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【試乗会インプレ】『Y1Rs』vs『V5Rs』コルナゴのハイエンドモデルを乗り比べしてみました!
by: 前田達

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ワイズロードスタッフ試乗会インプレッション第二弾!
コルナゴの誇るハイエンドバイク2台『Y1Rs』『V5Rs』を乗り比べしてきました!

 Y1Rs

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これだけのエアロモンスターバイクなので言うまでもないことですが、やはりスピードが上がってきてからの巡行性能は最高レベル。レバー先端を握ったエアロポジションで走行すると、かなり力を抑えた状態でも高速度域を維持できるので、今回の試乗コースを周回した程度では走った気がしないぐらいでした。今回試乗したバイクの中ではCERVELO S5と並んで『速い』バイクだと思いました。
逆に意外に感じたのは快適性の高さ。一般にエアロロードはチューブやシートポストの形状からか縦方向の変形が少なく、路面の振動や突き上げがキツいバイクが多いイメージでしたが、Y1Rsは路面の状態が良くない場所でも非常にスムーズに走っていました。剛性感もレースバイクらしくしっかりめではありましたが、踏んでいてすぐに疲れてしまいそうな嫌な硬さは感じませんでした。これはプロが高強度で長時間走っても体力を奪われにくい調整になっているのかな。トリッキーな見た目に反して、ハイエンドエアロロードの中では乗りやすいバイクと言えるのではないでしょうか。

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非常に個性的なシートステー-シートチューブの接続部。この独特の形状は空力性能の向上はもちろん、快適性を生み出す効果もあるようです。

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ヘッドチューブの前方をフォークが覆うように取り付けられる「バヨネットフォーク」を採用し、驚異的な前方投影面積の削減を実現。CERVELO S5やFACTOR ONEなど、このフォークを採用しているバイクは空力性能で高い評価を得ていることが多いです。

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フォークブレードもかなりの深さになっていて、まるでTTバイクのような威圧感。
ちなみに完成車重量はペダル付き実測で7.6kg程でした。この構造ですとやはり重量は増えてしまいますから厳しい登り向きのバイクでは無いですが、勾配が小さめでスピードの出る登りでは軽量バイクを凌駕する性能を発揮することでしょう。

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名前の由来にもなっているY字型のハンドル「CC.Y1」。ガルウイングのような形状でスタックを確保しつつ、通常の一体型ハンドルを超える前方投影面積削減を実現。レバー部の幅は377mmで狭すぎず広すぎず、コントロールはしやすかったですが、ドロップは130mmとやや大きめなのは好みが分かれるかと。最近は360mm以下などの超狭いハンドルを使っているユーザーも多いので、専用ハンドル以外は取り付け出来ない自由度の低さは難点と言えます。

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専用のエアロボトルケージを使うことでダウンチューブ周辺の空力をブースト。最近はボトルも専用品を使うメーカーが増えていますが、こちらは通常の丸ボトルに最適化されているようです。ちなみにこのボトルケージ上部の下からDi2のバッテリーを収納する仕組みになっています。

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この部分はスルーアクスルの穴を塞ぐシールになっているようです。 

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フレームの構造上、シートポストの差し込み量が少なく、サドル高の調整幅はわずか15mm程。組付けはシートポストカットが必要なのである程度自分のサドル高が固まっている人向きのバイクになります。 

V5Rs

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続いてはコルナゴ史上最軽量のレーシングバイク「V5Rs」
踏み込んだ瞬間まず感じるのは加速の鋭さ、反応性の高さ。ペダル付きで実測6.96kgという軽さは伊達ではなく、踏んだ力の分だけスピードがスムーズに伸びていきます。この軽さとパワー伝達効率の高さは過酷なヒルクライムレースなどでは最高の武器になるのではないでしょうか。
以前V4Rsを試乗した際は、個人的にはニュートラルな踏み心地で尖った特徴のないバイクだと思ったのですが、このV5Rsは全体的にフレームの剛性が高めに調整されており、よりレーシングバイクらしい乗り味になっているように感じました。その分、乗り手にそれなりの力を要求するバイクですが、しっかり乗りこなせた時のバイクとの一体感は最高でしょうね。
発表当時バイクの画像を見た時は、そこまで大幅な変化はないのかなと勝手に思っていましたが、実際に見てみるとフレーム形状の違いにも驚きました。

エアロシェイプ化

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こちらは以前試乗した「V4Rs」。横からの写真だけでは分かりにくいですが、実際に並べてみると全体的にエアロシェイプされていて大きな進化を遂げています。

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まず、前作に比べて明らかにヘッドチューブ・フロントフォークが細くなっています。フォークコラムやブレーキホースを中に通す以上、物理的に細くできる限界近くまできていると言ってもいいと思います。ハンドルこそCC.01のままですが、フロントセクションの改善は確実に空力を高めていることでしょう。 

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シートチューブやシートステーもかなり薄くなっています。

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D字型形状だったシートポストもここまで薄くなりました。当然Di2バッテリー収納箇所はBB下へと移動しています。

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BB規格はT47→BSAへと変更されました。BBの口径が小さくなったことで軽量化や反応性の向上がなされているようですが、これで剛性が全く落ちていないのが素晴らしいですね。

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今回の試乗車はY1・V5共にDURA-ACE C50ホイール+PIRELLI P ZERO RACE 28Cという組み合わせでした。DURAホイールは現在ワイズロードオンラインで特価販売されており、コストパフォーマンスも最高クラスなのでオススメです。

どちらを選ぶべきか

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Y1Rsの長所は何と言っても圧倒的な空力性能の高さ。平地の単独走行においては無類の強さを発揮するバイクだと思います。また意外にもマイルドな乗り味で快適性が高いため、レースをやらないユーザーが乗っても良さを感じることができる点も良いですね。奇抜な形状は好みが分かれると思いますが、現状ワールドツアー最強チームであるUAEチームエミレーツでメインバイクとして使用されるブランド力は他では得られない魅力の一つ。反面、車体重量が高めのため勾配のキツいヒルクライムには不向き。コクピット周りの自由度も低いため、バイクポジションにこだわりの強い方は購入前に注意が必要です。

V5Rsは既存のバイクのアップデートなので話題性という点ではY1Rsに一歩譲りますが、やはり5世代目ともなると非常に完成度の高い堅実なバイクに仕上がっています。以前から弱いと言われていた空力面もかなり改善されている様子がうかがえますし、DURA-ACE完成車で6.8kgを下回る軽量性のためタイヤを太くするなどの重量を増やすカスタムも気軽にやりやすいのが良いです。軽量性・反応性・剛性どれをとっても一級品のバイクなのは間違いなく、レース志向の強い人ほどV5のパリッとした乗り味は好きなんじゃないかと思います。

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