エアロロード・トライアスロンの殿堂 日本最大級トライアスロンショップ
2023/09/25 22:02
こんにちは、お茶の水店の木村です。
シマノがリリースした新型DURAホイールは関係各所でのインプレにおいてかなりの高評価を得ています。しかし!DURAホイールにはメリットにもデメリットにもなる点があるのです。それは「12速に最適化されている」ということ。マイクロスプラインという技術を採用しており、反応性が高められたり軽くなったりしている一方で、カセットスプロケットを取り付ける部分の形状が独特になっているため、12速のものしか付けられなくなっているのです。
12速のコンポーネントユーザーにとっては全く気にならない点ですが、11速以下を使われている方もまだまだ多いかと思いますので、ここが残念なポイント。
そこで今回は、11速以下のコンポーネントユーザでもお使いいただけて、かつ性能がDURAホイールに勝っているのではないかと感じさせるホイールをご紹介させて頂ければと思います。
目次
¥279,400(税込)
リム素材 :T1000/T700 カーボン (Total 5 material)
リム高 : 48.1mm(リム高)
リム幅 :26.3mm(リム外幅)20.1mm(リム内幅)
ハブ : DT 240S straight pull 24 / 24 holes
スポーク : Sapim CX-Ray Aero
適合 :チューブレスレディ、クリンチャー対応
適応タイヤ幅: 700×25-35C
ホイール重量:前後 1,370 g ( +/− 3%)
リム重量 :399g ( +/− 3.5%)
付属品 : ホイールバック、TLRシーラント、TLRバルブ、TLRテープ
実はこちらのホイール、私も使っております!昨年の4月から今のバイクに乗り換えたため、使用期間は1年ほどです。千葉県に住んでいるため普段は平坦がメインですが、昨年の富士ヒルに参加したりとヒルクライムもこなしてきました。今回のブログでは、使用感なども含めてご紹介させて頂こうと思います。
ご存じでない方が多いかと思われますのでまずは、ブランドについてご紹介させていただきます!
ONE AERは2019年に設立されたかなり新しい台湾ブランドなのですが、その中核となっているのはその道30年のカーボンエキスパート達です。そのため、新しいブランドであるにもかかわらず、長年の経験に裏打ちされた高い技術力があるブランドと言えます。事実、ブランド発足後、製品が発表されるとすぐに某メーカーの完成車にアッセンブルされるなど、注目が集まっています。
このホイールを使っていると、ロゴが「スミス」に見えるとよく言われます(笑)そもそもAERとは何なのでしょうか。AIRの打ち間違いではありません。AERは「Advanced Engineering Reinforced」の略で、これはONE AERが最も大切にしていることです。高度なエンジニアリングによって裏付けられた高い性能を持つ製品を生み出すことを至上としています。
ONE AERの持つ最先端のカーボンファイバー製造技術により、完成したリムは、成型後のサンディング、パテ、塗装を必要としなくなりました。その結果、超軽量でユニークな仕上げが可能になりました。リムに入っているロゴや模様は他社のようなデカールや塗装ではなく、レーザー刻印によって施されているため、余分な重量を増やしていません。これが、他社よりもはるかに軽量でありながらも剛性を失っていない要因の一つです。
スペック表をご覧いただけばわかります通り、重量がとんでもなく軽いです。48mmハイトで1,370gは他社ではありえないくらい軽いです。しかもこれ、リムテープ&チューブレスバルブ込みの重量なんです。タイヤ交換の際にどちらも外して図ってみたところ、前後で1,350g程でした。参考までにDURA-ACEホイールのチューブレスモデルと比較してみようと思います。まずはリムハイトが同じくらいのC50と比べてみましょう。
C50の参考重量は前後で1,461gとなっており、ONE AERと比較するとおよそ100gほど重くなります。ロードバイクにおいて、ホイール重量は走りの軽快さに直結するため、非常に重要になってきます。100g違うと、漕ぎだしの軽さも実感できるほど軽やかになります。
続いてはC36との比較。こちらの参考重量は1,350gとONE AERのDX5と全く同じです。ただ、リムハイトは12mmほどDX5が高い為、空力面でのアドバンテージがあります。
簡易的な比較ですが、ONE AERのDX5はDURA-ACE C36と同等の重量を持ちながらも、そのリムハイトからC50と同等の空力性能を期待できるホイールということが出来るかと思われます。
