1,335

#CANNONDALE 第5世代SuperSix EVOを使って最新ロードバイクのトレンドを再確認してみましょう!!
by: 入澤 司

みなさんこんにちは。
ワイズロード名古屋本館のいりさわです。

ハイエンドバイクの何が有利なのか、最新トレンドの車体はどう違うのか、改めて少し触れてみたいと思い、最新モデルを取り上げてみました。

CANNONDALE

20260328_181834383

SuperSix EVO LAB71

研究を重ねた設計

20260328_181855137

パッと見ると、第四世代のスーパーシックスエボとあまり見た目は変わっていません。じゃあ、どうなったかというところに注目していきたいと思います。

使うカーボンの特性が昔とちょっと違う

1:「硬い」から「しなやかで強い」への変化

以前のカーボンフレーム(特にT1000〜T1100クラスを多用した時代)は、とにかく「たわまないこと」がパワー伝達効率に直結すると信じられていました。しかし、極端に高弾性なカーボンは「パキッ」と割れやすい脆さ(低強度)を併せ持っています。

最近ではM40Xのような「高弾性(硬い)でありながら、高強度(壊れにくい)」という相反する特性を両立した素材がゲームチェンジャーになっています。

20260328_181902829 20260328_181915435 20260328_181920798

もともとキャノンデール社はアワーグラス形状というステーを砂時計を模した形状にして、よく動くように造ってきていまして、これ最新のカーボンで発展させています。

薄肉化の実現: 素材自体に粘り(引張強度)があるため、壁を極限まで薄くしても破断しにくくなりました。

軽量化と振動吸収: 薄く作れることでフレーム全体が軽量化され、同時に素材の「しなり」を活かせるため、結果として路面追従性が向上しています。

2. トラクションコントロールと「動く」設計

「よく動くからトラクションが最適化される」という点は、現代のディスクブレーキ化と太タイヤ化の流れにも深く関係しています。

接地の安定: フレームが適切に「動く(しなる)」ことで、荒れた路面でもタイヤが跳ねずに地面を叩き続けられます。これが結果として、パワーロスを防ぐ現代的な意味での「速さ」に繋がっています。

反発のタイミング: ただ柔らかいのではなく、M40Xなどの素材特性を活かして「曲がった後に素早く、かつ上質に戻る」設計がなされています。これがライダーには「心地よい加速感」として伝わります。

エアロとトラクションに最適化された足回り

20260328_181708663

今回アッセンブルされているホイールにも注目。

1. 接地面の形状変化:縦長から「横長」へ

かつてのナローリム(15cなど)に細いタイヤ(23c)を高圧で入れると、接地面は「進行方向に長い楕円形」になっていました。

  • 旧来のデメリット: 縦に長い接地面は、タイヤが転がる際に大きく変形(たわみ)が生じるため、そのエネルギーロスが転がり抵抗となっていました。

  • ワイドリムのメリット: リム幅を広げることでタイヤのサイドウォールが立ち上がり、断面がより円形に近づきます。これにより、同じ空気圧でも接地面が「進行方向に短く、横に広い形」に変化します。

    • 結果: タイヤの変形量が抑えられ、ヒステリシスロス(内部摩擦によるエネルギー損失)が減り、転がり抵抗が低減します。

2. 「実効太さ」と重量のバランス

タイヤ自体の表記サイズを上げすぎなくても、ワイドリムで「引っ張って広げる」ことで、重量増を最小限に抑えつつ実効的なタイヤボリューム(エアボリューム)を稼いでいます。

  • 25cや28cの最適化: 現在の21mm〜23mm(内幅)のワイドリムに装着すると、25c表記のタイヤでも実測で28mm近くまで広がることがあります。これにより、軽量な25cタイヤの「軽さ」と、太いタイヤの「安定感・低抵抗」のいいとこ取りをしています。そして、今回の車体はさらにもう一歩踏み込んだワイドリム専用設計の29Cのタイヤを採用して、性能を最適化しています。

3. エアボリューム増と「インピーダンス損失」の低減

「最大圧が低くなり、乗り心地が良くなる」という点は、単なる快適性だけでなく「速さ」にも直結しています。

  • 高圧の問題: 昔のようなカンカンに張った高圧タイヤは、路面の微細な凹凸で車体ごと跳ねてしまい、エネルギーが垂直方向(上方)に逃げていました(インピーダンス損失)。

  • 低圧のメリット: エアボリュームが増え、低圧で運用できるようになったことで、タイヤが路面の凹凸を包み込むように変形して吸収します。

    • 結果: 車体の上下動が減り、パワーが効率よく推進力に変換されます。これが「乗り心地が良い=結果的に速い」という現代の定説の正体です。

4.タイヤもエアロ化

  • リム内幅を広げてタイヤを広げることで、タイヤのサイドウォールとリムの段差がスムーズになり、正面だけでなく斜めからの風(ヨー角)に対する空力特性も向上します。

  • 今回は非採用ですが、最新のピレリタイヤなどは、よりリムとタイヤの段差を解消するような形状に設計されていて、多少の重量増よりも効率よく走りタイムを稼げるように進化しています。

まとめ

システムとしての「トータル・コンフォート・スピード」
フレームの「しなり」と足回りの「低圧・広接地」が組み合わさることで、現代のロードバイクは以下のサイクルを実現しています。

  • トラクションの向上: 路面を常に捉え続けるため、パワーが路面に100%伝わる。
  • 疲労の軽減: 素材とエアボリュームが微振動をカットし、ライダーの体力を温存する。
  • スピードの維持: 荒れた路面でも失速せず、結果としてトータルの平均速度が向上する。

以上のことによりハイエンドバイクを取り入れることで、より楽に速く走れるという結果が待っているワケです。昔ならハイエンドバイクって硬くって踏みにくくて、疲れて大変なんでしょう?なんて、なったりしましたが最新モデルは案外そうではないかも?となっています。

いりさわのMADONE SLR GEN8も同じような状況です。上質な乗り味の速いバイク、是非皆さんも思い切ってみませんか?

ご相談など、お気軽にお声かけください。ご来店お待ちしております!!