スタッフ試乗会で気になった一台！軽さだけじゃない⁉Wilier VERTICALE SLR
by: イワナミ

初めに

お忙しい中ご協力いただきました各メーカー様、ならびに各関係者様の度は大変有意義な時間を過ごさせていただき、誠にありがとうございました。そして、日頃からワイズロードをご利用いただいているお客様方誠に勝手ながら定休日を頂き、ご不便ご迷惑をおかけ致しました。
今後とも変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い致します。

今回試乗した中で個人的にかなり好印象だったバイクのご紹介！

Wilier VERTICALE SLR

参考価格(税込):￥1,826,000円(DURA-ACE Di2仕様)
￥1,644,500円(ULTEGRA仕様)、1,045,000円(F/S＋ハンドル)

Wilierはイタリアの自転車ブランドで、軽量モデルのZERO SLRやエアロモデルのFILANTE SLRで知られています。これまで多くのロードバイクを手掛けてきた同ブランドが新たに発表された「Wilier VERTICALE SLR」は、その最新技術を集結させたモデルです。今回はWilier VERTICALE SLRに乗った印象を元に、バイクの特長、乗り心地、走行性能についてご紹介します。

デザイン

Wilier VERTICALE SLRのデザインは、非常に洗練されており、目を引くものがあります。
フレーム素材には、高強度の東レの第3世代炭素繊維トレカT1100とT800、ねじり剛性を高める高弾性率のトレカM46JBをブレンドし、強度と硬度を両立。
フレーム成型の際に特殊な発砲ポリマーを用いて、硬化プロセス中のカーボン素材を強化させつつ硬化させる新テクノロジー「アクティブモールディングシステム」を新規採用。
塗装もですが全体的なデザインも非常にシンプルでエレガント。フレームには、細身で滑らかなラインが多く、Wilierらしいクラシカルな美しさと、現代的なテクノロジーを融合させた外観が特徴的です。カラーリングも落ち着いた色合いで、大人のバイクとしての品位を感じさせます。

コンポーネントとギアシステム

今回試乗したWilier VERTICALE SLRにはSHIMANOコンポ最高峰グレードのDURA-ACEDi2を採用し、シフトの反応が非常にスムーズで、快適な操作感を提供します。特に長距離走行や、シフトチェンジが頻繁になるヒルクライムでは、その信頼性が際立ちます。ULTEGRA仕様での購入も可能となっております。

ハンドルにはフレームと同色に塗られているステム一体型ハンドルバー「V-BAR」が付属。

レッドのカラーのフレームにはレッドの物が付属しています。

インプレッション

VERTICALE SLRの乗った時の最も印象的な点は、軽さと乗り心地の良さです。Mサイズのフレーム重量は、720gと最軽量クラスの軽さ。完成車重量も6.8kg前後となります。組み合わせ次第では6.5kgも余裕で切れてしまうスペックを持ち合わせています。カーボンフレームの振動吸収性は非常に高く、路面の凸凹や小さな衝撃が減衰されるため、体への負担が軽減されます。今回はそこまで長いコースではなかったため、さらに長いコースを走ってみたいなと感じました。また、フレームの剛性とバランスが絶妙で、ダンシング時にフレームがしっかりと反応し、エネルギーをロスなく推進力に変換してくれる印象を受けました。神戸だと六甲山ヒルクライムなどでかなり活躍しそうな予感⁉

またVERTICALE SLRはシートステーやチェーンステーの細さもあってか、乗り心地に大きな影響を与えている印象です。後ろの振動をしっかりと吸収しつつ、しっかりとしたダイレクト感も保持しているため、長時間のライディングでも疲れにくいのではないでしょうか。

ハンドリングも非常に安定しており、コーナリングでも安心感があります。特に高速でのコーナーリング時でも、フレームがしっかりと安定しており、怖さを感じることなく曲がることができました。ブレーキをかけた際のフィーリングも良く、急な減速時にも安心感を与えてくれます。

第一印象は軽さでしたが、最終的に感じたのはトータルバランスの良さ。Wilier VERTICALE SLRは、軽さ、剛性、快適性、空力性能の全てにおいて優れたバランスを保っています。競技者にも通用する性能を持ちながら、一般的なライダーにとっても非常に快適で扱いやすいバイクとなっています。日常的なライドはもちろん、レースや長距離走行でも十分にその力を発揮してくれるでしょう。

今回試乗したバイクはMICHE KLEOS RD 36が搭載されてました。(写真を撮り忘れてしまっていました…)
MICHE（ミケ）は2022年にウィリエールの傘下になったイタリアの老舗コンポーネントパーツブランドです。MICHE（ミケ）がウィリエールとともに2年に及ぶ研究の末に開発したカーボンホイール「KLEOS RD （クレオス）」。MICHEのフラッグシップのみに与えられる名称「RD（Racing Division）」を冠した最新ホイールとなります。前後で1,410g ±3％と軽い仕上げ。個人的には60mmハイトを入れてさらにエアロに振っても面白いバイクになるのではないかと思います。

まとめ

Wilier VERTICALE SLRは、非常に完成度の高いロードバイクであり、その走行性能、快適性、デザインの美しさ、そしてバランスの良さが光ります。どんなライディングスタイルにも対応できるポテンシャルを持ち、長距離ライドからレースまで幅広い用途に対応できる万能型バイクと言えるでしょう。Wilierの技術力が結集した一台として、多くのライダーにとって満足のいくバイクであることは間違いありません。