ホイールの中心、心臓部ともいえるハブには信頼性が高く、各メーカーのホイールにも採用されているDT SWISS 240EXPという単体で8万円近くするものが採用されています。DTが誇る最先端技術であるラチェットEXPシステムを採用しており、駆動性能とベアリング寿命の両方を向上させています。また、DTのハブはラチェット数のアップグレードが可能となっており、初期で組み込まれている36Tのものから54T,60Tのものに変更することが出来ます。これにより、さらなるかかりの良さを実現可能に。
ライダーのパワーをリム、タイヤに伝え推進力へと変える役割のスポークはSAPIM CX-RAYを採用。一本100円くらいが相場のスポークというパーツの中で、このCX-RAYは1本で550円する超高級スポークです。空気抵抗を削減するための扁平したエアロ形状は勿論のこと、SAPIMのラインナップの中で最高クラスの耐久性、引っ張り強度を持ちます。これによりライダーの出力したパワーを余さず推進力に変えることが可能になっています。
業界最高峰の技術を持つリムに、既に高い評価を受けているハブ・スポークを採用することで妥協のないスペックに仕上がっています。30万円未満のホイールの中ではかなりの高性能であることは間違いないです。
最新のトレンドである太いリム形状。しかし、内幅20.1mm、外幅26.3mmとなっており他社ではあまり見かけないリムシェイプです。なぜこのようなリム幅なのでしょうか。それは25Cのタイヤを使用した時に空力が最適化されるようになっているためです。ZIPPが提唱している理論として、105%ルールというものがあります。これは、タイヤの幅に対して105%の幅を持つリムを使用することで空気抵抗を削減することが出来るというものです。ONE AERのホイールでもこの理論が取り入れられており、リム外幅が25Cの105%である26mmになっているのです。
また、最近流行しているフックレスリムではないため、クリンチャーにも対応。チューブレスレディが普及してきているとはいえ、クリンチャーを使用されたい方も多いと思いますので、ここはうれしいポイントですね。
性能とは関係ない点ですが、ONE AERの魅力のもう一つは付属品がかなりしっかりしている事。付属品によくある薄いものではなく、かなり厚手でしっかりしたものが付属してきます。ある程度の衝撃なら吸収してくれそうなので、車載時にも活躍してくれます。
チューブレスレディに必須なシーラントももちろん付属。チューブレスレディ対応のリムテープは付けられた状態で出荷されてくるので、あとは対応タイヤがあればチューブレスレディ化することが可能です。
ちなみに私の時はメーカーロゴやマークのステッカーと、左下の黒い封筒の中には・・・
マスクが入っていました(笑)もったいなくて使えてませんが、こういう気づかいをしてくれるとブランドのことを好きになっちゃいます。
私が購入したのは21年11月頃なので、今入っているかどうかは不明です。
何よりも一番テンションが上がるのは巡航時のゴォーという音です(笑)このバイクに乗り換える前は、MAVICのKSYRIUM PROを使用していました。KSYRIUMはパワーの入力に対する反応が鋭く、ゼロスタートや登りなどで利点を感じることが多かった一方で、巡行の際にはパワーを出し続けなければならないためきつく感じることが多かったです。しかしDX5に変えてからは、巡行が非常に楽に感じます。ただ、リムがかなり軽量なので他社エアロホイールと同じくらい楽かといわれると、少し難しいです。ただ、軽量なのでケイデンス高めで回していくとするするとスピードが上がっていくのはかなり気持ちいいですね。
登りにおいても軽さを感じることができます。斜度が10%を超えるような坂でも足がすっと降りるのでするすると登っていけるのはかなり好印象です。平坦から坂に入った時にも、重量があるホイールで感じがちな後ろに引っ張られる感じもなく、減速少な目で登りに入ることが出来ます。
総じてすべての面において性能が高く、巡航登坂共に高水準なホイールといった印象です。巡航や登坂など、どこかの1つの項目が100点で後は平均的というホイールではなく、すべての項目が80点以上というかなり優等生な逸品だと思います。
プロ選手でしたら走るコースによって最適なホイールを変更することが出来ます。しかし、我々アマチュアライダーたちにとっては何本もそれぞれの分野に特化したホイールを揃えるのは難しいため、1つで様々なコースをこなせるほうがありがたいのではないでしょうか。これ一本あればどんなコースでも行けちゃいます!とお客様に心からお勧めしたいホイールです。
リム素材 T1000/T700 カーボン (Total 5 material)
リム高さ_幅 38mm(リム高)× 26.5mm(リム外幅)× 20.1mm(リム内幅)
ハブセット DT 240S straight pull 24 / 24 holes
スポーク Sapim CX-Ray Aero
タイヤタイプ チューブレスレディ, クリンチャー
適応タイヤ幅 700×25-35C
