新しいスタイルを提案するフラッグシップショップ!
ワイズロード新橋店 Y'sRoad shimbashi
[英語対応可]
2023/03/23 20:19
こんにちは!新橋店のBIANCHI担当恒川です。
先日は千葉県の某所にてBIANCHIさんにお誘いいただき、話題の新型OLTREシリーズに試乗させてもらいました!
よくある試乗会のイベントとは違いアップダウンもしっかりとあり、長めのストレートもあり、多少の荒れた路面もある試乗としてはこれ以上ない条件のいい場所で乗らせていただきました。
まずはこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。貴重な機会をありがとうございました。
さて、早速本題のインプレに入りたいところですが、まずは新型のオルトレに関して詳しく解説していこうと思います。
Contents
BIANCHIが誇るハイエンドエアロロードバイク、それがOLTREです。
従来のOLTRE XR4といったモデルの後継モデルではなく、開発チームも異なるゼロから開発した完全な新モデルとなっています。
今までのロードバイクと違い、バイク単体としての空気抵抗だけでなくライダーも含めてエアロ効果を研究し、まさしく人馬一体のシステムとして最大限速く走ることを目的に開発されています。
余談ですがイタリア語である『OLTRE』は英語で言うところの『Beyond/Over/Further/Above』といいた「もっと速く、もっと遠くへ」などといった意味があるみたいです。自分の限界を超え、より速く、より激しく走りたい。そんな本格的なレース志向のライダー向けの自転車となっているみたいです。
今回の新型オルトレには全部で3種類のモデルがラインナップされています。
DURA-ACE DI2完成車 ¥2,002,000 (税込)
フレームセット ¥836,000
メーカー自身もエアロハイパーバイクと称する正真正銘のハイエンドモデルです。
フレームにハイモジュラスカーボンを使用しています。
話題になったヘッド部分のエアディフレクターも装備されていて、サイズ55でのペダル無しの重量が6.85kgとこれだけのエアロロードでは考えられないような驚きの軽さに仕上がっています。なんだかホントはもっと軽くできたけどUCIの規定ギリギリの重量にあえて抑えたような気すらします。
フレームの重量はフォーク込みで1335gです。
お値段に関してもハイパーです。遂に200万円の大台を超えてきました。
これは正直私も最初に値段を見た時は衝撃でした。確かにプロ向けの本気マシンなのでスペックを考えれば値段相応なのかもしれませんが、それでも200万となるとメーカーさんの本気具合が窺えますね。
コックピットは特徴的な形状のステム一体型ハンドルです。
気になっていたサイコンのマウントに関しては専用のマウントがGARMIN用で付属するようです。
ハンドル幅はブラケット部分がやや絞られたフレア形状になっています。
他にもホイールやサドルもレパルトコルサとして車体と一緒に開発された最上級のコンポーネントとなっています。
ちなみにサドルは168g ホイールはフロント50mmのリア65mmハイトのチューブレスレディで1,520gと非常に軽量です。
数値的なお話だと、OLTRE XR4と比較しても
・毎時50km走行時において約17.1ワットのパワー節約
・横風に対する抵抗の値も約5.1%の改善
・時速250ワット出力で40km走行時にタイムを約45秒短縮
これだけの数値としての改善が実験にて確かめられています。
ちなみにカウンターヴェイルは非搭載となっていますよ。
ULTEGRA DI2完成車 ¥1,155,000 (税込)
フレームセット ¥638,000 (税込)
こちらもハイモジュラスカーボンが使用されていて、エアディフレクターやコックピットなどはRCと同様となっていますがカウンターヴェイルが搭載され、ホイールなどもレパルトコルサのコンポーネントが使用されたセカンドグレードモデルとなっています。
空力性能などはなるべくそのままに、カウンターヴェイルを搭載することで快適性も高い次元で実現した個人的にも一番人気が出るんじゃないかなぁといったモデルです。
ペダル無しの完成車重量は7.3kgとカウンターヴェイルが搭載され重量はやや増加しています。とはいえ軽いことには変わり有りませんが(笑) フレームの重量はフォーク込みで1395gです。
105DI2 完成車 ¥781,000 (税込)
※OLTRE COMPはフレームセットでの販売がありません
こちらは使用するカーボンを変更し、コストを抑えたモデルとなっています。
上位グレードにあるエアディフレくクターや一体型ハンドルは非搭載となっています。
使用パーツもレパルトコルサでなくVelomannコンポーネントとなっています。
ペダル無しの重量が8.1kgとなっています。
ですがカウンターヴェイルやエアディフレクターが無いためフレームの重量自体はフォーク込みで1385gと意外と上位グレードと差がありません。パーツなどのアップグレードによってかなりの軽量化が見込めそうです。
そして現在ワイズロードオンラインにて予約注文が可能となっています!
今の内にご予約いただけますと、早ければ今年の夏ごろの入荷予定となっています。
サイズによっては完売しているモデルもありますので気になっている方は是非お早めの決断を!
