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ワイズロード フジグラン広島店 Y'sRoad Hiroshima
2019/05/14 13:18
コーダブルームのロードバイク「FARNA SL/SL2」には試乗したことが
あるのですが、クロスバイクは実は初めて。
軽くて良く走ると評価が高い「RAIL700(非SL)」が一体どれくらいの
パフォーマンスを見せてくれるのか、ちょっと楽しみです。
〇まずは見た目。
フレームサイズ54と大きめなのもありますが、とにかく華奢!
良く言うとスリムでスマート、悪く言うとちょっと頼りない感じ。
カーボンロードバイクに見慣れた目からすると、なのですが。
日本人ライダーが乗っていて楽しいバイクづくりを目指す日本ブランド
「コーダブルーム」と考えれば、アメリカブランドのようなマッシブさ
が不要というのもまあ納得。
〇乗ってみての第一印象。
ロードバイクに比べてハンドル位置が高いのになかなか慣れませんでした。
単にポジションが違うというだけでなく、前輪の荷重が少なくなるせいか
フロント周りが落ち着かないという感じがついてまわります。
アルミのストレートフォークというのもその一因かも。
スリムなフレームからなる9キロ台(クラス最軽量)という車体の軽さと
良く回るNOVATECハブのおかげで停止状態からの走り出しはスムース。
クロスバイクのカテゴリーでも、やはり軽さは正義か。
〇乗り心地。
アルミのリジッドフォーク、シンプルな角チューブフレームということで
結構構えていたのですが、乗り心地は思ったほど悪くない。
昔乗った某社のクロスバイクは路面の衝撃が脳天にまで響いたものですが
それに比べれば、まったくもって許容範囲。
むしろ良い方、といってもいいくらいです。
アルミバイクの進化、クロスバイクの進化というものを強く感じたのが
この乗り心地に関してです。
〇加速性能。
ここは少々評価が分かれそう。
乗り心地の良さに効いているフレームのしなやかさが、加速に関しては
デメリットになってしまっていると感じます。
乗り心地と加速は大体においてトレードオフな関係なので、乗り心地を
重視した以上やむなしな気もしますが。
重めのギアをグイグイ踏んで加速しようとすると、フレームのたわみが
大きく感じるので、軽めのギアでケイデンス高めの乗り方がオススメ。
結構ピンポイントなのですが、少し軽めのギアを選んで踏んだ時の方が
「ススッ」とした良い加速を見せる瞬間が多かったです。
このフレームの走らせ方を一度摑まえてしまえば、30Km/hくらいまでの
速度域は充分常用の範囲といっていいでしょう。
ただ、ダンシングは苦手な部類。
そこそこのフレーム剛性にΦ25.4の細いハンドルバー、さらに直進性高めの
ハンドリングなのもあって、バイクを振った時の一体感が希薄です。
あとは、向かい風に弱い。
これは前傾緩めのクロスバイクポジション的にやむを得ないところですが、
25Km/hくらいでの頭打ち感は避けては通れません。
普段はロードバイクに乗っているので、カテゴリーの違い=乗り味の違いを
強く感じましたが、ガーミンによれば約20分の通勤タイムはほぼ一緒!
心拍データはいくらか高めに出ていましたが、平均速度もやはり同じくらい。
乗ってみた感触と数値データと照らし合わせて考えると、平坦路メインで
30分圏内の通勤ならロードバイクに匹敵するのでは・・・
というなかなか興味深い結論になりました。
さらに60,000円+税という価格を考えると「相当に出来がいいバイク」と
言ってしまってもいいのではと思います。
やっぱり乗ってみないとわからないものですね。