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【スタッフのお買い物】SOMA Wolverine v4.1
by: 山本研一

本日はスタッフ山本のお買い物ブログです。
個人的なことではありましたが、ここ数年まともに自転車に乗ったことは数える程。

徐々に乗りたい熱が再燃してきており、既に持っているフレームを乗れるように直す選択肢もありましたが、折角の機会なので趣味兼整備の勉強がてら新しくフレームを購入して組み立てる(バラ完)事にしました。
そんな山本の趣味増し自転車のブログの為、以下ご興味ある方のみご覧ください。

SOMA Wolverine v4.1 Type B

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フレームはアメリカ、カルフォルニアに拠点のある自転車ブランドのソーマより、ロングセラーモデルの一つであるウルヴァリンを買わせていただきました。
近年は見る機会の減ってきているクロモリフレームですが、ライダーにより全く違う目的にカスタマイズが出来る面白いフレームとなります。

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今回このフレームを組み立てるにあたっての大よそのコンセプトに
山本の知識欲を満たした上で【ダブルレバーを搭載できるディスクブレーキ・チューブレス仕様の出来るバイク】としています。

フレーム

現在のフレームのカテゴリはアドベンチャーバイクと言われ、フレームは最大タイヤ幅45cまでを装着可能としています。
元々カスタマイズの幅はかなり広いフレームだったと思いますが、2023年リリースモデルのV4.1ではフラットマウント用のディスクブレーキ対応モデルにマイナーチェンジされ、近年のパーツ構成がより採用しやすくなっています。

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山本はレースシーンで活躍するロードバイクも好きですが、どちらかというと用途はロングライドや街乗り寄りの人間。
昔から持っているバイクのタイヤ幅を広くしたりして乗りやすさを意識したカスタマイズを行ったりと、今回のフレームにも相応の乗り心地の良さとカスタマイズの幅(飽きてきたときに全く違う乗り心地のバイクになるようなもの)を求めていました。

近年のワイドリム化の流れに対し、ロングライドメインのオンロードバイクでここまで広いタイヤクリアランスを確保する必要はありませんでしたが、個人的にはその他の希望とも合致し、デザインも気に入ったため今回はこのフレームに決定。

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かなりニッチなカスタマイズ性の一つではありますが、Type B の独特な部分の一つとしてスプリットシートステーというシートステーを二分する加工があります。
主にベルトドライブのコンポーネントを取り付けられるようにするための加工があるフレームでもあります。
今回は見送りましたが、ベルトドライブは一般車のモデルしかあまり触ったことが無いので、興味が出たら変えてみても面白そう。

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スペック上、Type Bはクイックリリース対応ホイールに使用するエンド金具が標準装備でしたが、ディスクブレーキを使用するのであればスルーアクスルで組みたかったので Type A に使用されているスルーアクスル規格用のスライディングドロップエンドに交換します。

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ドロップエンド

クロモリフレームは組立前、塗料がネジ山まで塗られていたり、溶接時の熱で少々面が平らでないことがあります。
切削できる専用工具でヘッドやBBは面を出すことで仕上がりが綺麗に。

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画像はBB切削時のもの。
しっかり削ります。

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面が出るとピタッとパーツとフレームが合わさります。
最近はカーボンフレームばかりなので、このような作業の機会はお店全体でもかなり久し振りだと思います。

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フロントフォーク

フォークはSOMAを取り扱う代理店、東京サンエスのオリジナルブランド、OnebyESU(ワンバイエス)から。
ウルヴァリンのType Bは同じ色のフォークがクイックリリースモデルのみであること。クロモリに詳しいスタッフ関からフォークはカーボンの方が乗り心地は気持ちいい等のアドバイスをもらったので、今回はカーボンフォークでスルーアクスルにします。
タイヤ幅最大42cを搭載できる【ロードベントディスクスルー700C】を採用しました。
フレームの用途的にも、後にグラベル系のタイヤを付けても支障の無いようにしています。

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ヘッドパーツ

昔から山本の持っているバイクのほとんどに使用しているCANECREEK製品を今回も採用。
狙っていた 40-series が欠品中だったため、そのままアップグレードして【110-series】を装着しました。
美しい見た目のCNC加工で作られたヘッドパーツ。
圧倒的品質管理とその自信の現れから110年保証をうたっているパーツシリーズです。

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駆動パーツ

変速機は家に余っていたパーツの中からDURA-ACE 9000シリーズのフロント・リアディレイラーを使用することに。
使っていない間に猫の毛玉だらけで動物臭漂う惨状だったため、消耗品のプーリー交換とグリスアップをするついでにバラしたことがないところを徹底的に分解洗浄。
シリコンリングなどの劣化していた製品は廃盤の物もあったため現行モデルの一部を流用するなどして修理します。

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同じく、いつか使うと思い外してあったであろう(持っていたのを忘れていました。)ROTOR社のクランクアームが箱ごと出てきました。

