日本最大級のスポーツサイクル専門店!入門者にも丁寧に接客いたします!
2024/12/10 18:49
ワイズロード上野本館の大槻です。
多数のメーカー様のご協力のもと開催されたスタッフ試乗会に参加させていただきました!
モデルチェンジ発表から話題を生んだ一台、TREKの「MADONE SLR9 AXS GEN8」に試乗させていたきました。
また新型のSRAM RED AXS E1を搭載したバイクは私自身も初めて触るので使用感も含めたインプレッションをお伝えできればと思います!
目次
カラー:ネイビースモーク(チームレプリカ)
¥2,000,000(税込)
8世代目になるこのMADONEは前世代のGEN7に比べてマッシブなエアロロードらしさは大人しくなりました。軽量クライムモデルのEMONDAとピュアエアロバイクのMADONE GEN7を掛け合わせたツーインワンなバイクということを実物を見ると改めて実感します。
新素材のOCLV900カーボンは今までのOCLV800に比べ強度と重量剛性比に優れ、フレーム重量はMLサイズで796g(塗装済み)と近代MADONEの中では最軽量です。
MADONEと言えばのISO FLOWも健在です。前作のフレームよりも細身になったので耐久性や乗り心地などがどう変化したのかも気になります。
フレームワークの刷新と同時に一体型ハンドルのモデルチェンジと、新しくエアロボトルケージが追加されました。
これにより、1番の空気抵抗になる人間が乗った状態での空力を改善するように最適化されました。
エアロボトルケージはボトルセットで単品購入でき、いろいろなバイクに取り付けることも可能とのこと。
ボトムブラケットはT47を使用しています。ねじ切り式かつ大口径のベアリングを使用するので、サンドパーティ製の30㎜軸クランクや高性能BBが選びやすい所がメリット。
UDHを採用。ブランドごとの固有ハンガーに比べ入手性が非常に高く、SRAMが最近発表した RED AXS XPLRを導入することが可能です。
※RED AXS XPLRはUDHを採用したフレームにのみ取り付けが出来るフルマウント式のフロントシングルリア13速グラベルコンポですが、フロントシングルで割り切った運用方法をするかたにはいいかも?
モデルチェンジしたREDの目玉と言えるデュアルコントロールレバー。ブラケット部分からブレーキ握る力が従来品に比べ80%軽減され、シマノの上位Di2レバーのようなブラケットフードにボタンが追加されました。使用感はいかに…
歴代最高の重量剛性比になったカーボンクランク。トレンドに合わせてより短いクランク長を選べるようになりました(最短クランク長160㎜)。
パワーメーター内蔵型のダイレクトマウントチェーンリングは、クランクセット全体で見た時の重量を抑えるのに一役買っているとか。
ブレーキング性能に影響が出ない範囲ギリギリを攻めた肉抜きブレーキキャリパー、従来品から前後で83g軽量化に成功。
見た目のインパクト絶大です。
今回はエアロ性能、ライドフィール、RED AXS E1の使用感を中心にお話します。
バイクのビジュアルにいい意味で合わないと言えるぐらいに空力に優れているように感じました、細身のフレームとは思えないほど。TREKの提唱する「フルシステムフォイル」は人間を含めたバイク全体で翼断面を形成するというものですが、エアロ性能を上げるためにフレーム面積を大きくする必要が無くなって重量削減でき、OCLV900カーボンの恩恵で従来よりも積層を薄く硬く仕上げることができたのだと思います。
ここまで軽くてエアロが体感できるならこの1台で満足出来そうです。
また、試乗車には同社パーツブランドの「ボントレガー アイオロスRSL51」を装備していました。51㎜ハイト リム内径23㎜ 前後重量1410gとトレンドを押さえた最新設計ホイールでした。フレーム重量で結構なアドバンテージがあるので60㎜ハイトぐらいの超ディープホイールを履かせて平坦爆走仕様にしたり、ベタベタローハイトの超軽量ホイールを履かせて登り決戦仕様にしたりと足回りのセッティング次第で柔軟に対応出来ると思います。
個人的にTREKのハイエンドレーシングバイクは、他のブランドと比べて脚当たりが良い印象を抱いています。
今回のMADONE GEN8も同じく、掛けた時の脚に返ってくる嫌な硬さや反発感が少ないのでどんどん踏んでいける感触でした。跳び箱で使う高弾性なロイター板的なバネ感がありアタックやスプリント、自分の掛けたいと思ったときにバイクが応えてくれる感覚が楽しいです。車重の軽さも相まって下ハンダンシングのキレの良さは今回の試乗会で乗らせていただいたバイクの中でもトップクラスでした。
一見「脚当たりが良い自転車」と聞くと剛性が無いと捉えがちですが、OCLV900カーボンや大口径T47といった最新設計の恩恵かしっかりとパワー入力に対して反応してくれるので剛性不足は感じません。
また適度にしなるISO FLOWの恩恵で路面の突き上げがマイルドで長い時間乗っていても疲れにくく、トラクションが掛かりやすいと感じました。残念ながら試乗ロケーション的にISO FLOWによるエアロ効果は体感できなかったですが、ダウンヒルや隊列を組んだ時の高速巡航時にはとてつもない効果を発揮しそうです。
正直SRAMの油圧ブレーキコンポは
・アメリカンサイズのブラケットフード形状
・ブレーキレバーの握り込みに力が必要
・FDのオートトリムが無い
の理由から少し敬遠していましたが、E1を触ってそのイメージは払拭されました。
まずこのデュアルコントロールレバー。ブレーキのタッチが素晴らしく軽い!今までのレバーは指2本掛けでないとコントロールしづらかったのですが、指1本でも簡単にスピードコントロールできるようになりました。
今まではアメリカンサイズのレバー形状が日本人の手に馴染みにくく避けていた人も多かったと思いますが、リーチアジャスト機能導入されているので「痒い所に手が届く」ようになりました。
またブラケットリーチの延長とフード部位にボタンが追加され、昨今の前乗りエアロポジションに最適化されたことが好印象でした。
個人的にFDの変速スピードはあまり気にしませんが(フロントをほとんど切り替えないから)待ちにまったFDのオートトリム機能は走行中のチェーンとの摩擦音の軽減に貢献していました。
※クランクの剛性感については常用しているクランクと材質が違うので今回比較は省きます。
また他グレードとも互換があり部分的にアップグレードしてRED E1を使う事が出来るということなので、格段にユーザビリティは向上していると思います。
(これで私自身も心置きなくSRAMデビュー出来そうですw)
MADONE GEN8は先代と遜色ないエアロ性能にEMONDAの軽量性をしっかりと引き継いでいるを試乗を通してしっかりと体感出来ました。「軽くてエアロで脚当たりが良く快適な」真のオールラウンドバイクと言えるんじゃないでしょうか。
レーシングバイクを買いたいけど迷っているかたへ
カタログやプロレーサーのバイク写真を見るとハンドルを低く遠くセットされていますが、最近の完成車は比較的無理のないハンドルリーチでヘッドスペーサーも多めに積んである状態で納品されていることが多くなっています。そのためレーシングバイクでも無理のないハンドルポジションで乗りやすくなっているので、誰でも「楽ちんポジションだけど踏んだら飛ぶように速いバイク」に乗る事が出来ます。ビジュアル重視でバイクを選んでも幸せになれると思います!
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