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2016年キャノンデール】新型EVO Hi-MOD 最高のバランス
by: 益子 暁

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     最新のEVOを見て触って乗ってきました!

     

     

     まず皆さまにお伝えしたいのは、新しいEVOは2015ネンモデルよりフレーム重量が17g重くなったということです。ん?軽くぢゃないのかって?はい、重量増です。

     

     それは、「いちばん軽い」とか「いちばん空力性能が良い」よりバランスの上にこそ真の性能が成り立つ、という考えで作られたバイクだからです(2011年のEVO発売時、最軽量を売りのひとつにしていたことは忘れて下さいね☆)。

     

     テーマは「THE BALANCE OF POWER」です。

     

     

     ひとつの要素にこだわらなかったお蔭で、剛性も振動吸収性もエアロ性能も旧EVOを上回っています。ということは加速・安定感・快適性・高速巡航性が更に良くなっているということ。つまり、これが「バランス」」です。

     

     そして、フォークやシートポストが従来品より軽くなった為、システム重量(フレーム・フォーク・ヘッド・シートポストの合計)は67gの軽量化を果たしているのです。ちゃんと軽いので御安心下さい。

     

     

     では、もう少し詳しく御覧頂きましょう。

     

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     アワーグラス(砂時計)形状ヘッドチューブ。旧くからのキャノンデールファンの皆さまは、この呼び名からCAAD9等のシートステーを思い出すことでしょう。ヘッドチューブは11%剛性が上がっています。スプリントの反応が良くなっているとのこと。

     

     

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     クリアランスが広くなり、700×28Cのタイヤに対応しました。

     タイヤが太くなれば当然外径が大きくなり、その分フレームの地上高が上がります。BB位置を3.5mm低くすることで調整しています。

     

     

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     下玉押しはカーボン一体成型になりました。別体の下玉押しを使う旧型より、10g軽くなりました。コラムからクラウンにかけてカーボン繊維を直角に曲げずに済むようにも。

     

     

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     カーボンフォークを中空にする為にはブラダと呼ばれる風船を内部に入れて成型します。エンド部分はブラダで加圧出来ないので密度が低くなり強度を得る為には重くなっても肉厚にするか別体のエンドを接着するのが普通です。EVOの新フォークは写真のように穴を開けてブラダを先端まで使うことでエンド一体で強く軽いフォークを実現しています。

     

     そんな素敵なNew Speed SAVEフォークは280gと超軽量。しかも振動吸収性能は21%向上しています。快適なだけでなく、コーナリングの安心感にもつながります。

     

     

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     フォーク後ろ側やダウンチューブ上面に平らな面があるのがお分かり頂けますでしょうか。写真だと分かりにくいので入荷したら触ってみて下さい。紡錘形の後端を切り取ったような断面のTAPチューブでエアロ効果を高めています。同形状はシートステイにも採用されています。

     

     

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     タイヤ~フレームのクリアランスを見直したりボトルケージ位置を少し低くしたりすることでも空力性能を改善しています。

     

     

     シフトケーブルが外装になったのは、プロメカニックに嬉しいことです(私たち販売店もとても嬉しい)。内装と比較してデメリットが無かったそうです。

     

     

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     今回からSynapse同様のBB30Aになりました。重量はやや増しましたが、剛性は11%向上しています。キャノンデール独特のデルタシートチューブ(左右方向に裾広がりなカタチ)は更に薄く広くなっています。それに続くチェーンステイは左右非対称設計。

     

     

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     シートポストもSynapseと同じφ25.4mmに変わりました。振動吸収性向上の為です。重量も180gしか有りません。

     

     

     

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     キャンノンデール・ガーミンが使うのと同じカラーのEVO Hi-Mo試乗車が ずらり。

     

     

     そうそう、EVOは全サイズ同じ剛性になるようカーボンレイアップを工夫しているのは前からですが、新型はサイズがひとつ上がる毎にリーチが6mmずつ、スタックハイトが10mmずつ変化するジオメトリーになりました。フルサイズ展開がより活きる設計です。バイオレーサーの結果も反映させ易いですね。

     

     

     

     剛性が上がったからでしょうか、前作よりソリッドな印象を受けました。もちろん良い意味で。路面状態をつかみやすい感じ。これが楽しいのです。試乗コースの路面はアスファルトがかなり荒れていましたが、少しも怖く感じなかったことも付け加えておきます。

     

     また、最高の自転車が更新されてしまいましたよ!

     

     

     

    SUPERSIX EVO Hi-MOD フレームセット ¥420,000+税

    SUPERSIX EVO Hi-MOD BLACK INC. ¥1,400,000+税

    SUPERSIX EVO Hi-MOD TEAM ¥1,350,000+税
    SUPERSIX EVO Hi-MOD 1 DURA ACE ¥850,000+税

    SUPERSIX EVO Hi-MOD 2 DURA ACE ¥660,000+税

    SUPERSIX EVO Hi-MOD ULTEGRA ¥490,000+税
     

     

     

    ※2016年はハイエンドモデルにアルテグラ仕様の完成車が加わりました!