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チェーンオイルを使い分けるようになった男の話
by: 藤平悠介

野田CX

注油してますか?

当ブログをお読みの皆様こんにちは!

新宿クロスバイク館の藤平です。

 

シクロクロスシーズンも佳境で、毎週末のようにレースがあるので忙しい・・・(土日にすごくお休みをいただいているので同僚の方々に感謝・・・)

1月は千葉、大洗と砂浜でのレースが続いたので、砂や塩分などを落とす為に洗車が必須でした(※この記事が投稿される頃にはCX東京も走っているはず)

私は鈍感なライダーなのでチェーンルブの違いというものはあまり分からないのですが、ここ数カ月砂のレース対策にルブをウェットからドライに切り替えたので今回はオイルの種類の違いのお話をしましょう。

 

 

 

ドライルブ、ウェットルブとは?

そもそもチェーン用のオイルってどう選べば良いのか分かりませんよね?

「店員のオススメを買った」とか「Web検索で良さそうだった物を使ってる」なんて方が多いのではないでしょうか?

選ぶべき基準で大きいポイントがこの「ウェット」「ドライ」という点

 

ウェットルブは注油するとオイルが液体のままチェーンに残留します

流動性が有る為油膜が切れにくく長期間の潤滑が可能な事と、雨天など悪天候に強いので通勤、通学など普段からハードに自転車を使うライダーにオススメ

デメリットとして埃や砂などの異物を拾いやすく駆動系に黒い汚れが出やすいという点が挙げられます。

 

ドライルブは注油後に一部の成分が揮発する事で乾燥し被膜を作ります

表面がある程度乾燥するので異物の付着が少なく汚れにくい事や、油膜の抵抗が少ない事による駆動の軽さがメリットなので晴れたコンディションのレースなどで使用する方や、駆動系の汚れを気にするような使い方にオススメ

ただし、デメリットとして油膜の切れが早い為頻繁な注油が必要ですし雨天などでは落ちやすいです。

 

両方の特性を兼ね備えたセミドライ(セミウェット)というタイプも存在し、性能面でも両者の中間程度なのでこだわりが無く適当に使うならこのタイプがオススメ

 

 

 

砂レースで汚れが付きにくい事のメリットとは?

普通に考えれば自転車で走る事の無い場所であろう砂浜というコンディションでは、あまり見る事の無い自転車のトラブルが発生しやすいです

昨年のビーチクロス99、1月の千葉CXと大洗CXに参加しましたが、全ての会場で見たマシントラブルが「チェーン切れ」でした

 

一般的にチェーン切れというトラブルが起きる要因はいくつかあり、多くは取付時の施工不良(作業ミス)かチェーン内部の摩耗(ピン痩せ)、錆びによる強度低下のクラックなどです

しかし、砂浜走行で起きるチェーン切れは別の要因が大きく絡んできます

それは歯車とチェーンの間に挟まる砂の粒

 

チェーンのピンと外側のプレートは圧入によって固定されているのですが、挟まった砂粒によってプレートが押し出される方向に力が掛かってしまい圧入が外れてしまうんですね

特に隙間が狭いナローワイドチェーンリングを使用していると発生しやすいようで、上記したイベント会場で見かけたチェーン切れの車体は4台ともフロントシングルのバイクでした。

漕いでいる力(トルク)が弱いタイミングであれば歯車からチェーンが浮くだけで済むものですが、タイヤが埋まるような砂の上を走行するならばそれなりのパワーで漕いでいますのでトラブルが起きやすいのでしょう。

 

対策出来る事はあまり多くないですが、圧入部分の弱ってない新しいチェーンを使う事

そして、駆動系に付着する砂の量を減らすという事が有効なアプローチ・・・のはずです・・・(※統計的なデータがある訳ではないので理論上ですが)

 異物が付着しにくいドライルブは砂コンディションと相性が良いと言えるでしょう。

 

 大洗シクロクロス

実際に使ってどう?

 私は軽量級ライダーなので砂浜というコンディションは割と得意で、他の選手に比べ乗車率が高く駆動系が被る砂の量は多いと言えます。(※写真撮影ありがとうございます!✌)

 

シクロクロス

上記画像は大洗CXのレースを走った後無洗浄の私のバイク

当然ながら砂は付着していますが、量はかなり少ないと言えるのではないでしょうか?

 

シクロクロス

チェーンプレートの内側はちょっと汚れていますね

しかし、この程度ならばチェーンが切れるリスクは低いでしょう。

 

 

ビーチクロス99

こちらは昨年のビーチクロスを走ったマシン

シクロクロスよりも6倍近い時間を走行した事や、波打ち際の水飛沫の掛かる場所を走った事もあり汚れが強めですね

海水をダイレクトに浴びた割には家に帰って洗浄するまで錆びなどが出る事も無く、使用していたオイルの性能を感じられました

 

 今シーズンは多くのレースをドライルブで走っていますが、晴れのシクロクロスレースと自走での行き帰りくらいの距離であればオイル切れによる異音やチャリチャリ感はありませんでした

走りの軽さについては・・・鈍感な私には誤差程度ですが、レース後の洗車が楽であるという点は評価が高いです。

 

 

 

 

レインコンディションならウェットルブ!

私は通勤メインのライダーなので、雨だろうが雪だろうが基本的に自転車に乗ります(上記画像は雪だった帰路)

使い方的に「行きは晴れていたけど帰りは雨になってしまう」という事も多いので通勤用のバイクには常にウェットルブを使用しています。

レースやイベント参加などでも、天気予報をもとに雨になりそうであればオイルを変更します

 

 野田CX

上記画像は雨の野田CXを走った後

ヘビーなマッドコンディションではどんなオイルを使っても泥が付着しますね

しかし、帰宅まで錆びなどが発生する事は無かったので注油は重要

実際同じレースに出た方々のマシンで錆びの報告が一定数ありました。

 

オイル切れまでの距離はドライルブに比べ長いですが、汚れを拾いやすいという特性上こまめに拭き掃除をするので注油のスパン自体は個人的にあまり変わりません。(笑)

 

チェーン洗浄

結局は綺麗に保つことが一番大事

オイルの性能というのは各社色々な売り文句があり「他者に比べ抵抗が少ない!」なんて宣伝も多いです

当然ながら性能差というものは存在するのでしょうが、重要なのはその性能をキッチリと発揮出来るコンディションを維持する事

つまり、駆動系の状態を良く保つという事が駆動抵抗を減らす一番のアプローチであると私は考えています。

 

実際ケミカルブランドのMuc-Offが提供しているチェーンメンテナンスのサービス(Y’sRoadでも一部の店舗で施工可能です。)のプロセスでは、超音波洗浄を行い内部の異物などを取り除いて潤滑性能の向上に繋げていますね。

 

どんなに高性能なオイルを注油したとしても、真っ黒に汚れた状態では本来のポテンシャルを発揮出来ずコストだけが高くなってしまいますよ

実際自転車イベント会場で見かける参加者のバイクは遠目に見ても明らかに汚れが目立つ方も多く「もったいないなぁ」と感じてしまう事も少なくありません

駆動系を綺麗にする事は自転車を快適に使う大きなポイントです。

 

残念ながら当店では車体清掃などのサービスは行っておりませんが、最近では自転車の洗車を専門とするお店もあるので環境なども含め自分で綺麗にするのが難しいという方は頼ってみるのも良いかもしれませんね

「車体はボロくても駆動系は綺麗に!」が信条の藤平がお送りしました!

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