフレームに3か所、フロントフォークの両サイドに2か所も用意されています。本当にバイクがアドベンチャーしたがってるとしか思えないような徹底した作り込みです。

そこまでこだわるのか。

これはジェイミスのバイク全体に言えることなのですが、バイクのフレーム設計にとてもこだわってます。
どのスポーツバイクでもそうですが、フレームサイズが数種類は用意されていますよね?通常のメーカーであれば、パイプ長を全体的に長くしたり、短くしたりでサイズを作りますが、ジェイミスはそれだけではありません。本来設計された理想の乗り心地にするためには、パイプの長さが変わった分しっかりとパイプの径も変化させてあげて、フレームの”しなり”を理想的なものにし、前ホイールの取付位置を理想のハンドリングになるように各サイズでベストなところに変更し、ペダルの漕ぐ位置もそのサイズに合わせて理想の踏み味の位置に高さを変えて…という普通ではなかなか考えられないことをやってのけます。こういう見えにくいところのこだわり、めっちゃグッときます。
記事を書きながら、もう一つクロモリのメリットを思い出したのですが、
それは何よりもこの細身のフレームがカッコいいことです。一番はそこだと思っています。

 

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