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年式不明⁉ ホイールさびさび‼ オールドビアンキを徹底レストア!
by: 関

皆さんこんにちは、ワイズロード新橋店 関です。

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今回は珍しいビンテージバイクのオーバーホールをご紹介します!

 

 最初は点検でご来店いただきましたが、パーツが古く、点検と応急処置だけではすぐに壊れてしまいそうだったので安全に乗れるのはもちろん、長期的に乗れるようにオーバーホールをご提案しました。

 

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ビアンキの古いクロモリロードです!

なんとお父さんの乗っていたバイクを若い息子さんが受け継いだものだそうです!!

なんていい話!しっかり乗れるように修理していきます。

 

 

まずは外観をチェック。

かなり古そうで、塗装はかなり傷んでいますがパイプ自体へのダメージはそこまでなさそう。

パット見てシート角がかなり寝ているように見えます。

 

 

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ハンドルまわりは歴史を感じる仕様ですがかなりボロボロです。

肉抜きされたレバーがカッコいい!

 

 

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人気の高いカンパのWレバー!

しかし動きが非常に渋く場合によっては交換が必要かも。

 

 

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FD・RDはカンパ!

 

 

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クランクはシマノ。

Wレバーの時代はメーカーごちゃまぜが当たり前でした。

 

 

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ブレーキはダイヤコンペ。

タイヤのみ事前に交換したようです。

 

 

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キャットアイの古い反射板。

自分はなじみがありませんが、古いもの好きの益子副店長が喜んでいました。

 

 

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ペダルはカンパ、、、にそっくりな三ヶ島の国産。

物によっては三ヶ島の方がつくりがしっかりしていることもあります。

 

 

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車輪は外から見てもわかるくらいハブがサビています!

これは交換したいところ、、、

 

 

分解しながらさらに詳しく見ていきます。

 

 

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バーテープは腐ってボロボロになり剥がすのも一苦労。

 

 

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クラシカルなコットンのバーテープは汗がしみ込みやすいのか、中に塩がたまりがち、、

 

 

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チェーンも時代を感じる厚み。

 

 

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クランクを取り外し。

今の物と違ってBBシャフトからネジが生えています。

 

 

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BBを取り外す前に規格を確認。

約68mmなのでJISでしょう。規格によってネジの向きが違うので古いバイクは要注意です。

 

 

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BBはなかなか硬くて取れないので556をしばらく付け置き。

 

 

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外れました!

現在のカートリッジタイプと違い、シマノのハブのように玉当たり調整が必要なBB。

内部は乾燥してカスカスになったグリスとサビが混ざってとんでもないことに!

 

 

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BBシェル内部もサビが出ています。

 

 

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ブレーキレバーの固定はまさかのマイナスドライバー!

 

 

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ブレーキャリパーの固定は沈頭ナットではなく普通のナットタイプ。

これは古い!!

 

 

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ちなみに最近の自転車と比較。古いものはナットが飛び出しています。

 

 

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RDへのシフトアウターキャップは昔ながらの突起付きタイプ

 

 

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まずは分解していきます。

古いバイクは固着してどうやっても外れないことがあるのでヒヤヒヤです。

 

固着しがちなスレッドステムはあっさり取れました。

 

 

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ヘッドにはガタがあります、、、

 

 

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固着が一番怖いシートポストも無事でした!

 

 

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ヘッドはサビてしまっていますがビアンキロゴ入り

 

 

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調整がずれてガタが出ていました。

グリスは完全になくなってしまっています。

 

 

 

外したパーツを見ていきましょう。

 

 

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カンパのRD。

古いカンパは製造年が刻印されていることが多いですが、これには無し。

最初期のものは曲線的なデザインですが、だんだん直線的なデザインのものが出てきます。

このRDは直線的で、モデル名などが入っていないので70年代以降の比較的廉価なものではないかと想像。

 

 

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FDも始めて見るモデル。

地球マーク入りなので古そうに思いますが詳細不明

 

 

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カセットは当然ボスフリー!

