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【スタッフバイクカスタム】グラベルロードのチューブレスタイヤ交換記録
by: 前田達

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上野本館スタッフ前田です。
主に林道ライドや通勤の際などに使用してきたグラベルロードですが、タイヤが前回交換時から2年ほど経過したため、交換することにしました。

タイヤの消耗チェック

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こちらがこれまで使用していたタイヤ、ハッチンソンのトゥアレグ(700×40C)。今のところ特にトラブルもなく走れていますが、センターノブがかなり削れてしまっているのでそろそろ交換時期が来ています。パンクしてからでは遅いので早めに代えておく方が無難でしょう。

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ビードを落としてみると、リムの内側に固まったシーラントの塊がビッシリとこびり付いています。前回シーラントを入れてから1年以上経っているので、当然液体成分はほとんど残っていません。タイヤ自体の気密性が高いため、この状態でも空気が抜けている感じはありませんが、パンク時には全くシーラントが働かないことは想像に難くありません。

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リムテープは傷みもなくまだまだ使えそうな感じですが、新しいタイヤを取り付ける前に、まずはこびり付いたシーラントの残骸を綺麗にしなければいけません。

シーラントの洗浄

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ホイールをお風呂場に持ち込み、シャワーで洗い流します。マックオフのシーラントは完全に固まってしまった状態からでも比較的簡単に落とすことができるので気に入っています。

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ダマになってしまっているシーラントも、爪や綿棒でこすりながら剥がしとっていきます。マックオフシーラントは生分解性のある成分を使っているそうですが、念のため排水溝にネットを張って、シーラントの塊をそのまま流さないようにしています。

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30分程度の作業で前後ホイールのシーラントを綺麗に落とすことができました。

使用するタイヤ

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今回交換に使用するタイヤはTUFO(テュフォー)の「GRAVEL THUNDERO(700×40C)」。日本での知名度はそれほど高くはない?チェコブランドのタイヤですが、1991年設立で世界トップクラスの選手への供給実績も多く、高品質なタイヤ作りには定評があります。第三者機関のテストでも非常に優秀な結果が出ているようです。

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ブロックタイヤですがノブの高さは2mm弱程度。オンロードでの走行でも鈍重さを感じることがなく、ある程度未舗装路の走行もこなせる、バランスの取れたタイヤプロファイル。 

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転がり抵抗を抑えるためかトレッドは薄めの造り。重量は700×40Cで434g/445gでした。

チューブレスバルブ

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今回はついでにチューブレスバルブも交換してみました。MUC-OFFの「TUBELESS VALVES V2」

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7075アルミを使用した強く軽量なバルブ。シマノ純正品に比べて前後で15g程度の軽量化になりました。

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バルブの根元は6つのスロットを備えた特徴的な構造。タイヤインサートで上部が塞がれても、横から空気を通すことで詰まりを防いでくれます。六角レンチで軽く締めこむことでバルブとリムとの隙間を確実に埋めることができます。

タイヤビード上げ

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タイヤを嵌めて空気を入れていきます。まずはフロアポンプで普通に入れてみますが、隙間から空気が漏れてしまいビードが上がりません。そこで、バルブ周辺のタイヤビードを指で掴んでビードフック側に引っ張り、出来るだけタイヤとリムの隙間を埋めてから空気を入れてみると……

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今度は何とか空気が入り、ビードがリムに嵌ってくれました。これでダメならバルブコアを外してコンプレッサーを使って空気を入れたり、シーラントをタイヤの隙間に塗ったりと色々試す必要がありました。この辺りはタイヤやリムの相性によってかなり難易度が変わってきますね。

シーラント注入

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使用するシーラントは前回と同じMUC-OFF。シーラントが固まりにくいため長期間維持できるのと、固まってしまった時の掃除の容易さを考えるとベストな選択だと思っています。

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一度タイヤの空気を抜いてから、バルブコアを外します。

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シーラントがこぼれないよう、バルブを12時の位置に持ってきた状態で差し込み、そのままホイールを回転させて6時の位置まで持ってきます。

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裏側のメモリを参考にパウチを折り畳むとシーラントが注入されるようになっています。どれぐらいシーラントが入ったのかしっかり確認したい場合は、パウチやホイールの重量を測りながら入れていくと確実です。

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抜き取るときは横向きにしておくとバルブからシーラントが垂れにくくなります。この時うっかりパウチやタイヤを押してしまうと、シーラントが飛び出してくるので要注意!

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バルブコアを取り付ける前に、バルブ内側に残ったシーラントを軽く拭き取っておくとバルブが固着するのを防ぐことができます。

交換完了

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消耗していタイヤが新しくなり、軽快に走るようになりました!シーラントもしっかり入れ直したので、しばらくはパンクを恐れず乗ることができそうです。
チューブレスタイヤの交換は、クリンチャータイヤに比べて大変そうなイメージがあると思います。実際私も、昔は古いシーラントを数時間かけて除去したり、タイヤビードがなかなか上がらなかったりと、非常に苦労した経験があります。しかし最近はチューブレス自体がメジャーになってきたことで製品の改良が進み、作業性が大きく改善されてきているように感じますね。
とはいえ、条件によってはかなり苦労する場合があるのも事実。チューブレスタイヤを長期間メンテしていない方、タイヤの消耗が気になっている方は是非ご相談くださいませ。

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