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ワイズロード 名古屋本館 Y'sRoad Nagoya Honkan
2025/12/01 12:04
いつもワイズロード名古屋本館のブログをご覧いただきありがとうございます。
スタッフの古閑森です。
目次
DOGMA Fを調べると、乗り手により感じ方の違うインプレッションを多数見かけます。
その謎を解き明かすべく試乗を試みたのですが、更なる迷宮に迷い込みそうでした。
「新型DOGMAは硬さが際立つ玄人好みのガチンコレースバイク」
「新型DOGMAはしなやかさがあり誰にでも扱いやすいバイク」
この相反するインプレッション、DOGMA以外ではまず見かけないだろうと思います。
この謎の【答え】はインプレした【人】と【目線】です。
なんか謎かけみたいな答えですが、恐らくはこれが事実。
DOGMAというバイクを語る時に避けては通れないのが【過去のDOGMA】という絶対存在です。
先ほどの「硬い」というインプレッションも【過去のDOGMA F10】や【同年式のF5】等と比較してしまうと「やはりレーシングバイクらしい硬さが際立ちます」というインプレッションになるでしょう。
逆に「しなやか」や「誰にでも」というインプレッションは【過去のDOGMA F12や65.1】等の乗り手を選ぶほどの高い剛性を誇ったバイクと比較すると「しなやかで誰にでも扱いやすい」というインプレッションになる。
といった具合です。
DOGMAのインプレッションを見るときには【どんなバイクに乗っている人がどんな目線で書いているのか?】を確認してからご覧いただくと良いかもしれません。
そういった意味ではDOGMAというバイクは存在を超えて概念ですね!
ちなみに私自身の自電車遍歴は
1台目:GIANT TCR alliance(T-mobileチーム ツール・ド・フランス限定モデル)
2台目:SCOTT ADDICT10【バラ完】
3台目:PIANRELLO DOGMA F100(ジロデイタリア限定モデル)【バラ完】
4台目:CANNONDALE SystemSix
5台目:RIDLEY Noah Fast【バラ完】
といった具合にレースバイクを順調に乗り継いでおります。
好みのフレームの性格としては高剛性なエアロロードバイクです!
【PINARELLO DOGMA F フレームセット販売価格¥1,155,000- 】
試乗したモデルはDOGMA FというPINARELLOのハイエンドバイクです。
フレームセットのみの販売で、完成車販売は限定のカンパニョーロスーパーレコード13s仕様のみです。
今回試乗したモデルにアッセンブルされておりますコンポーネントもカンパニョーロスーパーレコード13sでした!
最新の13sモデルから、通称「親指シフト」が復活しております。
カンパニョーロスーパーレコード13sと言えば、カーボン素材をこれでもかと使用された豪華なコンポーネント
SRAMの様にFD・RDに直接バッテリーが装着されますので、見た目はけっこうゴツイです。
装備されるホイールもカンパニョーロのBORA ULTRA WTOというハイエンドホイールです。
剛性が売りのエアロロードを乗り継いできた私ですが、試乗した率直な感想としては【硬い】の一言でした。
まぁレーシングバイクの頂点のようなロードバイクですので当然と言えば当然なのですが、私が過去に所有したF10と比較すると明らかに硬いです。
しかし、F12ほど跳ね返りのある嫌な硬さは感じませんでした。
誤解を恐れず言うならば最新のDOGMA Fは「誰でも乗れる」バイクなのですが「誰もが使いこなせる」というバイクではありません。
実際は入力に対して出力がかなりスムーズなので、初心者でも速さを体感できる優秀なバイクなのですが、【一番おいしい所】は、私の体感で500w以降くらいから、なんだったら800w以上のパワーを出した時に現れる『バネの様な加速感』だと思うからです。
DOGMAへ求められるのは『グランツールでの勝利』
それは初代の頃から唯一普遍の目的です。
そもそも初心者をターゲットに開発されていませんので、常時500w以上の出力で走る超高速域での本領発揮というフレーム特性は当然といえば当然なのです。
結論から言えば『オーバースペック』になる可能性が高いです。
当然ながら、カーボン素材がDOGMAのM40Xと比較して柔らかい?Tシリーズで作られているF7(T1000)やF5(T700)の方が乗りやすくて低出力域ではもしかしたらそっちのほうが早い事さえあるでしょう。
しかし、DOGMAというバイクのオーナーになった事のある方ならお分かりいただけると思うのですが…
【DOGMAオーナー】にはある種の魔法にかかります。
これはPINARELLO全般にも言えることなのですが、一言で言い表すならば『所有欲お化け』ですねw
特にDOGMAの場合には顕著にこの特徴が大幅UPします。
末期になると、もうただのPINERELLOでは我慢できなくなり、DOGMAが欲しいわけです。
ここまで来ると「どんなバイクかは知らないが今度出る新型のDOGMAを予約したい」というお客様も事実存在します。
DOGMAに乗る事はもちろんですが、所有する事が目的でも成立してしまう魔法なのです!