前置きが長くなってしまいましたが一通り新型OLTREの説明が終わったところで試乗インプレのほうに移ろうとおもいます!
参考のための情報として、わたくし恒川は身長約173cmでスプリントが得意な脚質ということだけお伝えしておきます。
まずは皆さま気になっているであろうハイエンドモデル OLTRE RCから!
車体重量がペダル込みでも7kgちょうど位なので軽いのは手に取った瞬間に分かったのですが、漕ぎ出した瞬間に感じたのは重量的な軽さ以上に感じる走りの軽さです。
うまく言葉でお伝えするのが難しいのですが、漕ぎ出しの加速感、ハンドリング、コーナリング、全てがハキハキとしていてちょっと乗っていて笑っちゃうくらい速いです。かといってピーキーな印象はなく全体のバランスとしてはうまく纏まっている印象を受けました。
ある程度スピードの乗った状態で巡航しているところから、更にもう一段階踏み込んでグッと加速していく時の感覚はまさに逸品。これをプロレベルの人が乗ったらそりゃとんでもなく速いわけですよ。
専用コックピットの設計上、結構サドルに前乗りをすると乗りやすかったです。ジオメトリー上スタックが低く、結構前傾姿勢になります。ライダー含めての空気抵抗の計算をしていると説明を受けましたがこういうことなのかと思いました。ハンドル中央部分の空洞は一見そんなところに空気を通したらもろライダーにぶつかって抵抗にならないか?と思っていたのですがそこはうまく計算されていて、むしろプラスに作用するみたいです。
ここまで概ね高評価の嵐です。非の打ちどころがない。ハイパーバイクというだけあります。
ですが想像していた通りに脚が喰われます。べらぼうに速い分だけ疲れもかなり来ました。
まあそこにかんしてはそもそもこのバイクのターゲット層からして問題ではありませんね。完全にレース用って感じなので。
正直に言うと街乗りやサイクリング用途には向かないです。はたして200万円の化け物スペックのマシンでそんな使い方をする猛者が存在するのかはわかりませんが、マイナス評価にはならないです。
以下細かい写真です。
パワーメーター付属です。競技者には必須アイテム!
続いて個人的には一番気になっていたセカンドグレード OLTRE PROです。
カウンターヴェイルが搭載されていて、一部使用パーツが異なる点以外は基本的にRCと共通の部分が多いです。
乗った感覚としては全体的にRCと物凄い差はないように感じました。カウンターヴェイル搭載のおかげか乗り心地自体はやや良いように感じます。ですが、ベースがベースなのでパリッとした硬さのあるレーシングバイクといったところでした。
ですがやはりRCの方が速さという面においては全て一枚上手ですね。色々な要素があるんだとは思いますがPROやCOMPに比べてギア1枚分以上くらいには軽く、速く走れるといった印象がありました。
PROはRCのベーススペックを100%とは言わないものの受け継ぎ、カウンターヴェイルのおかげで乗り心地もよくお値段など様々な意味で一番「ちょうどいい」スペックだと感じました。
一番人気の出るモデルであろうと私は思います。
エアディフレクター無し、カウンターヴェイルも無し、ハンドルは汎用のものが使える一番スタンダードなOLTREです。
漕ぎ出しの軽さ、巡航時の速度の維持のしやすさなどはどれを取っても優秀でお値段を考えてもある意味では一番扱い易いような気がしました。RCやPROを乗った後に乗ってしまったのでもちろん比べてしまうと劣る部分はありますがそれでも普通にロードバイクのスペックとしてはとても高い水準だと思います。
今回のオルトレの中では一番下のグレードというだけであって、レーススペックであるハイスペックなロードバイクということに違いはなさそうです。
ハンドルもお好みで変えやすかったり、COMPならではのメリットも確実に存在します。
最も万人受けしそうでオススメなモデルはやはり OLTRE PROだと思います。
どのモデルも全体的にあまりに完成度が高く、正直本気でレースで使うプロレベルの方でもない限りは言い方が悪いかもしれませんがOLTRE PROで十分な気がしました。あくまでもこれはネガティブな意味で言っているのではなく、完成度の高さ故とご理解ください。
そんなところで言うとCOMPでも十分オススメなのですが、PROとの値段差が約30万円。
それで専用の一体型ハンドルにレパルトコルサのコンポーネント、カウンターヴェイルも搭載されているとなるともうちょっと頑張ってPROにしちゃった方がお得なのかなぁと感じました。
お気に入りのハンドルがある、レパルトコルサじゃないホイールなど使いたい、カスタムのベースにしたい。という方はCOMPという選択肢もアリかもしれません。もしくはフレームセットですね。
ちなみにお金に余裕があって本気でレースに勝ちに行きたい人は迷わずRCでいいと思います。それほどまでにOLTRE RCは高い次元のバイクです。
今回このインプレがどこまで参考になるかは分かりませんが、ガッツリ3モデル乗り比べた人間って国内でもあまり居ないと思います。少しでも新型オルトレにご興味のある方は是非新橋店の恒川までご相談下さい。細かい質問などにもお答えします。
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