【KHS】フォールディングに無線電動変速、アリだな…！こんなカスタムをご依頼いただきました！【EDS】
by: 土師 龍大

今回はこんなカスタムをご依頼いただきましたよ、というお話。

 考えたことはあっても、費用を予想して断念する方が多いであろうカスタムかなと思います。
ざっくりと紹介するとフォールディングバイクを無線電動変速化！
むむっ？ってなった方もいるんじゃないでしょうか。今回カスタムのベースになった車体はKHS F-20RC。

ベース車体

元の状態はこんな感じ。ブルホーンハンドル搭載のフォールディングバイクとして有名だったりしますね。ただこの車体、たたむ際には少しクセがあります。ハンドルポストをたたんでもハンドルが邪魔になってしまうので、引っこ抜いてしまう構造なんです。ワイヤーが4本あるとそれなりに取り回しが悪いのです。

そこで思いつくのがワイヤーを少なくする・ワイヤーを柔軟性のあるものに交換する、といった手段。
後者はニッセンケーブルに交換するなどで比較的手軽に対応可能ですね。ですが前者はシングルスピード化するか無線変速化するという茨の道…理屈はわかるし理想的であるのはわかるけど、便利さを失うか費用が高くなるというもの。

今回ご依頼頂いたのはその両方、そして費用のかかるパターン！
やってみたらこうなるよってお話です！

カスタム後

KHS 25 F-20RC

元車体価格 ￥220,000-(税込

カスタム後の価格は…約￥410,000-(税込 ！！

ざっくりとカスタム内容ですが

・WHEELTOP EDS TX-RA6000に載せ替え
・デフォルトのブルホーンハンドルにレバー取付不可のためドロップハンドル化
・ブレーキケーブルをニッセン化
・純正オプションのRキャリア、フォールディングマグネット、ハンドルコラム取付アダプター
・ペダルをMKS ALLWAYS EZY SUPERIORに交換

という感じです。やってみていくつか気になった点や解決方もあったのでご紹介！

 EDS TX-RA6000・ニッセンブレーキケーブル

ケーブルが2本になるだけでとてもスッキリしますね。
ニッセンのケーブルはしなやかなので、F-20シリーズはたたむ際にハンドルポストを抜いて移動させるためこのしなやかさはとても役立ちます。

EDSは変速機自体はやはりバッテリーや通信ユニットが搭載されるため大きいですが、取付してみると想像よりは気になりませんね。動作に関しては遅延が気になるようなこともないように思います。
これが￥110,000-(税込ですから、無線電動変速も手軽になってきましたね！

ドロップハンドル×Rキャリアでたたむ場合に起こること

通常、たたむ際にはハンドルコラム取付アダプターを使用してこういった感じに取付をします。
今回はF-20Gに使用されているハンドルに近い形状のハンドルをチョイスしています。

が、Rキャリアを取付するとドロップハンドルが接触してアダプターで取付できる位置まで下げることができなくなります。ノーマルのブルホーンハンドルであれば下方向に突出部がありませんから、通常通り取付が可能です。

なので今回のカスタムではこのように外側に向けて取付けることになります。
一応自立するのですが、少し揺れるだけでもハンドル側に倒れてしまいます…
が、実は倒れにくくする置き方があります！
幅が大きくなってしまう点に関してはどうにもならないので、小さくしたいときはアダプターを使用せずに隙間に挿し込むようにして使いましょう。

こうしてRキャリア後方を接地させて立たせるとかなり安定して自立します。
この置き方の場合は純正輪行袋よりも汎用品を使用したほうが良いかもしれません。縦横比が変わってしまいますからね。

MKS ALLWAYS EZY SUPERIOR

F-20シリーズは取外しやたたむことができないペダルが付属します。今回交換したものは取外しが可能で運搬時に邪魔にならないうえ、踏面も広くなって回転もスムーズになります。
外したペダルはたしかに大きいですが、たいていの輪行袋には収納袋が付属しているのでそこに入れてしまえばそんなに気にならないですよ。

最後に

今回のカスタムはフォールディングバイクユーザーが考え付きはするけど、金額を予想して諦めちゃう類のカスタムなわけですが。やってみると見えてくること、良さもありますね。
手軽にできる部分であれば、ケーブル類のニッセン化。これは通常のバイクよりもワイヤーに負担をかけやすいフォールディングバイクにはしなやかに曲がるニッセンケーブルととても相性が良いです。ブレーキング時に力が加わりやすくなるという点も、フルアウターな配線になることが多いのでとても心強く感じます。ブロンプトンのニッセン化はよく見かけますよね。他のバイクにもおすすめですよ！

フォールディングバイクはカスタムも楽しいジャンルなので、ぜひ楽しんでいただきたいですね。
こういうカスタムもご相談いただけますので、考えていたという方は店頭にてご相談くださいませ！