【ARAYA】超気になってたミニベロ試乗してきました!
by: 藤平悠介

ARAYA MicroSwallow MC16

スタッフ試乗会に行ってきた話

当ブログをお読みの皆様こんにちは!

新宿クロスバイク館の藤平です。

 

Y’sRoadでは年に一度「スタッフ試乗会」が行われており、色々な自転車やパーツ、アクセサリーなどを実際に見て、触ってお客様にお伝えする情報や経験を培っています。

(ご協力いただいたブランド、企業の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。)

 

試乗車のリストに以前よりとても気になっていたモデルがあった為、実際に乗ってきました!

 

 ARAYA MicroSwallow MC16

ARAYA MicroSwallow MC16

コンパクトなクロモリフレームミニベロ!

1979年から80年代初期にかけてARAYAが販売していた名車MicroHurryの復刻版!

以前サイクルモードに遊びに行った時に展示してあり一瞬で釘付けになりました。

(常時ラインナップでない為かメーカーWebにも載っていないです)

 

MicroHurryの時代には12、14、16インチのサイズ展開がありましたが(※12,14インチは変速無しのシングルスピード仕様)今回は16インチのみの復刻

当時は「車のトランクに積めるロードレーサータイプホビーサイクル」という売り文句でした。

この「ホビーサイクル」という所がとても重要で、MicroHurryは「玩具のような楽しい自転車」なのです。

 

私は過去にMicroHurry(各サイズ)に乗った事があり、その際「欲しい!」と明確に思える楽しさに衝撃を受けました。

当然の事ながら流通が終わって数十年経っている物なので入手する事は叶いませんでしたが、この度復刻と聞いて「買うか・・・」と考えていました。

 

製品仕様

復刻版とは言ったものの、実はフレーム設計にかなり手を加えていたりとこだわりの一台

各部のスペックを見ていきましょう

 

ARAYA MicroSwallow MC16

フレーム&フォーク

フレームはスタンダードサイズ径のパイプを採用したクロモリ製

パイプ内部で厚みを変えるダブルバテット加工を施されているもよう

 

過去のMicroHurryをリスペクトしつつも安定性UPの為少しだけサイズの大きい設計に変更

TIG溶接の跡も綺麗に仕上がっており、可愛く美しいフレームワークです。

シートポスト径は一般的な27.2㎜なので交換の選択肢も良いですね。

 

フォークももちろんクロモリ製

過去のモデルと違い肩部分が丸いユニクラウン仕様で若干印象が柔らかい見た目になりました。

ステム規格がスレッドタイプなので現代では交換の選択肢があまり多くないですが、細身でスッキリとしたデザインにはこちらの方が都合が良いです。

 

全体サイズとしては大きくなったとはいえ、昔より自動車も大きくなっているので車載には問題無いサイズ感でしょう。

フレームカラーの展開はレッド、ブルーの二色(今回の試乗車はブルーのみの展示でした)

ブルーは爽やかなパールカラーにイエロー系の明るいロゴ入りでとても私好み

 

ARAYA MicroSwallow MC16

駆動系

変速はリアのみのシマノ8段

MicroHurryは1979年発売という事もあり5段変速だったため、当時のモデルと比べてとてもワイドで選択肢の広い変速の仕様になっています。

上記の通りフレーム設計も安定性をUPした為より高速での走行が可能となっていますね。

 

ARAYA MicroSwallow MC16

変速操作はフレームに付いているWレバー式

構造上片手を離さないと変速出来ない為、安定性のあまり高くない小径車では高速走行中の変速はちょっと難しかったです。(トップギアに叩き込むぶんには膝で押し込めます)

 

ARAYA MicroSwallow MC16

クランク長は165㎜でモデル名ロゴ入り

チェーンリングには左右ともガード付きの為チェーン外れに強く、ズボンの裾汚れや嚙み込みも起こしにくいですね。 

 

ブレーキ

試乗車は一般的なVブレーキで良く効きましたが、少し音鳴りがあった為ブレーキシューの交換などで対処かなぁといった感じ

次回生産分からはカンチブレーキに変更(※ブレーキ形式の変更に伴いレバーも違う物になります)との事なのでこの辺りは参考程度に・・・ 

 

ARAYA MicroSwallow MC16

タイヤ

タイヤは16×1.75インチと少し太めで16インチの割に安定感有

指定空気圧は当然ありますが、純正は英式バルブの為構造上計測はしっかり出来ません。

指でグッと押して潰れなければOKくらいのラフな感じで良いでしょう。

 

しっかりと圧力を計りたい方はバルブコアの交換がオススメ

 

その他パーツ、アクセサリ

ARAYA MicroSwallow MC16

バーテープは表面サラサラの布系

フレームカラーに合わせたカラー

 ARAYA MicroSwallow MC16

サドルはふかふかでとても乗心地良し

車体名ロゴ入りが嬉しい

こちらもフレームカラーと同じカラーの仕様

 ARAYA MicroSwallow MC16

ペダルは折り畳み可能な物

車載時や輪行などでは嬉しい仕様ですが、踏み心地にフニャっとした感触があります

 ARAYA MicroSwallow MC16

泥よけは純正で付属

この自転車で雨の中走るかと言われればあまり無いシチュエーションだとは思いますが、デザイン的にはあって嬉しい。

金属のようなカラーですが樹脂素材で凹みや曲がりとは無縁。

 

 

 

 ARAYA MicroSwallow MC16

試乗インプレッション

ライダーは170cm、56㎏ほどの男性

サドル高は670㎜、ハンドル落差5cm程度のポジションで試乗

 

乗車ポジションは若干のコンパクトさを感じますが、窮屈という事はなくしっかりとスポーツバイクのアグレッシブな乗車姿勢

踏み出しは小径ホイール特有の軽い動きで一踏み目から「へへっ」とにやけてしまいました。

 

試乗コースの直線で少しペースを上げると、MicroHurryとの違いがしっかりと分かる動き方

残念ながらサイクルコンピュータを付け忘れてしまった為実際の速度は分かりませんが、ライダーの視点が低い為体感速度が高く気分が高揚します。

当然の事ながら小径車特有の不安定さは常にあるのですが、それすらも楽しみと感じさせる機敏さ

 試乗コースには少し段差のあるセクションもありましたが、太めタイヤのおかげか新設計のフレームのおかげか車輪径の割には問題を感じませんでした。

 

コーナリングは低速域だとクイックに曲がれますが、高速コーナリングは怖すぎて無理ですね

そもそも設計時にそういった乗り方をする造りにしていないでしょう。

 

「実用性」という観点だけで言えばかなり中途半端な立ち位置ですが、乗っていてとにかく「楽しい!」と感じられるモデルです

ノーマル状態でも全然OKですが、カスタムの素体としてもとても良いでしょう

自分で所持するなら手元変速化と高剛性のペダルやブレーキに交換・・・輪行して旅先でライド・・・などと妄想してしまう一台でした。

 

 

自分でも欲しくなりましたが置き場の問題があるのでまず手元の自転車を一台手放すかな・・・

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