※一度この魔法にかかってしまうと中々抜け出せなくなるのである程度の覚悟と渋沢さんを持って望んでください(笑)
半分冗談になってしまいましたが、DOGMAというバイクには【それだけの魅力がある。】という事なのです。
以下のインプレッションでも触れていきますが、今回の最新DOGMAは歴代のDOGMAと比較しても初心者やホビーライダーが乗りやすいDOGMAである事はハッキリと言えます。
逆に言うと「これから初めてDOGMAを買ってみようと思っている方」には非常にオススメです。
私の個人的な感覚になりますが、漕ぎ出しに関してはDOGMAより軽くて進むバイクは存在します。
誤解の無いように言いますが、決して「漕ぎ出しが重い」「もったりする」様な事は一切ありません。
キレは抜群にあります。
私の経験上で言えばFOCUSのIZALCO MAXやGIANTのTCR ADVANCED PROの方が漕ぎ出しは軽くて進む感覚がありました。
ただし、この漕ぎ出しで軽い進むバイクは高速域での伸びやキレに不満が生じる場合が多くDOGMAに関して言えばグランツールが標的になりますのでアクチュアルスタートが前提での設計でここは捨ててでも高速域に振ったバイクだと思いますので想定の範囲内といったところです。
※ここはホイールの特性で感覚が大きく変わるポイントなので、普段使っているホイールで乗ってみたかったですね。
しっかりとした剛性を感じつつ、トルクをかけて踏んでも、まだ余裕を感じるフレームです。
いわゆる「踏まされるバイク」の片鱗を存分に感じました。
とはいえ、嫌な跳ね返りや反発がある訳ではなく、「踏んだら踏んだ分進む素直さ」といった具合です。
歴代DOGMAと比較して『誰でも乗りやすい』と評されるのはここでの跳ね返りのなさが大きな影響とも言えるでしょう。
さすがはレースバイク作りに定評のあるPINARELLOらしい乗り味です。
踏んだら即座に速度へ変換されるので、正直言ってこの中速域を体感できる時間はそう長くはありません。
体感時速40㌔を超えたあたりから表情が一変します。
「一体どこまで加速すればもたつくのか?」と疑問を持つほど永遠に加速します…
私程度の足と試乗コースの短さではDOGMAの限界を見る事はできませんでした。
DOGMAの一番おいしい所は間違いなく高速域以降の超高速域です。
一部プロライダーの様に500wを平気で維持継続できるならば、間違いなくDAOGMAは最適な一台と言い切れます。
今回の最新モデルDOGMA Fは乗り手を選ばない懐が深いバイクです。
「誰が乗っても速い」 とまでは言いませんが、ある程度の体幹があり、運動をしていた方なら最初の1台でも十分ありだと思います、変な癖がなく、乗りやすくて速いバイクですよ!
ただし、DOGMAの潜在能力を全て使いきれるか?と聞かれたら一部のプロ級ライダーにしか無理であろう事は言うまでもありません。
「変な癖がなく、乗りやすくて速いバイクです。」こう書かれるとつまらなく聞こえるかもしれませんが、ハイエンドバイクにおいて、この感想は凄い事なのです。
ハイエンドになればなるほど特徴が顕著になり、ある種の癖が出て「乗り手を選ぶバイク」や「はまればこれ以外の選択肢がなくなる」ようなバイクになるからです。
いかがでしたでしょうか?
あなたもDOGMAという概念に触れてみませんか?
ワイズロード名古屋本館でお待ちしております!!