ホイール重量 595g / 697 g (前後 1,292 g) * +/− 3%
リム重量 355g * +/− 3.5%
付属品 ホイールバック、TLRシーラント、TLRバルブ、TLRテープ
リムハイトが38mmとなり、重量は前後 1,292 g (+/− 3%)とさらに軽くなったことで、さらに軽快感を感じられるDX3もラインナップとしてございます。普段走るコースが登り多めの方ならDX5よりもDX3の方が魅力的かもしれません。
リム素材 TORAY T800/T700 カーボン (Total 5 material)
リム高さ_幅 48.1mm(リム高)× 26.3mm(リム外幅)× 20.1mm(リム内幅)
ハブセット DT 370, 24 / 24 holes
スポーク DT competition race double butted with alloy external nipple assembly
タイヤタイプ チューブレスレディ, クリンチャー
適応タイヤ幅 700×25-35C
ホイール重量 768g / 895 g (前後 1,663 g) * +/− 3%
付属品 ホイールバック、TLRシーラント、TLRバルブ、TLRテープ
さらに、上位モデルDXシリーズのテクノロジーを受け継ぎつつ、リムの素材を変更したりハブをDT SWISS 370を採用したりしてコストダウンを図り、¥198,000(税込)と更にお求め安くなったDシリーズ。
リム素材 TORAY T800/T700 カーボン (Total 5 material)
リム高さ_幅 38mm(リム高)× 26.5mm(リム外幅)× 20.1mm(リム内幅)
ハブセット DT 370, 24 / 24 holes
スポーク DT competition race double butted with alloy external nipple assembly
タイヤタイプ チューブレスレディ, クリンチャー
適応タイヤ幅 700×25-35C
ホイール重量 735g / 875 g (前後 1,610 g) * +/− 3%
付属品 ホイールバック、TLRシーラント、TLRバルブ、TLRテープ
リムハイト38mmのD3もございます。こちらはペア重量前後 1,610 g +/− 3%となっております。アンダー20万円でホイールを探されている方にはかなり有力候補になるのではないでしょうか。
リム素材 T1000/T700 カーボン (Total 5 material)
リム高さ_幅 48.1mm(リム高)× 26.3mm(リム外幅)× 19.7mm(リム内幅)× 11mm(ブレーキ面)
ハブセット DT 240S straight pull 20 / 24 holes
スポーク Sapim CX-Ray Aero
タイヤタイプ チューブレスレディ, クリンチャー
適応タイヤ幅 700×23-28C
ホイール重量 640g / 782 g (前後 1,422 g) * +/− 3%
リム重量 435g * +/− 3.5%
付属品 ホイールバック、TLRシーラント、TLRバルブ、TLRテープ、クイックレバー、カーボンリム用ブレーキシュー
リムブレーキ用ホイールもラインナップあります。こちらは23Cから履けるようになっているところが細かい気づかいですがかなり好印象。
リム素材 T1000/T700 カーボン (Total 5 material)
リム高さ_幅 38mm(リム高)× 26.5mm(リム外幅)× 19mm(リム内幅)× 11mm(ブレーキ面)
ハブセット DT 240S straight pull 20 / 24 holes
スポーク Sapim CX-Ray Aero
タイヤタイプ チューブレスレディ, クリンチャー
適応タイヤ幅 700×23-28C
ホイール重量 621g / 738 g (前後 1,359 g) * +/− 3%
リム重量 409g * +/− 3.5%
付属品 ホイールバック、TLRシーラント、TLRバルブ、TLRテープ、クイックレバー、カーボンリム用ブレーキシュー
結論から言うと、少しでも良いホイールを求めるすべての方にオススメしたいです。前述のとおり、すべての面において高い性能を持っているホイールですので、良いホイールを1本買って様々なコースを走りたい方にはうってつけだと思います。
また、かなり軽量に仕上がっておりますので、1gでもバイクを軽くしつつ、オールラウンドに使いたい方にもオススメしたいです。
このホイールの性能に対してこの価格だと、かなり割安ではないかと感じます。性能の高い部品の組み合わせで、他社ハイエンドモデルに匹敵する高性能を持ちつつも30万円を切るこの価格は、コストパフォーマンスが高いと言っても問題ないと思います。
現時点では、店頭在庫はなくお取り寄せでのご対応になります。納期等に関しては流動的なものになっておりますので、お問い合わせいただければと思います。