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「外す」というカスタム
by: 藤平

スタッフバイクカスタムの話

当ブログをお読みの皆様こんにちは!

新宿クロスバイク館の藤平です。

 

当店で取り扱いのジャンルの一つが「ミニベロ」

車輪が小さい自転車のカテゴリで、一般的には20インチ以下のホイール径採用車がこう呼ばれる事が多いです。

 

ブルホーンハンドル 

私自身もミニベロカテゴリのバイクは何台か所有しており、その中に「疑似METREA号」と呼んでいる車体があります

ブルホーンハンドルに、SHIMANOが昔販売していた「MTB用STIレバー」を組み合わせる事で、疑似的にSHIMANO METREAコンポーネントの操作感を出せるんじゃないか?と考え実行した物です

ワイヤーの取り回しがとても良くないという点を除けば、操作感が良く気に入っていて街乗りやポタリングなどに使っています

今回はこの疑似METREA号をちょっとカスタムしたので、その備忘録です。

 

フロントダブル

フロント変速などいらぬ!

本物のMETREAコンポーネントはフロントシングル仕様のみのラインナップでしたが、疑似METREA号に使われているMTB用STIレバーには、時代柄フロント用のシフト機構があります

有る物を使わないのはもったいないなぁという気持ちでフロント変速を搭載していましたが、世代も互換性も全く無視した部品同士で組み合わせていたので、動作はあまり良くありませんでした

実用する中で「このバイクでは長い距離走らないし、後ろの変速だけで十分だな・・・」と思うようになったので、カスタムする事に

 

フロントシングル化は、基本的に「外す」作業なので難しくはありません

左の変速ワイヤーと、フロント変速機、チェーンリングとボルトを外します(シフターはレバー一体型で外せない為今回はそのまま)

本来は変速機を外す為に一度チェーンを切る必要があるのですが、今回はディレイラー側が分解出来る構造だった為問題無し

 

フロント変速機に使っていたのはFD-7400-B

1984年発売という事で、なんと40年くらいは昔のものなんですね

調整ボルトがバネのテンションに負けて吹き飛んだりと、色々な事があった物ですがついにお役御免です

結構劣悪なコンディションで使用されていたにも関わらず、動作部分が滑らかに動くのはさすがのデュラエースといった感じ。

 

WOLFTOOTH

チェーンリングをフロントシングル用の物に交換します

今回使ったのはWOLF THOOTH社のナローワイドチェーンリング

このブランドは色々なクランクに対応する物を販売してくれているのが嬉しいところ(今回使ったのはBCD110/5アームクランク用モデル)

 

↑最近のロードバイク用クランクは4アームが一般的です

 

WOLFTOOTH

20インチの車体なので、52Tを選択

ギア比的にはもう少し重くても問題無いのですが、フレーム形状の都合上これ以上大きい歯車では干渉してしまいます

ミニベロにトップスピードは必要無いので、、これで十分・・・

700Cホイールの車体をフロントシングル化する場合は、使用用途やリアスプロケットの構成にもよりますが40~46Tあたりの歯数がオススメです

クロスバイクの場合、純正で採用されているクランクがチェーンリングを取り外せない構造になっている物が多い為、フロントシングル化をしようとするとクランクも交換が必要になる事が多いです。

 

 

WOLFTOOTH

完成!

見た目スッキリ、ちょっと軽量化、簡単操作

掃除もしやすくなって大満足です

完成後坂のあるルートを含め30㎞程乗ってみましたが、ギア比も必要十分で問題無し

 

ナローワイドチェーンリングのおかげでチェーンは外れにくいですが、リア変速機のバネテンションがあまり高くないのでオフロードに突っ込んだら振動で外れました

これに関してはチェーンキャッチャーなどで対策をする事としましょう。

 

