【インプレ】3キロ速い? ZIPP最速『NSW』シリーズ!!
by: 実方貴広

『3キロ速い』ってどういう事?

関東の方なら聞いた事あるフレーズかもしれません(笑)
が、事実『353NSW』は『303FIRECREST(以降FC)』と比べても常に3km/h速かったんですよ!!
現在メインで使用している『303FC』は、20万円台では恐らく最強の最新DURA ACEホイールとも互角に渡り合える性能の持ち主。
しかも『C36』に匹敵する登坂力と『C50』に肉薄する巡行性能を併せ持った類まれなホイールなのですが、その『303FC』よりも常に3km/h速いというのは異常ですよね(汗)。

『だいぶ盛ってない?』って思われるかもしれませんが、、、
ホントなんですよ~(汗)

何よりショックを受けているのは私自身なので、、、。
『こ、こんなにも違うものなのか?』と(涙)。

まぁ、定価¥785,000-(税込)と値段が値段ですし『303FC』の性能に不満は全くない(必死に言い聞かせている)ので、全然悔しくないですが(笑)
そんな最速の『NSW』シリーズのインプレとなります。宜しければ最後までお付き合い下さい!!

 

税込定価¥785,000-は伊達じゃない?

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NSWシリーズの特徴は何と言っても【Sawtoothリム】と呼ばれるリム形状でしょう!!ザトウクジラのヒレ形状を参考に開発されたノコギリ型のリムは、メーカー曰く『スポーク間ごとに設けられた起伏(Hyperfoilノード)が連続する形で構成されており、その一つ一つが空気を撹拌することでリム周辺に渦流を生成。横風がこの渦流に巻き込まれることでドラッグの発生が抑えられ、スピードの低下を抑制します。』との事。 
他にも丸ではなく六角形のディンプル加工や、一般的な爪タイプのラチェットに比べて抵抗が半分となる【Cognition V2ハブ】の採用など、NSWシリーズだけに採用されるテクノロジーが結集する事でこの恐るべき速さが生み出されているのだという事を、ちょっと試乗しただけでも明確に感じ取る事が出来ました!!
また、例えハイエンドモデルと言えども純粋な軽さ・登坂力・加速の鋭さ・巡行性能といった『そのモデルの特徴(キャラ)』となりうる性能は、相反する何か一つを犠牲にする事で成り立っている事が多いですが、NSWシリーズは一つも破綻することなく全ての性能が高次元で具現化されており、まるで一頭から数百グラムしか取れないシャトーブリアンを食べさせられている(食べた事ないですけどw)かのようです。
続いて各モデルのインプレに移りたいと思います。

 

『353NSW』前後重量1,255g(F580g/R675g)

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店まで『303FC』を装着して出勤し、帰りは『353NSW』を装着して帰った。ただそれだけでも常に3km/h速いと感じてしまったのです、、、。
その違いは歴然で、帰り道は『え?何このホイール!?反則じゃね?』と愚痴しか出ませんでした(笑)
別に『303FC』に戻しても不満は出ませんが、家と職場の往復や比治山を登ったり下ったりしている時に、要所要所で『もっさり』とか『重い』という表現がよぎってしまいます。『303FC』ですら他社のハイエンドモデルと比べても互角以上の性能を誇るはずなんですが、、、(汗)
かと言って硬過ぎて踏めないという事は無いので、贅沢にロングライド用ホイールとして使用したとしても適度な剛性感と感じる程です。
ありきたりな表現になりますが、加速・巡航・登坂の全てがほぼこれ以上必要ないってレベルまで引き上げられていて、お値段以外に何も不満が出ませんでした。

 

『454NSW』前後重量1,358g(F631g/R727g)

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リムハイト53~58mmで重量1,358gは異次元の数値です!!(生半可なヒルクライム向けホイールと同等か軽いですから)
当然、加速も巡航も登坂も恐ろしく速いのですが、特に速いと感じたのが漕ぎ出しでした。左足をペダルにはめて一踏み、続いて右足をはめるまでのせいぜい15km/h出てるかどうかの速度ですら『速い』と感じてしまう程に空気抜けが良く速度が落ちません。恐らく上で紹介したテクノロジーによって、空気抵抗・路面抵抗・ハブの回転抵抗といったスピードを阻害する要素が限りなくゼロに近いのだと思われます。
なので、速さを感じるという意味では454NSWは353NSWの更に上を行きます。流石にリムハイト40~45mmで1,255gの353NSWの軽さと登坂力は異次元ですが、加速の伸びと巡行性能の高さは454NSWの独壇場に感じました。353NSWの巡行性能だって凄すぎる位なんですけど(汗)
強いて気になった点をあげるなら剛性の高さでしょうか。確かに速過ぎるくらい速いですが、それ相応の脚力(出力)を要求されます。353NSWはロングライドでも使える印象でしたが、454NSWは競技志向の方におススメしたいレベルの剛性感です。
どうしても454NSWの巡行性能と扱い易さの両方を求めるのなら、次に紹介する353+454の前後異径がバランス的にベストかなと思います。

 

『353NSW+454NSW』前後重量1,307g(F580g/R727g)

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当然ですが前後異径の組み合わせでも試乗しました!!
ZIPPと言えば前後異径と言っても過言ではない程に性能はもちろん外観的にもドハマりする組み合わせですが、やはり素晴らしかったです!!
凄まじい巡行性能を誇る454NSWと衝撃的な軽さ・登坂力を誇る353NSWの良いとこ取りをした組み合わせになるのは当然ですが、454NSWで気になった剛性の高さが和らぎ脚が入り易くなりました!!
純粋な登坂力こそ前後353NSWには及びませんが、それでも他社ハイエンドを凌駕する軽さと登坂力は健在で、更に50mm以上のリムハイトと同等以上の巡行性能まで併せ持った反則レベルのホイールが誕生しますので、これさえあれば足回りは完璧と言っても過言ではないかと思います。

 

 

如何でしょうか。性能の凄さはさることながら価格も凄いNSWシリーズですが、究極を求めるのであれば避けては通れないかもしれません。今現在で私が試乗したホイールの中では間違いなくナンバーワンです!!

 

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