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【お客様の一台】最高峰のレースバイクと言えば…?DOGMA Fをバラ完にてご納車いたしました!【PINARELLO】
by: 松野 望士

横浜ワールドポーターズ店松野です。

今回も”バラ完”にて最高の一台をご依頼頂きましたので紹介いたします!

 

PINARELLO DOGMA F

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参考価格:¥2,600,000程度

 

 

トッププロをも満足させる最高峰のPINARELLO DOGMA F。最高のフレームを最高のコンポと最高のホイールで組み立ていたしました!
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美しく速いDOGMA

ただ高性能なだけではなく美しさも兼ね備えたDOGMAシリーズの中でも最新世代のDOGMA F。
ハイエンドモデルの中でもやはり人を惹き付ける魅力があるのか、超高額モデルながらも横浜店でご依頼いただくバラ完の中ではDOGMAは定番の一つだったりします。
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ありがたいことに松野も65.1、F8、F10、F12、旧Fと組み立て経験があります。
F8から形状が大きく進化し、この10年で4回のモデルチェンジをし着実に完成度が高くなってきているDOGMAシリーズ。見た目では旧Fと大差ない様に見えてしまうのですが、触ってみると別物であることを実感しました。

 

 

直線と曲線が複雑に織り交ざった美しい形状はDOGMAならでは。まるで芸術品のようで、乗るのはもちろんですが部屋に飾って眺めているだけでも満足できそうですね。
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ノンドライブサイドから見たBB周りは圧巻のボリューム…!ペダリングパワーを受け止めるので剛性を高めるのはもちろんのことですが、前モデルよりもダウンチューブをわずかに立たせ、BB周りを前後に細長い形状にすることで空力性能UP。まるで船のキール(竜骨)のようなので”エアロキールBB”と呼ぶそうです。
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PINARELLOと言えばAsymmetry(左右非対称)。シートステイは左右で形状が大きく異なります。ブレーキ側は後端で跳ね上がっていますがドライブ側はパワーを伝えるためにほぼストレート。
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振動をいなすためにシートステイは複雑に折れ曲がった形状です。たわむポイントを増やすことで変形量を大きくするという、20年以上前の初代DOGMAから続く設計思想ですね。
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先代のFから大きく変わったのがこのヘッド周りです。以前のFでは1-1/8インチの真円コラムに1.5インチのヘッドを合わせてホースを内装していました。今回のFはアッパーベアリングが1-1/8インチに戻り、ベアリング外径が小さくなった分ヘッドチューブを絞ることで前面投影面積が減り空力性能を向上させました。
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前後方向には長いので横から見るとこのボリューム…!
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ホースを通すスペースを確保するためにコラムは非円形になっています。楕円…の様に見えるのですが、この形は正確には楕円と呼びません。片側の曲線がベアリングの内輪にピッタリ沿っていることから、二つの円を重ね合わせた形状であることが分かります。両凸レンズの断面形状の角を丸くしたような形状でしょうか?
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そんな特殊形状のコラムはアッパーのベアリングに対して偏心しており隙間からホースを二本通すことが出来ます。
D型コラムはコラムとベアリング(ワッシャー)の接触面積が小さいというデメリットがあるのですがこの形状ならしっかりと面で力を分散できそうですね!
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こうしてパーツを組み合わせて観察してみると、本当にホース2本をギリギリ通せるスペースしかありませんね…!

 

 

ベアリングも見てみましょう。軽量化とヘッドチューブ外寸を抑えるためにかなり薄型です。
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汎用のサイズを用意した方がコスト面や補修部品の管理などがしやすいのですが、特殊なサイズを使用することで極限まで性能を追求していますね。

 

 

ハンドルは専用品のTALON ULTRA FAST。DOGMA Fのために設計された専用ハンドルです。今回はとにかくエアロに!とのご要望だったこともあり、お客様が選んだサイズはブラケット部分の芯-芯で360mmと超ナロー。
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流石PINARELLO!と言いたくなるのがこのリアエンド周り。スルーアクスルの穴を隠すというのは最近では他社でも良く見られる手法なのですが、注目したいのはDi2のケーブル出口。ただケーブルのための空けるのではなく、フレームのエンドとディレイラーハンガーの隙間から絶妙な角度でケーブルが出てきています。
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この穴の位置と角度が本当にベストな位置にある為、組み立ての際に上手く這わせることでケーブルの露出を最小限にすることが出来るんです。こういう細かい気遣いが良いですね!
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コンポもハイエンド!

今回はDURA-ACE Di2で組み立てをしました。素早くてショックの少ない変速と軽くてカッチリとしたブレーキタッチが最高です!
チェーンリングはオーソドックスな52/36Tですがヒルクライムを楽にしたいとの事でスプロケットは11-34Tを選択。フルセットでDURA-ACEなのでBBやビッグプーリーなどカスタムを楽しむ余地も残っていますね。
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エアロ最重視!との事でホイールはDT Swiss ARC 1100 DICUT の62mmハイトを選択。空力研究の重鎮であるSWISS SIDEと共同開発されたホイールであり、ホイールの空力性能を語るうえでは欠かせないホイールです。とにかく空力を重視しているので軽量とは言えませんがその代わり平坦では絶大な性能を発揮するはず。
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軽くはないホイールをお選びいただいたのですが、写真の状態で重量は約7.4kgでした。軽量なホイールを履かせれば6kg代も余裕で達成しそうです。

 

 

そしてタイヤはVittoria CORSA PROをTLRにて取り付け。
シーラントとの相性や取り付けに少し注意が必要ですが、320TPIという高密度なコットン製のケーシングは非常にしなやかでタイヤ全体で変形しながらグリップを稼ぎます。
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シーラントの馴染みをよくするために濡れたタオルでタイヤ裏側をこすって離型剤を落とす。その後なるべく低圧でビードをあげ、アンモニアフリーのシーラントを注入。そして低圧のまま一日放置することでしっかりと馴染ませてあります。


 

今回はかなり攻めたポジションなのもあり、プロトンを走っていても違和感のないバイクに仕上がりました!
贅沢な自分だけの一台を創ってみませんか…!?スタッフがご案内をしますので、具体的な事が決まっていなくてもOKです。気軽にご相談ください!!

 


 

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ご不便ご迷惑おかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 


 

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