2020/03/08 14:53

【渋谷キャノンデールブランドストア】　　キャノンデールのHOLLOWGRAMクランクを比較してみた
by: 間野友輔

　
キャノンデールが提唱するBB規格『BB30/PF30』等（以下、『BB30系』）に合わせたクランクとして完成車に取り付けられているクランク。先日、お客様のご要望でカスタマイズした結果、「すごく軽くなった」と喜んでいただけました。
　
実はわたくしも最近、そのあたりのカスタマイズをしていたので、ちょっと触れてみたいと思います。
　
　
　
BB30系のフレームには、比較的上位モデルには中空構造の『HOLLOWGRAM Si』というクランクが使われていますが、普及価格帯の車体ですと、以前はFSA製のものが、最近はクランク自体に大きく『SI』と書かれているもの、あるいは『Cannondale One』と表記されているクランクが使われていることが多くあります。
　
BB30シャフトを含めたHOLLOWGRAMクランクのシステムは軽量・高剛性が売りなのですが、『SI』『Cannondale One』クランク（以下総称して『Cannondale Siクランク』）は鋳造なので実はけっこう重いです。
　
　
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わたくし私物の、『HOLLOWGRAM Siクランク』
表だけ見ると『Cannondale』『Si』と書かれているので紛らわしいですが、裏側に『HOLLOWGRAM』と書かれており、現行品は表側に『HOLLOWGRAM』とだけ書かれています。
170mm、チェーンリングは46×34T。
最近は使われていない5アームの旧来のモデルで重量は529グラム。

今回ご案内のクランクはすべて、チェーンリングをアームごと着脱できる構造です。
　
　
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こちらは以前、わたくしのTOPSTONE CARBON ULTEGRA RX2についていた『Cannondale Siクランク』。
170mm、46×30Tで652グラム。なんと123グラムも重い。
　
　
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ちなみにBB30の標準的なアルミクランクシャフトは69グラム。失念していましたが、クランク固定ボルトが左右2個で合計14グラム。あわせて83グラム。
　
カタログによればシマノのクランク重量は……
　DURA-ACE (R9100)　……609グラム
　ULTEGRA (R8000)　……674グラム
　105 (R7000)　……713.4グラム
（いずれもクランク長170mm、50×34T）
　
　
BBシステムとしての軽量性を謳っておきながら、最近よくついているクランクはシマノ105よりも若干重いということになります（滝汗…）
　
逆に『HOLLOWGRAM Siクランク』はDura-Aceとは誤差程度の重量差。しかも今回計ったクランクは旧型の5アーム仕様で、最新はアウター＆インナーが一体で切削成型されたものになっていて、更に軽いです。
　
その軽い『HOLLOWGRAM Siクランク』＋一体切削成型のチェーンリング、セットで購入すると税抜き52,000円します。Dura-Aceより安いですが、なかなかな金額ですので、手っ取り早くチェーンリングだけ変えてしまうという手もあります。
今回のお客様は歯数変更もご要望されていましたので、この手法をご提案させていただきました。
　

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Cannondale OPI Spidering SL
52×36T、50×34T※
メーカー希望小売価格￥22,000＋税
※50×34Tは次回入荷未定
　

まあ、言ってしまえばこっちもけっこうなお値段ですが、楕円チェーンリングとか買うこと考えたらそこそこのお値段でしょう。これでカタログ値160グラム。
　
ちなみに、上述のクランクからチェーンリングとアームを外した重量も計ってあります。
　
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つまりですね、さっきから重い重い言ってた『Cannondale SIクランク』ですが、『OPI Spidering SL』と組み合わせると、438＋160＋83＝681グラム。ほぼULTEGRA同等になります。
　
思い切ってクランクごと『HOLLOWGRAM Siクランク＋OPI Spidering SL』にしたら、576グラムです。※クランクセットに50×34Tは設定なし
　
完成車のオーソドックスなカスタマイズって、まずはホイールだとは思うのですが、その次あたりでクランク、ご検討いただいてみてはいかがでしょうか？
　
ちなみに、更に軽い『HOLLOWGRAM SiSL2クランク』というのもありますぜ。