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サーベロのTTマシンをオーバーホールA! 初代Di2をレストア!?
by: 関 和貴

みなさんこんにちは、ワイズロードお茶の水店 関です。

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今回はサーベロのTTバイク、P5のオーバーホールをご紹介いたします。

P5は現行モデルもあるフラッグシップモデルですが、今回のバイクは何世代か古いモデルですね。

 

今回行うオーバーホールAではバイクを徹底的に分解清掃してできる限り新品状態やそれ以上の性能を発揮できるように組み立てていきます。

レース前などバイクの性能を引き出したい方はもちろん、ロングライドやトライアスロンなどバイクの消耗が激しい方には特におすすめです。

 

さっそくバイクの状態を見ていきましょう!

 

 

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ボロボロになったバーテープ

 

 

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DHバーのパットもボロボロ

 

 

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TTバイクだけあってスプロケが小さい!!

 

 

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フロントは楕円!

 

 

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FDはかなり劣化が激しい様子、、、

 

 

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チェーン、スプロケ、BBなど消耗品はすべて交換しますが、BBの規格がわからないので分解して確認。

 

 

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シェル幅、シェル径、クランク軸を確認してBBを選びます。

フレーム側はサーベロ独自のBBライトですがクランクはROTORに多い30mmではなく24mm軸でした。

 

 

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新しいパーツの到着を待つ間に分解を進めます。

 

 

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DHバーの固定部分は海水や汗でサビやすい部分。

塩がたまっています。

 

 

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初代Di2のケーブル。

劣化していることもあり取り扱い注意。断線したらパーツ全て使えなくなります。

 

 

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ステムのネジ山にまで塩が侵食しています!

 

 

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隙間を見ただけで嫌な予感。

 

 

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ヘッドのベアリングはサビサビ!

 

 

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触っただけで分解されてしまいました、、、

内部までガッツリサビています。

 

 

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BBの中もグズグズ。

BBは寿命を越えても気づきにくいパーツですが、2~3年での交換がオススメ。

 

 

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BBを外すと中にコードがギュウギュウに詰まっていました!

組み戻すときつぶさないように注意。

 

 

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取り外したRD

 

 

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裏側のプレートが割れてしまっています!

 

 

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本来はこの部分のみ交換できますが、古すぎてもう入手できません。

このまま使うのは危険ですが、このためにコンポ全交換は忍びない。

 

 

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今回は樹脂で復元を試みます。

 

 

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削って磨けばそこそこ強度もあり、見た目もほとんどわかりません。

 

 

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Di2や最近のコンポはあまり分解できませんが、本体も可能な限り分解して清掃して組み戻します。

 

 

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FDは汗などで腐食したのか、メッキが剥がれて内部の金属が腐食しています。

これもこのまま放置するとどんどん崩れていくので、交換が必要なレベルです。

 

 

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やはりこれももはや交換できる物がないので、何とか延命措置をします。

腐食した部分を削り落とします。

 

 

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その上から防錆塗料を塗り、最後にシルバーで塗装します。

 

 

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同じようにブレーキも分解清掃。

可動部にグリスアップします。

 

 

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コラム内のナットもサビサビ。

交換できないタイプなのが厄介。

 

 

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サビを落としグリス山盛りで組み戻し。

 

 

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サビていたネジは交換するか、軽度なものは一本ずつ磨いていきます。

 

 

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掃除前と後。

 

 

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FDの台座を外すと大量の塩が!

 

 

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ハンドルは外して掃除しているとクラックが入っていた!!

サビないカーボンでも長期間塩分がついたまま酷使すると腐食します。

あるいはネジの締めすぎかもしれません、、、

 

 

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サドルは皮がめくれてしまっていたので接着剤で補修。

 

 

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今回タイヤは交換しませんが、リムについたセメントを掃除してほしいとご要望があったので地道にカリカリ剥がしていきます。

 

 

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ホイールのベアリングを交換。

これで回転性能が新品に復活!

 

 

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後輪は不思議な?内部構造だったため、メーカーに確認したところ正規品でない可能性が高いとのこと!?

今回はノータッチで進めます。

 

 

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ロゴ能代部分は汚れやすいですよね。

 

 

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掃除と研磨でだいぶ白くなりましたが、黄ばみやシミは汚れではなく変色してしまっているので落ちませんでした。

汚れは定着する前のこまめな掃除が大切です。

 

 

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フレームはお掃除である程度奇麗になりましたが、こちらもかなり劣化している様子。

塩のせいか紫外線のせいかキズ以外の原因で表面のクリアが剥がれてしまっています。

 

 

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通常塗装の補修は行いませんが、レストアに近いオーバーホールAであることと、このままではどんどん傷んでしまうので局所的に補修させていただきました。

 

 

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色も日焼けで黄みがかった白に合うように、素人仕事ですが調色。

 

 

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チェーン落ちなどでついた傷も悪化しないように、目立ちにくいように補修。

 

*塗装のみの作業は承っておりません。OHでも通常は補修しません、ご要望の場合はご相談ください。別途料金がかかる場合があります。

 

 

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ワイヤはしなやかな日泉ケーブルを仕様。

TTバイクも含めワイヤの通り道が複雑なバイクにオススメ。

 

その他フレームもパーツも古いので慎重に組付けていきます。

 

 

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新しいヘッドベアリング。

 

 

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組付け時は隙間なくグリスを盛ってサビ予防。

 

 

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いよいよ完成!!

 

 

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見違えるハンドルまわり!

ハンドルのクラックは残念でしたが、ハンドルとパットが最新のモデルになり、バイク全体がシャープに引き締まって見えます!

 

 

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パットは前後に長く、快適でグリップも良くオススメのパーツ。

 

 

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ネジ類も清掃と交換でキレイになりました!

もちろんグリスアップ済み!

 

 

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ワイヤー類は以前よりスッキリした見た目になるように工夫しています。

 

 

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艶出しコーティングもしてフレームはできるだけキレイに!

 

 

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ギヤチェンジやブレーキもしっかり調整。

 

再塗装したFDはどうしてもシルバーの質感が違うものの、遠くから見たらそこまで目立たないようで一安心。

パーツの劣化が進んでいるので、今後はこまめに点検しながら乗っていただかないといけませんが、壊れるまではできるだけ気持ちよく乗れるように組み立てました。

 

 

オーバーホールAでは時間は3~4週間、費用は15万円~かかることも多く、費用と時間を頂戴してしまうことになりますが、より丁寧なメンテナンスで古いバイクを大切にしたり、性能を復活させることができます!

 

どんなメンテナンスが必要かわからない方もご案内いたしますので、ご予約の上バイクを見せてください!

適切なメンテナンスをご案内いたします。

 

 

 

現在オーバーホール大変込み合っておりますのでお時間いただく場合がございます。

まずはご相談くださいませ。

 

 

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当店でのメンテナンスは予約制です。お電話・店頭でご相談の上ご予約ください。

現在、おかげさまで多くのご依頼を頂いておりますため納期がかかる場合がございます。

状況により、自転車をお預かりすることができない場合がございます。

大変ご迷惑をおかけいたしますが、作業の可否、価格、納期等お気軽にご相談くださいませ!

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