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チェーンリングが摩耗して廃棄済みだったため、エアロクランクならとひとまず同PCD規格のエアロチェーンリングを採用することにします。
一昔前定番であったPCD130規格でしたが、praxisworks から【AERO 130PCD 53/39T】の販売がありました。
細いクロモリフレームに対して、かなり異彩を放つ見た目に。折角チェーンリングを付けたので見た目も面白いししばらくこれで乗ります。

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変速レバーは今回の目的の一つ。近年めっきり見る機会の減ったダブルレバーを使用します。
シマノ製品では現行は8sのモデルのみになってしまいました。

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フリクションタイプのレバーであれば12sまで引っ張ることは出来そうでしたが、インデックスも欲しかったため以前から興味のあったカスタマイズをしてみることに。

機械式シフトを採用するトライアスロンバイクの定番であるバーエンドシフトレバー【SL-BSR1】。

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固定している軸から外し、SL-R400などで使われている土台をつけることでフレームに固定。
フレームカラーにブラックの差し色が入っているため、見た感じ十分な親和性が有ったためそのまま採用します。
※メーカーの仕様外の使い方です。推奨するものではありません。同仕様でのカスタマイズは原則お断りします。

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ホイール

ホイール周りはチューブレスを採用をすることだけ考えていたものの、悩んだところの一つでした。
近年はとてもよいホイールが多く、上を見れば青天井になってしまいます。
今回のバイクにマッチしたホイールは無いかと探していたところ、手組ホイールとして【EQUAL】から【手組ホイールキット】なるものを拝見。
ニップルやスポーク・ハブなどの色が選択でき、スペック的にも重量は価格に対してかなり軽いこと。
あと単純に手組ホイールを久々に組みたかった為採用しました。

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今回の構成ではフレームに寄せてカラー・パーツを選択。
リム RMCD-292240-A 40mm 前後共ハイト
ニップル グリーン #14
ハブ グレー
スポーク SAPIM CX-RAY BLK

完成時の重量は前後込み、バルブ無しで 1,400g アンダーでした。

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近隣の店舗では上野アサゾー店が注力しているようなので、ご興味お持ちのお客様はお問い合わせ頂くと良いと思います!

ブレーキレバー・キャリパー

クロモリフレームでケーブルの取り回しも複雑ではなかった為、ブレーキにはEQUALの機械式ディスクブレーキも使ってみたかったのですが、今回の目的は(一応)勉強を兼ねられるバイクの為、山本が最も経験のないTRP社の油圧ディスクブレーキ、Hylex RS を選択。

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軽量性と滑りにくさで昔のバイクなどで採用されていたこともある穴あき加工がレバー部分に施されています。
シマノの Di2 化をしたくなった時にスイッチを埋め込むことが出来るカスタマイズ性を持っているシングルスピード向けのディスクブレーキレバーです。

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リアのブレーキキャリパーはドロップエンドに取り付けができる仕様になっています。
クロモリの細いフレームに無理なく付けられるような独特な設計です。

ハンドル・ステム・シートピラー

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フレームから伸びるパーツには以前から一部の自転車に好きで付けていたリッチーを選択。
超個人的な好みでハンドル・ステムは軽いアルミモデルを採用したかったため、WCSシリーズのような軽めなアルミ製のモデルがリリースされているのがマストでした。
シートピラーは同シリーズのカーボンモデルを選択しています。

サドル

お茶の水店にてオススメをしている人気サドルブランドのひとつ、SQlabより、【612 ERGOWAVE® S-Tube】。
ひとまず試乗サドルをお借りして付けてみました。近々購入予定です。

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自身ではまだ購入した事のないモデルですが、以前から自身の乗り方とブランドの考え方が比較的近いモデルだったため購入を検討しています。
座骨に完璧にフィットする形状を追求したこのブランドのサドルは、既存のサドルからアプローチを変えた乗り方を提案し、多くのお客様にご満足いただけているサドルのひとつです。

その他パーツ類

その他のパーツ類については主にフレームや選択した各種パーツの見た目を崩さない範囲で、KMCのブラックチェーンやウルフトゥースのオリーブグリーン系等を意識して入れています。

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比較的落ち着いた見た目に仕上がりましたが、バーテープだけはいまだ悩み中。
個人的には薄手で握り易いモデルが好きな為、以前から愛用しているリザードスキン社の1.8mm BLKを採用しています。が、スパカズのヤシの木が描かれた柄物バーテープをあえて入れても異色で面白そう。
ボロボロになったら交換時に再度検討します。

最後に

今回は特に専用パーツが少ないからこそ。選べるパーツの多さが自分の色を出すバラ完になりました。
山本は普段売り場にいるスタッフの為、久々に手の込んだ自転車組み立てを行った気がします。
自己満足を満たすため趣味がかなり全面に出た、見た目第一・スペック二の次な自転車になった気がしますが、この自転車でどこへ行こうか。今から楽しみです。

ここまで読んだもの好きな皆さんなら、どんな風にカスタマイズしますか?

自分の希望を自転車に落とし込めるバラ完にご興味があるお客様は是非最寄りのワイズロードスタッフに相談してみてください。
ご希望に近いバイクのご提案が出来れば幸いです。