 

lgs-trc1-matt-charcoal-angle

METREAって廃盤なんだ・・・

ブルホーンハンドル対応のアーバン系コンポーネントという事で、2016年の発表時には「クロスバイク界隈に大きな影響を与えるかもしれない」と期待されましたが、蓋を開けてみれば採用車種はほとんど発売されず(ブルホーンハンドル仕様で国内販売されたMETREA完成車は上記画像のLOUIS GARNEAU TRC1だけだった気がします)、ブレーキは油圧オンリーかつキャリパー取付規格がフラットマウントのみ、ハンドルも専用品しか使えないという事で、METREAが発売した時代では「既に持っている車体やフレームにインストールする」というカスタム用途に使うのも難しく(当時はまだリムブレーキやポストマウント、インターナショナル式ディスクマウント用フレームが一般的でした)世の中に数が出回る前に淘汰されてしまった悲しいコンポーネントでした。

 

当店でご案内をしているとブルホーンハンドル化を望む声は意外な程多いので、ESSAやCUESに互換性のある機械式ブレーキ対応(※ここ重要)のブルホーンハンドル用STIレバーが開発されれば、完成車用としてもカスタム用としてもそれなりの需要があるのではないか?と思います。

ブルホーンハンドル化を望むのは、多くの場合8~9速グレードの変速システムを使っているエントリー、ライト層が多く、その点METREA採用車は発売当時でも20万円クラス(現代ならおそらく30万円クラスになる程度)の車体とクロスバイクとしては高価格帯だった為、本来需要の強い層を取り込めなかったうえに、同価格帯でロードバイクを買えてしまうという事が、METREAというコンポーネントが世の中にあまり出なかった大きな要因

アーバン系ブルホーン用コンポーネントという構想自体はとても良かったので、もう少し手の届きやすい価格帯と、他コンポーネントとミックス出来る汎用性があれば良かったんですけどねぇ・・・

 

ハンドル周りの汎用性という観点では、SHIMANOが今販売しているQ’AUTO

オートマチック変速なので変速レバーの取付方法を考える必要も無いですし、ブルホーン化も簡単ですね

 

SHIMANOは過去にもオートマチック変速のシステムを開発しており、私の街乗りバイクにも装着されています

ブルホーン+オートマチック変速の構成は、ポジションの多様性がありとても快適

 

Q’AUTOの場合車輪取付規格が12mmスルーアクスル規格のフレームのみなので、クロスバイクでは取付出来る車体が現状ほとんどありませんが・・・

 

↑純正でQ’AUTO搭載クロスバイク。油圧ディスクなのでブルホーンにしたい場合は若干手間が掛かります。

 

 ブルホーンハンドル

街乗り×ブルホーンは快適なんだけど・・・

今回話題に出てきた疑似METREA号を含め、実は私は街乗り用のバイクにブルホーンハンドルをインストールしている物が多いです

フラットバーハンドルに比べ横幅が狭い為車道の走行で自動車との距離が取りやすく、握れる場所が多い為ある程度長時間でのライドや登坂もOK

ドロップハンドルに比べブレーキレバーを握りやすいので、減速もしやすいです

駐輪時も隣の自転車などに引っ掛かりにくい為快適♪

ブルホーンハンドルは「街乗りに快適ですよ」と言いたいところではあるのですが、取付難易度の高さが一般化を阻害してしまっています。

 

当店取り扱い品であれば、シングルスピードのカテゴリでは多いカスタムですね(上記商品はFUJI FEATHERやTRACK ARCVのブルホーン化に定番の物です)

このカテゴリにおいては、純正で付属するハンドルがあまり街乗りに適していないトラックドロップ形状である事も多いので、車体の新規購入時でも、既にお手持ちの物をカスタムするにもオススメです。

 

当店には、クロスバイクへの取り付けが可能なブルホーンハンドルも在庫しています(※車種により相性がありますのでお気軽にお問合せ下さい)

見た目を気にしないのであれば、私の疑似METREA号のようなエビホーン方式が、相性問題などを起こしにくくコストも抑えられる方法です。

 

価格的にはそれなりのコストが掛かるカスタムですが、(パーツ代、工賃含め2.5万~目安。選ぶパーツやブレーキの仕様などにより変動します)覚悟があればブルホーン化は可能ですよ。



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