メーカーが本気っぽいのでこっちも本気で乗り比べてみましたよ。
by: 村 純一

え～、今更デスがアルミフレームがアツいんじゃないかと思う今日この頃、皆さま如何お過ごしでしょうか!?

カーボンフレーム隆盛の昨今、「アルミフレームなんてとりあえずビギナー向けの安いやつ」とか思ってたりしませんか？

まぁ、概ね間違いとは言いませんけど…でもね、それで片付けちゃってるとしたらそれ、絶対損してますから～残念！（←ネタが古いとかそぉゆう苦情は一切受け付けてません）

そもそも、メーカーさんがどぉやら本気っぽいんデスよ。ハイエンドアルミフレームが市場から駆逐されて久しい昨今、「やっぱアルミ良いよね!?」と思ったかどうかは定かでないんデスが、ちょっと高くてフレーム売りしちゃうようなアルミフレームが増えてきてます。

ちなみに去年試乗して最も印象的だったフレームは迷わずコレ→KOGA A-LIMITED

そんな訳で程々に話を盛り上げておいてからここから本題。忙しい人はここから読んでね！

昨年、衝撃のデビューを果たしたTREK史上最軽量のアルミフレーム”ÉMONDA ALR”

大ヒットアルミフレーム”CAAD10″の後継として登場したCANNONDALE”CAAD12″

どちらもSHIMANO105完成車で20万円前後、同価格帯でカーボンバイクのエントリーモデルも選べるというのに敢えて「アルミ」という選択…イイじゃないデスか！

メーカーさんが本気みたいなのでこちらも本気で乗ってみました。いやもう本気で走り倒してきましたよ！

○TREK　ÉMONDA ALR

とりあえずSHIMANO105完成車で実測8.45ｋｇ（サイズ50）。車輪・サドル・シートピラーなどは価格を抑えるため軽量の物は使われていません。これで8ｋｇ前半なら優秀だと思います。

外観的には溶接が丁寧で驚きの仕上がり。”Inbisible Weld Technology”と呼称される独自技術により、見た目の美しさと高い強度を実現しているのだとか。さっすがTREK！あめいぢんぐデス。

乗ってみた率直な感想としては、実にアルミらしいフィーリング。ある程度カーボンフレームに乗ったことのある人ならば、カーボンとは違うメタルフレームの感触を堪能できると思います。フロントフォークの剛性も適度で高速域でのコーナリングもスムーズでした。バイクの重さはどうしても感じられますが、加速は意外とキレがあります。軽量パーツに換装したり剛性の高いホイールとの組み合わせで驚くほどパフォーマンスが上がると思います。

なにより乗っててスゴイ楽しいんデスけど！

結論…ロードバイク本来の軽快な加速・コーナリングを堪能できる生粋のレーシングフレームだった！

○CANNONDALE CAAD12

こちらはSHIMANO105完成車で実測7.96ｋｇ（サイズ50）。軽い！クランクがCANNONDALE SiだったりMAVIC AKSIUM標準装備だったり、こっちの方がちょっとズルい気がしたりしなかったりする訳デスが、デフォルトで8kg切ってるというのはなかなかディープインパクトデス。

早速乗ってみます！…？？？？？？？？？？

ん～、暫く乗ってみた率直な感想はというと、頭の中ハテナが10個くらいグルグルしてました。

アルミ感全く無ぇ！

アルミ感というより金属フレームなフィーリングが全く感じられません。これがCANNONDALEが追求した答えということかっ！

カタログを見ると、フロントフォーク→10％弾性アップによる快適性向上　シートポスト→36％快適性向上　リア三角→しなりを50％アップ…などなど、なんかもう快適になりましたアピールが半端ない訳デスが、実際に走ってみると成程確かに快適通り越して金属フレームであること自体判らないレベル。これって凄いんじゃないデスか!?

メインフレームは明らかにしなってるのが判るのデスが、フロントフォークはかなりしっかりした印象でした。高速域でのコーナリングはリアが流れる印象があり、バランスはいまひとつ。剛性の高いMAVICのホイールが更にフレームの柔らかさを強調している印象もあり、バイク全体としてはアンバランスな感じ。SHIAMNO WH-6800など柔らかめなホイールと組み合わせると素晴らしい乗り心地を堪能できると思います。

結論…ロードバイク＝レーシングバイクという考えはナンセンス！のんびりサイクリングを楽しみたいなら迷わず買い！

価格や仕様が近いこともあり、どっちにしようかな～という方も多いと思いますが、全く性格の違う2台でした。

ご検討ちぅのみなさま、参考にしてみて下さいませ。