日本最大級のスポーツサイクル専門店!神奈川県最大級ブランドパワーショップ!
2025/03/29 18:15
横浜ワールドポーターズ店松野です。
遂にSRAMから、フレームにディレイラーをダイレクトマウントする機械式コンポーネントが発表されました!!
グループセット価格:¥124,500(税込)
ディレイラーハンガーという古い規格を捨て、フレームにディレイラーをダイレクトマウントすることで変速性能、強度、メンテナンス性を大幅に向上させたSRAMのEAGLE TRANSMISSION。電動コンポーネントに次いで遂に機械式コンポもデビューしました!
スポーツバイクの中でもとりわけデリケートなパーツであるリアディレイラー。UDH対応のフレームへサンドイッチするようにがっちりと固定されるので人が乗っても大丈夫なほど高い強度を誇ります。
しかもディレイラーのパンタグラフに至るまで細かく分解可能!破損しやすいパーツはもちろん補修部品として後からでも入手可能なので長く使えそうですね。
強度が高いだけではなく、ディレイラーハンガーが存在しないことで調整などを簡易化できるという大きなメリットもあります。フレームメーカーがある程度好き勝手に設計しているディレイラーハンガーという不確定要素が無いからです。
上位グレードのEAGLE 90はスプロケットはGX EAGLEと共通のXS-1275を使用します。GXの物とはローギアの色が違うだけみたいです。
10-52Tという超ワイドレシオなスプロケットに採用されるのは「フルX-Sync」デザイン。調べても詳しい説明が全然出てこないのですが、実はこれかなり凄いんです!
X-Syncとは本来チェーンリングに採用されるテクノロジーで、要するにナローワイドです。フロントシングルでお馴染みの歯先形状ですね。実はEAGLE TRANSMISSIONのスプロケットをよく観察するとほぼ全てのギアにおいてナローワイドのような形状になっています。なのでフルX-Syncと呼ぶ…はずです。参考文献が無いのであくまで推測です。
こちらは松野の私物のXX SLのスプロケットとチェーンです。当然ながらこのスプロケットもフルX-Syncデザインです。問題なくチェーンとスプロケットが嚙み合ってますね。
そのままの状態から手でチェーンをかけかえ、チェーンとスプロケットの位相を1T分ずらしてみましたが…上手く歯先に乗っかりません。
12段のうちほぼ全てのギアで位相をずらすと綺麗にかみ合わなくなりました。

こんな風にすべてのギアがナローワイド風になっていて、チェーンと噛み合う位相が限定されるの設計なのです。
どうしてこんな設計になっているのかというと、まず自転車のチェーンはアウターリンクとインナーリンク、ローラーとピンで構成されています。

変速の動作を行うと、チェーンがディレイラーによって横から押され、隣のギアへ”脱線”します。その際に脱線しやすい様にスプロケットにはくぼみやピンなどが設けられ、脱線しやすい(変速しやすい)様に設計されています。通常のスプロケットでは、この変速の仕掛けにチェーンのアウターリンクとインナーリンクのどちらが接触するのかは運しだいです。

当然ですがアウターリンクは外側なのでギアに接触します。その際に引っ掛かって持ち上がりやすいようにリンクのプレート形状や変速ポイントが工夫された形状になっています。上の写真はSHIMANOのスプロケットなのですが、アウターリンクに合わせたくぼみが良く見ると二か所あるので1歯分位相がズレても大丈夫そうですね。
一方でフルX-Syncデザインはスプロケットとチェーンの位相が完全に限定されるため、一番変速しやすいポイントに必ずチェーンのアウターリンクが差し掛かります。さらに、そのまま脱線した先のギアの歯先も適切な位置に来るように設計されており、変速後のチェーンが素早くかみ合う様になっています。
赤い矢印部分はプレス加工で内側に出っ張っており、アウターリンクのみかみ合う様になっています。青い丸で囲った部分はアウターリンクがちょうど接する変速の仕掛け部分になっています。
松野も使っているXX SLでは同じくフルX-Syncデザインのおかげで、フルパワーでペダリングをしていても「パチッ」と何事もなかったかの様に変速が完了します。「変速時にはトルクを抜く」という、外装変速機をスムーズに動作させる技は必要なくなってしまいます(笑)
一瞬でもペダリングを緩めたら失速して足をついてしまいそうな激坂でも気兼ねなく変速が出来てしまうEAGLE TRANSMISSION。この性能が機械式変速機で、このお値段で実現できてしまいますよ…!!
MTBライダーにはなじみの深いダートフリークが最近SRAMグループの取り扱いを終了してしまいました。
実はSRAMグループ製品はMany’sという代理店でも取り扱いがありますので国内でも新型コンポはちゃんと手に入ります…!
90に次ぐセカンドグレードです。グループセットでの設定は無く単品販売のみとなります。
頑丈さはそのままに、コストダウンを果たしたセカンドグレードなので今後は完成車アッセンブルとしても増えそうな気がします。
EAGLE 70グレードの最大?の特徴はスプロケットです!歯数は上位グレードと同じく10-51Tです。が、「フルX-Sync」ではなく「X-Sync」としか表記されていません。写真を見た感じでは一部のギアのみX-Syncになっているようですね。
なんとこちらのスプロケット、SHIMANOの8/9/10速用フリーボディー(HGスプライン M)に取り付けが出来るんです!
スポーツバイクにおけるデファクトスタンダードの一つともいえるSHIMANOのHGスプライン。そもそもの規格としての最小トップギアの想定は12Tで、物理的な限界が11Tになっています。なのでいままでHGスプラインに取り付け可能なスプロケットは最小で11Tまでしか存在しませんでした。
短いフリーボディーで大半のギアを支え、トップ側のギアは宙ぶらりんになることで10T以下のトップギアに対応したフリーボディーとして、昔のSHIMANOのカプレオや現在のマイクロスプライン、SRAMのXDドライバー、CampagnoloのN3Wなどが存在します。
じゃあこのXS-1270はどうやってHGスプラインへ、フリーボディーよりも小さな10Tトップを付けているのかというと…
1~7段目までは通常のスプロケットの様にスパイダーでひとまとめにされ、8段目が一枚のギアでHGスプラインへ取り付けされます。
9~12段のひと固まりの内部にロックリングが入っているようで、HGフリーのスプラインからはみ出す形で10Tトップが取り付けされます。
このブログを書いている時点では単体の販売の情報は出ていないのですが、これが手に入るのであればEAGLE TRANSMISSIONへのアップグレードの敷居がグッと下がりそうですね。
EAGLE 90&70が取り付け出来るフレームはSRAM UDH対応フレームのみです!
Rocky Mountainの可変チェーンステイなど特殊なタイプは多少の制限があるみたいですが、基本的にUDHフレームであればディレイラーがポン付け出来ます。
予約&お取り寄せも可能なのでご相談ください!!

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