サンツアー製です。

シマノ・カンパ・ダイヤコンペ・サンツアーと主要なメーカーバラバラに入っていますね。

当時は互換性はすごくざっくりしていて違うメーカーでも関係ありませんでした。

90年代におなじみのSTIレバーが登場して変速機が多段化・精密化すると同じメーカーのパーツでないと互換しなくなっていきました。

 

 

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最初全く気付きませんでしたが(恥)700Cではなく27インチでした!

ツーリング向けのフレームなのかな??

 

 

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フレーム状態まで分解しました。

フレームも面白いので詳しく見ていきましょう。

 

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エンド幅は現行の130mmではなく126mm

なのでホイールが壊れても気軽に交換できないのです!!

 

 

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この形知らない方もいるのでは?

逆爪と呼ばれる古いタイプです。カンパ製。

古いものほど爪(調整幅)が広い印象で、これは広め。

 

ちなみにFDはバンド式。

ビンテージの中でも比較的新しい物は直付け、古いものはバンド式が多いです。

 

 

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これも古い!

BB部分のワイヤーガイド。

最近の物はBBの下を通りますが、古いものはBB上を通ります。

これのバンドタイプなんかもあります。

 

 

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トップチューブ上のケーブルガイド。

これも60年代以前の物だと別体のバンド式が多い印象。

 

 

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ビアンキらしいBBラグ

 

 

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フレーム内部でダウンチューブとシートチューブがぶつかっている所。

丁寧な工房ではぶつかる部分を削り落としますが、このフレームはぶっさしてへこませています!

 

BBの形状やパイプの差し方は松山で修理した90年代のビアンキクロモリロードでも見る事ができます。

 

 

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チェーンステーのつぶしはかなり大胆につぶしてあります。

 

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パイプは石渡 MAGNY V

前三角は厚み1.0-0.7mmのバデッドで、クロモリの中でも比較的頑丈なチューブのようです。

 

 

 

パーツをクリーニングしていきます!

 

 

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長年の汚れが積もったRD。

 

 

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 クリーナーでこびりついた汚れを溶かしていきます。

 

 

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油汚れはキレイになりました。

 

 

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しかし、古いが故に腐食?変色?が出ています。

 

 

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研磨剤でピカピカに磨き上げ、ロゴ部分は塗りなおします。

 

 

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可動部にはしっかり注油してあります。

 

 

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くすんだFDも、、、

 

 

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ピカピカに!

 

 

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鉄のパーツは重いけど磨けば輝くのが素晴らしいですね!

 

 

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ステムも、、、

 

 

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ピカピカに磨きました!

 

 

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汚れとサビの出たヘッド。

 

 

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サビを落としていきます。

 

 

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ボスフリーは内部のラチェットを分解しようとしましたが、硬くて開かないので無理に開けずに注油します。

 

 

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フレーム内部やサビやすいパーツは再びサビないようにオイルで防錆コーティング。

 

 

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クラシカルなクイックもメンテナンス。

 

 

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持ち込み時一番調子が悪かったWレバー。

とてもシンプルな構造。

 

 

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丁寧にサビを落として掃除します。

 

 

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とてもデザイン性の高いレバーは磨いて光沢仕様に。左が研磨後。

 

 

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三ヶ島不朽の名作、シルバンロード

なんと現在もほとんど同じ形で販売中!!

 

 

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ツーリングモデルはお店でも通常在庫しています!

三ヶ島は国内生産で超高回転、調光耐久、そして安い!!

 

 

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自前の専用工具でキャップを開けてグリスを補給しておきます。

 

 

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問題のホイール。

ガタがあるまま使ってしまったのか、状態は悪いです。

 

 

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ベアリングを取り出して中と外をそれぞれ掃除。

 

 

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ハブ内部を拭いたウエス。ベアリングの削れカスがキラキラ見えます。

 

 

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相当傷んでいると思いましたが、ベアリングの玉はビックリするほどキレイ!

