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新型スペシャリッシマは誰が買うべきか?分かり易くお答えします。【ワイズロードスタッフ試乗会】
by: 川原建太郎

  • 閉店告知
  • スペシャリッシマ

    2023/12/01

    こんにちは!ワイズロード実業団チームの川原です。

    ワイズロードスタッフ試乗会で、最新のバイクに触れ、各メーカーのスタッフさんとお話しすることができました。メーカーの皆様方にこういった大変貴重な機会を作って頂き、感謝しております。ありがとうございます。川原なりの役割を果たすべく、参加させて頂きました。

    さて、先日、ツールドおきなわの50km40歳代の部に出場してきました。
    レースを走ると、レーサーにとって何が必要なのか骨身に沁みますので、そういった観点でタイトルに書いた話題について書いて行きます。

    kawahara

    試乗会当日の午前中は試乗している弊社スタッフの写真撮影を行っていました。写真を撮りながらスタッフの反応を確認し、肌感で一番注目されていると感じたのはビアンキの新型スペシャリッシマ。スペックやインプレッションは沢山の記事がありますので、そちらを参照して頂くとして、川原の観点で新型スペシャリッシマは誰が買うべきか?分かり易くお答えします。

    スペシャリッシマ

    新型 SPECIALISSHIMA が目指している所とは?

    前置きです。
    スペシャリッシマの前作をシクロワイアードさんでインプレッションさせて頂いていました。その時の記事をかいつまんで書くと、

    ・ リムブレーキモデル時代の軽量ヒルクライムバイクからディスクブレーキのモデルとなってオールラウンダーに変わった。
    ・ 万人向けで乗り易くなった。

    さて、自分で書いておきながら、万人向けとはそんなに良い物なのでしょうか?
    100人居れば100通りの答えがありますので、ここに私の答えは書きませんが、それを踏まえて新型スペシャリッシマの目指す方向性について書きます。

    新型 SPECIALISSHIMA はピュアレーサー

    ① スペシャリッシマは細身のフレームでありながら、剛性が高い。
    ② 軽量でありながら、エアロ性能も追求している。

    ①について写真を見てみましょう。
    スペシャリッシマ

    通常、トップチューブ(前三角の上側)は圧縮の力がかかります。いわゆるエンデュランス系のバイクはその力をいなす弓なりの形状です。一方、新型のスペシャリッシマは圧縮の力に対して突っ張る形状です。この形状は見たことがあるとお気付きの方もいらっしゃると思いますが、新型のオルトレと似ています。前三角の剛性が高く、フォークの剛性も高いです。そして、ハンドル剛性も高い。非常にレーサー向けの設計です。

    メーカー担当者さんの話をお伺いしながら剛性を確認するベテランスタッフ
    スペシャリッシマ

    ②について写真を見てみましょう。
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    エアディフレクターは付いていませんが整流効果が得られるヘッド形状です。つまり、オルトレと同じで、車体フロント周りのエアロ効果が一番重要だという考え方です。

    スペシャリッシマ

    エアロ効果の高いハンドルを標準装備しています。ダウンチューブとシートチューブのエアロ効果は最低限に留めて重量増を抑え、効果が非常に高いフロント周りにエアロ効果を集中させた割り切り方は清々しいです。電動変速専用フレームなのも、フロント周りのエアロ効果をスポイルさせたり、重量増に繋がったりということが無いようにする為です。

    RCとPROは誰が買うべきか?

    RCとPROはフレーム形状とハンドルが同じです。つまり、エアロ効果は同じ。
    違いはカウンターヴェイルが入っているかどうかです。(コンポーネントやホイールは変更できるので違いに入れていません。COMPはハンドル周りの初期装備が大きく異なる為、比較対象に入れていません。川崎店奥平のブログをご参照ください。

    PROの特徴を見て行きましょう。
    スペシャリッシマ PRO

    D型断面のダウンチューブ、シートステー、シートポストを採用し、あえて形状による乗り心地の良さを求めていない所(平たく書くと、丸断面の方が乗り心地が良い)は、カウンターヴェイルで乗り心地の良さを得られるからでしょう。

    RCの特徴を見て行きましょう
    スペシャリッシマ RC

    乗り心地の良さが得られるカウンターヴェイルをあえて排して軽量化を追求しています。他ブランドのフラッグシップで乗り心地の良い丸断面を採用しているモデルがありますが、これはBianchiの敢えての挑戦だと感じました。

    纏めると、
    RCは0.1秒でも速く走りたいアタックをかけるようなシリアスレーサー向け。軽量で加速性に優れるので、クリテリウムにも最適。
    PROはよりバランス感を重視するシリアスレーサー向け。後半に疲労が残りにくいので、ツールドおきなわ200kmのようなロングレースに最適。

    どちらも優れたオールラウンドレーシングバイクです。川原としては、このバイクが早く日本のレースシーンに登場し、レーサーの皆さんのお声を聴かせて頂くのが楽しみです。

    ご参考になれば幸いです。