CANNONDALEのグラベルロード、TOPSTONEとCAADXどこが違う?
by: 小勝 真澄

 どうも、こんにちは。

先日接客させていただいたお客様に「キャノンデールのグラベルロードが気になるんだけど、TOPSTONEとCAADXって何が違うの?」と聞かれ、確かに見た目は似た感じで違いがよく分からないですよね!と自分でも思ったので簡単ですが比較してみたいと思います。

 

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先ずはカタログの文言。 

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TOPSTONE(上)⇒大きなエアボリュームのタイヤ、安定したライダーポジション、スポーティなハンドリングでどんな状況にも対応。裏ルートも躊躇なく駆け抜け、新しい道を開拓する。もちろん朝の通勤だって。

CAADX(下)⇒汎用性が本物のシクロクロスレーシング性能と融合。SUPERXゆずりの軽さ、スムーズなライドフィール、トラクションの高さ、ポジション、ハンドリング。日曜にはレースを走って月曜には通勤に。

 

両バイクとも”通勤“というキーワードが使われているので、普段使いでの利便性の高さは共通しています。TOPSTONEには「裏ルートも躊躇なく駆け抜け、新しい道を開拓する」という男心をくすぐる表現が(笑)。道を選ばずガンガン進んでいけそうな印象を受けます。一方CAADXは「日曜にはレースを走って月曜には通勤に」という部分が物語っている様に基本的にはシクロクロスバイクなので根底には”競争”というキーワードがあり、軽くて速く走れる印象です。

では実際に細かい違いを見ていきます。

 

一番分かりやすい違いといえばタイヤでしょう。

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上がTOPSTONE、下がCAADX

TOPSTONEの方が太いタイヤが付いていて、最大42㎜幅のタイヤまで対応するので「とにかく太いタイヤにしたい!」という方は迷わずTOPSTONEでしょう。ちなみにCAADXは最大37㎜幅までなので現状より太くする事はできません。タイヤが太くなればなるほど路面との抵抗が増すのでスピードは上がりにくくなります。スピードを優先するか安定性やクッション性を優先するか…悩ましいところですね。

 

続いて、これまた分かりやすいフレームの”ダボ穴”です。ダボ穴とはキャリア等をフレームに取り付ける場合に必要なネジ穴の事。これの有る無しは拡張性に影響します。

上がTOPSTONE、下がCAADX

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TOPSTONEにはトップチューブにダボ穴があり、これは普通のロードバイクでは見られないグラベルならではの仕様です。バッグをしっかり且つスマートに取り付け可能です。CAADXにはありません。

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ダウンチューブとシートチューブに設けられたボトルケージを取り付けるダボ穴は両者共通ですが、良く見ていただくとTOPSTONEにはダウンチューブに穴が3つ!!フレームバッグを付けた時や好みに応じてボトルの位置を選択できます。面白い仕様ですね。

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キャリアをスマートに取り付けるのに必要なシートステーのダボ穴はTOPSTONEのみです。最近ではダボ穴が無くてもキャリアを取り付ける方法があったりしますが、固定の強度や見た目の面でシートステーにダボ穴はあった方がいいでしょう。

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驚くべきはダウンチューブの裏にまでTOPSTONEはダボ穴が!!主にボトルケージ取付用らしいのですが、取り付けるとどんな感じになるのか興味津々です(笑)。

 

ダボ穴の数を見ても、TOPSTONEはしっかり装備を積んでツーリングなんかの用途も想定されている事が分かります。逆にCAADXのダボ穴はオーソドックスな数なので荷物を積んだりという使い方には向かないかも知れません。

 

続いてはハンドル

上がTOPSTONE、下がCAADX

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一見同じようなドロップハンドルですがTOPSTONEは下ハンドルが外に広がったハの字型。昔のマウンテンバイク用ドロップハンドルのような形状をしていて、下ハンが握り易く未舗装路でのハンドル操作性が高い仕様です。下ハンを握って山道を走る時などはTOPSTONEの方が操作しやすいでしょう。逆にCAADXの方はオーソドックスなドロップハンドルなので街中ではこちらの方が幅を取らず良いかも知れません。

 

今度はパッと見では分かりづらいボトムブラケットの違いです。

上がTOPSTONE、下がCAADX 

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TOPSTONEは超オーソドックスな仕様なので、コンポーネントをシマノで統一しようなんて時にシマノクランクの取付が容易です。逆にCAADXはCANNONDALEといえばのBB30ですので軽量・高剛性ですがシマノクランクを使う場合に一工夫必要です。この部分は一概にどちらが良いとは言えませんが、色々なメーカーのクランクを試してみたいのであればTOPSTONEの方が便利かも知れないです。

 

上記以外にも前後のホイール間の長さもTOPSTONEの方が長めでCAADXの方が短めなので、直進安定性で言えばTOPSTONEですし、走り出しやコーナーリングがクイックなのはCAADXとそれぞれに特徴があり、TOPSTONEはパーツ構成の違いで3グレードでそれぞれカラーリングが違うので選ぶ楽しみも。CAADXは1グレード一色展開なので迷う必要無し!

 

個人的には、スピードは求めず低速時の安定性や休みの日に荷物を積んでツーリングや自転車でキャンプ…なんて使い方もするのであればTOPSTONE。あくまでもロードバイクの延長線上という考えで、ある程度のスピード感や車体重量の軽さ、比較的軽装で乗るのであればCAADXが良いのでないかな…と思います。

ちなみに私は程々にスピードが出て、アスファルトの荒れや小さな段差を気にしない程度のタイヤの太さ、車体の軽さ、荷物を積んだりはしないのでダボ穴は必要無く、ホリゾンタルフレームの見た目が好き…という理由でアルミのシクロクロス車に乗っております。

まぁ、実車を見て、跨ってみて、決めて頂くのが一番良いと思うので是非店頭で見比べて下さい。

疑問があれば私でも、CANNONDALE担当の山本でもいいので気軽に声をかけて下さい。