受けは多少削れていましたが、まだ使えそうです。

 

 

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新しいグリスをたっぷり詰めて組み戻し。

 

 

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消耗した古いハブは調整が難しい!

微調整を繰り返してスムーズに回るようになりました!

 

 

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フレームはBBのネジを切りなおします。

 

 

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作業前/作業後

 

 

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BBもじっくり調整してスムーズな回転が復活!

現代のBBは調整いらずですが、しっかり調整すれば古いカップアンドコーンのBBの方が軽く回ります。

ただし、防水シールは無いのでグリスをたっぷり詰めました。

 

 

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剥がれた塗装をタッチアップ。

フルいいフレームで困るのが、色あせで箇所ごとに微妙に色が違う!!

 

 

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チェーンステーのキズ。

 

 

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さっきエンドに塗ってぴったりだったのにここではなんか違う、、、

 

 

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微調整して塗りなおし。

これなら遠目でわからないですよね?

 

 

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この辺りも何カ所か塗っていますがほとんどわからないはず。

写真右側、ヘッドチューブが水色っぽい塗料で修正してあるのは元々です。昔から大切にしていたんですね。

 

 

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最後にフレームをコーティング。

 

パーツの掃除が作業のほとんどを占めるので組み立ては超簡単!

といいつつ、古いパーツなのでネジを痛めないように慎重に。

 

 

いよいよ完成!!

 

 

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めちゃくちゃキレイになりました!!

 

 

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Wレバーが無事に直ってよかった!

シンプルな構造なので掃除とグリスアップをしっかりしたら機嫌をなおしてくれました。

 

 

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ブレーキレバーは新しく交換しました。

クラシカル好きな方にはそのレバーじゃないだろ!と総ツッコミされそうですが、、、古いバイクはただでさえブレーキが効きにくいので、新しい乗り手が安心して気兼ねなく、たくさん乗れるように比較的握りやすいレバーを選びました。(もちろんお客様と相談して選んでいます)

 

 

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なのでワイヤーの通し方も今風に。

ハンドルステムは磨いてキレイに。

 

 

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同じ理由でブレーキシューも新しい形に交換。

 

 

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さびを落としたヘッド。

動きもスムーズ。

 

 

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ホイールもキレイになりました!

驚くべきことにハブも、ヘッドも、BBもあんなにボロボロだったのにとてもスムーズに復活しました!!

古いものはやっぱり頑丈です!

現行品は軽い代わりここまで頑丈ではないので皆様は定期的にメンテしましょう。

 

 

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ピカピカになった変速機。

大切にしてあげてください。

 

 

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メンテナンスのかいあってとてもよく動くように復活しました!!

 

今回はパーツの規格が古くパーツを変えたくても変えられないものも多かったですが、古いだけに無事動くようになって安心しています。

とても良いバイクで、大切にすればまだまだ永く乗れるはずです。

是非大切になさってください。

 

 

次回の記事では、この年式不明、モデル名不明のビアンキが一体何者なのか、解き明かしていきたいと思います!

お楽しみに!!

 

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このKEEPERコーティングは施工スタッフはメーカーより研修・認定を受けたスタッフがこれから乗られる方のバイクを丁寧に施工させていただきます。

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KeePer コーティングの特長

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「KeePer コーティング」をすると分厚い被膜による埋め込み効果が発揮され、乱反射がなくなります。

②カーコーティングで実証された高い防汚能力

強いはっ水力で泥・油汚れをはじめ大抵の汚れを弾き、とても汚れづらくなります。また、汚れ落ちも良くなり、洗車もしやすくなります。

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「KeePer コーティング」の厚いガラス被膜は紫外線を防ぎ、日焼けから愛車を守ります。また 2重の厚い透明被膜が風雨の摩擦による色褪せも防止します。

 

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新車購入時には、愛車を傷や汚れから守る「キーパーコーティング」をお勧めします。

 


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