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2021/11/29 13:03
フル内装のピュアエアロロードの祖にして今だにトップを走るハイエンドマシン、MADONE
TREKハイエンドロードは、様々な要素を全て平均以上と言っていいレベルでまとめた優等生。
記憶を辿れば以前の社員試乗会。当時ケーブルフル内装でエアロロードの確固たる地位を確立したMADONEは、一番疲れている一番最後の試乗に関わらず、その日最も速く走るバイクとして独特のライドフィーリングが刺さったことを憶えています。
MADONEは、EMONDA、DOMANEと3本柱のロードラインで最も熟成度が高く、OCLV700比で30%も強いOCLV800カーボンで更なるアップグレードされた長兄モデル。
ケーブル内装は極めてシンプルかつ合理的に進化しながら、ISO SPEEDのような複雑とも言えるシステムも搭載する設計と技術はTREKの大きな特徴と言えます。ペダリングに影響せず振動吸収するISO SPEEDを備え、居住性を犠牲にしないエアロバイクの元祖とも言えるMADONE独特のフィーリングに貢献し、最高のエアロバイクを謳うTREKのプライドを感じます。
TREKバイクであると主張する、ビジュアルアイデンティティはバイク全体のシルエットやヘッドチューブ周りのデザインに現れ、特にMADONEとEMONDAのフロントビューは酷似し、走りも同様というのが個人的感想です。
↑EMONDA SLR (MADONE用トップキャップ、ハンドル、ステム)
↑ MADONE SLR
先に発表された新型エモンダSLRようでいて、それよりもやや高いフレーム剛性ながら、MADONE独特とも言えるペダリング感は立ち上がりから気持ち良いレスポンス。完成度の高いエアロダイナミックとTREK25年以上の熟成したカーボンレイアップが織りなす絶妙な走りで、まず感じたことは、疲れにくいバイクであること。明らかにEMONDAよりも高いペースの巡航性能。スピード勝負に振り切っている走りは、改めてエアロ番長の存在感を放っています。
TREKフラッグシップの最新モデルで毎回思うことは、前出のモデルで更新された要素が常に感じられることです。単にMADONEから新型MADONEへブラッシュアップされるというだけでなく、EMONDAの開発で培った踏みの軽さなど、ラインナップの垣根なくフィードバックが分かる上に新さを感じさせる凄さです。ホイール、ハンドル&ステムまでもトータルで設計できる強みも加えてTREKという会社の規模が成し得る力技と言えるかもしれません。
個人的にはオールラウンドモデルにこだわりがありますが、コースに応じてMADONEを乗り分けるのも悪くないと思わせる程、平均以上のオールラウンド性能にプラスしてモデルの特性を尖らせ、EMONDA,DOMANEもあり、オールラウンド一本釣りをしないTREKの選ぶことへの拘りと製品の自信を感じます。
以前にもましてTREK-SEGAFLEDOチームのステージレース総合系やクラシックハンターの活躍は目立つようになり、タイプの好みでバイクが選べることがTREKの強みと言えるでしょう。
やっぱりMADONEは速い!
¥1,483,900 税込み