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ワイズロード名古屋ウェア館 Y'sRoad nagoya-wearkan
2020/03/30 19:59
どうも。
スズキです。
今日は前フリを書く元気もないほど、朝から悲しいニュースに打ちひしがれていますので早々に本題に入りたいと思います…
今回はバッグのお話です。
春からの新生活、自転車で通勤・通学を始めよう!と考えている皆さん。あれやこれやと揃えなければならないものは多いんですが、そのひとつがバッグです。
「カバンなんて、今まで使ってたやつでいいじゃん」
と思いましたよね!?
いや、まあ…勿論それでもいいんですけど、自転車屋が自転車専用設計バックパックをオススメするのにはちゃんと理由があるんです。今日はそのへんをめっちゃ掘り下げてみたいと思います。
タイトルにも書きましたが
サイクリスト御用達のバックパックメーカーの代表格たる
(ドイター)
は、1898年にドイツ・アウクスブルクで創業。
1898年といったら日本だと明治31年(世界に目を向けると、オーストリー皇后エリザベートがイタリア人テロリストルイジ・ルキーニにレマン湖のほとりで暗殺された年でもありますが)ですから、実に120年以上の歴史をもつカンパニーですが、実は世界で最初に自転車用バックパックを開発したメーカーでもあるのです。それもすでに30年ほど前の話…早い、早いよドイターさん!どれだけ時代の先を行ってたのかって話です。
中でも、軽いシティライドからガチ目の本格的サイクリング、ツーリングに至るまで幅広いジャンルに愛好者を多く持つのが定番のRACEシリーズ。今日はそちらをピックアップしてみたいと思います。
deuter
“RACE”
¥9,000+TAX
RACEシリーズにはいろいろなバリエーションがありますが、そのベースモデルがこちら。容量は8Lとコンパクトながら、deuterのサイクリング用バックパックに関する哲学のすべてが凝縮されています。
2年ほど前に現在の姿にモデルチェンジし、すっきりとしたデザインに。RACEシリーズを印象づける「くの字型」の意匠はリフレクターになっています。
メイン荷室はシンプルな作りながら、登山用リュックも作っているメーカーならではのこだわりでハイドレーションパック用の収納スペースをしっかり確保。そしてこまごました小物を入れておけるメッシュポケットも付いています。
ダブルファスナーで開口部がガバッと広くとれるため、荷物の出し入れは容易。
しかしながら
こういう開き方をするバックパックだと、中に荷物がぱんっぱんに詰まっている場合、ファスナーの位置によってはじわじわと開いてきてしまうことがあります(自分は昔、それでリュックの中の食パンが飛んでいったことあります)。
そうした事態を防ぐために(?)
2つのジッププルをスナップボタンで留めておけるようになっています!
地味だけどめっちゃ賢い!
天面のサブポケットにはキーリングを備え、小型ながら使い勝手のよい作り。貴重品やすぐ取り出したい物などを入れておくのにちょうどいいです。
サイドにはストレッチメッシュのポケットもあります。ボトルなどはこちらに入れると便利でしょう。また通勤通学で使う際には、スマホなどを入れるのも◎かもしれませんね。
そしてこのループ。コレと同じ物がバッグの四隅に付いているんですが、何に使うものかわかります?
実は…
別売のこちらを使うことで、ヘルメットをホールドできるようになっているんです!さすが自転車専用を謳うだけのことはありますね。
こちらのヘルメットホルダーは¥1,750+TAXとなっております。
他にも、よく見るとみたことのないマークがいっぱいあちこちに付いてまして
たとえばこちら。
これは先ほどご紹介した、メイン荷室に収納したハイドレーションパックの出口でございまして、
この通り貫通しておりますのでここからホースを出すわけです。
ちなみに出てきたホースは
ショルダーハーネスのこの部分に保持しておけますよ。
下部にはテールライトを取り付けるためのループと、なにやらもうひとつポケットが見えます。勘のいい方ならおわかりでしょう。
そうです、レインカバーが入っているんです。
別売じゃないんですよ、付属なんです!これはありがたいですねぇ。
続いて背面を見ていきましょう。
吸汗速乾性の高そうなメッシュで覆われた、かなり肉厚のパッドが縦2列に配置されており、その真ん中の隙間を風が通るように設計されています。バックパックが背中に密着しないので汗蒸れが軽減されるという絶大なメリットのあるこのシステム、今ではいろいろなメーカーが似たようなことをやっていますが、これを最初に取り入れたのも実はdeuterで、なんと今から90年前の1930年にさかのぼります。早い、早いよドイターさん!(2回目)。ちなみにdeuterではAIRSTRIPESと呼ばれています。
ショルダーハーネスは軽量かつ重量分散に優れた幅広のメッシュタイプで方への負担を軽減。サングラスホルダーも確認できますね。
チェストストラップも2年前のモデルチェンジで改良され、画像でわっかのように見える部分に伸縮性の素材が使われています。これ、私が使っているリュックにも付いてるんですけど、あるとないとじゃ大違いです!微妙な体の動きに合わせて伸びた縮んだりしてくれるので、変に圧迫されたりすることがなくなるのです。こういうのは本当に大事だと思いますね。
ウエストベルトも付いて荷物をガッチリ体に固定。たくさん詰め込んでもライド時にぶれたりしにくいです。そしてコレもよく見ないとわからないかもしれませんが、長さ調節をしたストラップの余りを留めておくゴムバンドも付いています。実際ベルトをぎゅん締めしたあまりをぶらぶらさせたまま自転車に乗っていると体にバシバシ当たったりするのですが、その心配もなくなるわけです。これもホント地味ですけど、かゆいところに手が届く工夫だと思います。
背負ったときのサイズ感はこれくらい。8Lとあって大変コンパクトですが、ちょっとしたライドに必要な荷物は余裕で収納できます。慣れた人だったら一泊サイクリングとかも行けちゃうかも。
重量は530gです(カタログ値)。
RACEの説明だけでかなりの分量になってしまいましたが、逆に言えばこれはほぼRACEシリーズすべてに共通する特徴なので、他のモデルはコレをベースとした発展系と考えて頂けるとわかりやすいです。
“RACE X”
¥9,500+TAX
ポール・ギルバートが昔在籍していたバンドみたいですが…名前が違うと別のモデルのような気がしてしまいますが、要はRACEの容量が少しデカくなったバージョンです。こちらは12L。8Lではさすがに心許ないな、という方にオススメです。
背負うとこれくらいのサイズ感。RACEに比べて4Lも容量が増えているにしては、ちょっと大きいかなくらいに収まっています。重量は550gだそうです。
続いてはこちら。
“RACE AIR”
¥11,000+TAX
容量で言うと10Lですが、こちらは上記2モデルとは決定的な違いがあります。
それは背面!
