既製品でないオリジナルで個性的な自分だけの自転車を持ちたい。でも実際には０から自転車を作ることは大変です。そんな時にパーツを交換する事で世界にたった一つだけに自分好みの自転車が作れるのがパーツ交換のカスタムです。11月に開催されたバイクデモの試乗会で見つけた２台をご紹介します。
FUJIは素材がシンプルでナチュラルなところが特徴のブランドです。トラック、グラベル、MTB、小径車、クロスなどでスチールフレームをメインに展開しています。1台は80’ｓのＡＴＢを今風のアレンジし直した【ALTERR】。もう1台はマルチアドベンチャーミニベロ【STAUT】。

ALTERR

80’ｓ当時のＭＴＢをリアルで乗っていた者としては古いＭＴＢには懐かしさも感じますが、ちょっとばかり古さを感じるのも本音です。ALTERR「アルター」はネオクラシックATB（All Terrain Bike）。初期のＭＴＢブームの80’ｓの頃のモデルを今風にアレンジする事で街乗りから未舗装まで、コミューターからグラベルまでこなす個性的な自転車に生まれ変わってます。MTBと呼ばず、あえてATBと言っているのはどんな路面、環境でも走りが似合う自転車だと言いたいのかと思います。￥96,800　FUJI HP

下の写真がノーマル状態です。このままでも十分良い感じですが、自分でもできる簡単なところ、サドル、ハンドル、グリップ、を変えていくだけで自分だけの特別な1台にできます。

シルバーパーツいっぱい

リム＆ハブ、クランク＆チェーンリング、ステム、ハンドル、ピラー、ブレーキレバーなどできる限りシルバーの部品を使用しています。今では珍しいきらきら光るポリッシュのハブとリムは美しいですね。80’ｓのＭＴＢはカンチブレーキだったりＶブレーキだったりして古さを感じるとこれですが、ここは最新のDISCブレーキ、あえて機械式と言うのもまたクラシックな感じを出していてうれしいですね。

幅広ハンドル

幅広ハンドルに交換すると、さらにアップなって幅も広がりクルーザーに近い感じでゆったり乗れます。写真のハンドルはもしかしたらすでに廃盤かもしれませんが、シルバーで統一するか、黒をアクセントで入れるか、想像が膨らみます。

 レトロなサムシフター

左が交換したDIA COMP ENE サムシフター。金属のシルバーになると高級感出ます。右がノーマル。ノーマルのシフターの方が使いやすいのは確かですが、レトロな雰囲気のサムシフターはこに自転車よく似合います。8段ぐらいであれば、フリクションタイプでも変速操作は難しくありません。

定番の皮サドル

レトロ感と高級感を出すにはやっぱりBROOKS ですね。下がノーマル。

 

2.3巾のタイヤ

ノーマルは２６×1.95のタンカラーなのでそのままでもいいですが、2.30巾ぐらいにするとより雰囲気がよくまります。本格的なブロックパターンも良いですし、スリックパターンもまた似合いそうです。下の写真の白い自転車はノーマルのままですが、ハンドルまわりはシルバーでそろえていていい感じがでてますね。

 クランクとディレーラー

フロントシングルでリヤは8速です。リヤディレーラーはさすがに現行品にシルバーはないので一部黒になっていますが、クランクはポリッシュ仕上げのシングルギヤ。

 STAUT

2025年に新しく発売のモデルです。このミニベロもALTERRと同じくビンテージ風ですが、小径車のかわいらしさを持ちつつ野性的かつ都会的であり、さらにヘビーデューティー、アドベンチャー、マルチパーパスな魅力を持った存在の自転車になっています。￥99,000。FUJI2025モデル

 タイヤサイズ20×2.4！まで可能

ノーマルのタイヤは20×1.95のブロックパターンタイヤですが、2.4巾まで付けられるので、太いタイヤでマッチョな感じにすると安定感や快適性アップにもなります。やっぱりカスタムの想像をするとワクワクしちゃいますね。下の写真はハンドル、タイヤ、サドルをカスタムで交換。フロントバッグ、サドルバッグ、ケージを取り付けています。

タイヤはシュワルベ　最新モデルのBILLY BONKERSのセミスリックタイプ。サドルはBROOKSの皮サドル。

フォークやフレームに多数のダボがあり、バッグやケージをたくさん取り付けてヘビーデューティー感も出せます。上の写真ではシートチューブの後ろにボトルケージを取り付けています。幅広ハンドルは見た目がスタイリッシュなだけでなく、実際の走行も安定感があり乗りやすくなります。

FUJIの自転車はそのままの状態でも十分魅力的ですが、カスタムに向いていると言うよりもカスタムするための自転車と言えなくもありません。カスタムするとこてこてになって逆にその魅力が半減するブランドもありますが、FUJIは逆にパーツ交換のカスタムによって何倍も魅力が増し、オリジナリティあふれるオンリーワンな愛車となり、自転車に乗るのが楽しくなりそうです。
今回ご紹介したカスタム車はFUJIのスタッフが個人的に選んだパーツを使っているので現在発売されていない商品もあります。長い文章ご覧いただきありがとうございました。