このようになっています。縦長のパッド2列、隙間を空けて配置したAIRSTRIPESとは根本的に異なり、ハンモックのような構造のネットで完全に荷物を背中から浮かせるというコンセプト。deuter AIRCOMFORTといいます。これにより背中の熱が左右と下の計3方向から放散され、最大で25%も発汗を抑えられるのだとか。ちなみに金属のクロスバーを内蔵しているので型崩れせず、「荷物をめいっぱい詰め込んだら変形して結局背中にくっついちゃった」なんてことにはなりません!
バッグ自体の構造も根本的に変更されており、
荷室が一つ増えています。
大小さまざまなポケットを備え、日常使いの様々な小物はモチロンのこと、携帯工具や携帯ポンプなども効率的に収納できるフロントポケットと、
ハイドレーションパック用のポケットも備えた荷室。
ホースの出口は上部中央に変更されています。
ところでさっきからハイドレーションハイドレーション言っていますが、これは点滴みたいなパックに水などを入れて、そこからホースで給水するシステムのことです。自転車(特にトレイルやアドベンチャー系)や登山などでは一般的なスタイルではありますが…日常使いするのにそんな機能使わないよ!という方のほうが圧倒的に多いでしょうね。それはそれでいいんです。お弁当を入れるとか、着替えを入れるとか、PCやタブレットを入れるとか。自由に使えばいいんです。
背負うとこんな感じです。サイズ感云々も大事ですが…
この、背中との隙間の空きっぷりを見てほしい!
こりゃ真夏でも蒸れたりしにくそうだなって感じますよね。AIRCOMFORTを名乗るだけのことはあります。重量は800gと、RACEに比べるとけっこう増しますが…その分、使用する素材が増えたり金属が入ったりしているのでやむなし。快適性は重量には代えがたいといったところですが、そもそもこれよりも重いリュックはいくらでもあるわけで、コレが重いと言うよりもRACEが軽いのです!
“RACE EXP AIR”
¥12,000+TAX
RACE AIRの上位互換モデル。ベースモデルのRACEに比べると実に3,000円もの価格差がありますが、結局のところこれがベストセラーだったりします。
AIRと付いているので、AIRCOMFORTを採用しているのは言うに及ばずなんですが
何か…
ファスナー多くね…?
ブチャラティか!って言うぐらい、いっぱいファスナーが付いています。スティッキー・フィンガーズ!!!
中でも一番のポイントはこれ!
なんと容量を増やすことができるんです!
画像で見ると一番右側、リュック的には一番背中に近いファスナーを全開すると、14Lに3L追加できます。EXPはEXPANSION(拡大)の略だったんですね(多分)。14Lの状態でも一泊ツーリングくらいはよゆーで行けると思いますが、旅先で思わずお土産が増えちゃった…という場合でも大丈夫ってわけです。
もう一つ特筆すべき点としましては…
下部のポケットも1つ増えて2つになっています。片方は他のモデルに倣ってレインカバーなのはわかるとして、もう片方は?
なんと、
ヘルメットホルダーなんです!
他のモデルはすべて別売となっているヘルメットホルダーが、このRACE EXP AIRにのみ標準で付属してくるのです。
そりゃ、ベストセラーになるはずですね。
ちなみにこんな感じでヘルメットを収納できます。ツーリング先を散策する時などに発生する「ヘルメットどうするか問題」はコレで解決ですね。
背負うとこのようなサイズ感。重量は890gですが多機能っぷりを鑑みるとこのさいそのへんはいいかなって思えてきますよね。それにくどいようですがRACEが軽いのであってこれが別段重いというわけではありません。実際に店頭で背負ってみて頂ければおわかりになるかと思います。
いかがでしょうか。
定番モデルばかりなだけに詳しく解説する機会があまりなかったRACEシリーズですが、あらためて掘り下げたらとんでもない長文になってしまいました。が、店頭でお客様にご案内する内容はほぼ網羅できたんじゃないかな…
ところで
今回の4モデル、あえて全部違う色でご紹介したことに気付いて頂けましたか?
豊富なカラーバリエーションも、deuterの魅力のひとつです。定番から新色まで(全カラーとはいきませんが)かなりの数を店頭に取り揃えています。ぜひ一度お手にとってご覧頂ければと思います!
Y’s Road名古屋ウェア館で
ぜひチェックしてくださいね!!!
2020-03-30
スズキ コウキ
(志村けんさん、ありがとうございました。お疲れさまでした)
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