【マニアック古谷野】 ニューホイールを紹介します。
by: 古谷野 穣治

以前新しいホイールをテスト中ということはお伝えしましたが、

 

 

先日の走行日記内の画像でよく見たらホイールがどアップで映ってしまっていました・・・。

こうなってしまったら紹介するしかありません。

 

ENVE SES4.5 カーボンクリンチャー　+ DTスイス240S+SapimCXレイ

 

新しく選んだENVEはここ近年で大幅に拡大しているアメリカのリムブランドです（最近オリジナルカーボンハブを発売しました）。

その成長の要因としては

・軽量

・耐久性が高い

・エアロ効果が高い

とホイール（リム）に求められている性能を高レベルで実現しているからです。

 

この会社は最初オードソックスな細身のリムでスタートしましたが（当時のリムの重量としては常識外れの軽さで軽量マニアから支持されていました。これもこのメーカーを有名にしたというのもあります。）、近年はエアロダイナミクスに優れたリムをどんどんリリースしています。元F１のエアロダイナミクスのエンジニアであるサイモン・スマート氏を開発陣にスタートしたSES（SmartEnveSystem）はそれまでの細い＝軽くて空気抵抗が少ないという当時の常識を覆しました。今のエアロフレームやホイールが少しワイドに作られている原型を作ったのです。リムが太くなったことで重量は増えてしまいましたが、それでもかなり軽量に仕上がっています（25ｍｍハイトリムで285ｇ!、アルミの軽量なものでも400gはします）。

全てのリムはアメリカで作られています。その耐久性は「普段履きのカーボンホイール」とうたうようにかなり定評があります。その理由としてはスポークホールの製造方法が大きいです。一般的にリムを成型した後スポークホールを開けるのですがリムに耐久性が著しくダメージがあるそうです。そこを成型段階で穴をすでにあけること（特許）によって高耐久性を実現しています。また成型するときに使うバルーン（風船）を完全に除去することによって高品質で軽量なリムに仕上がっています。

 

少し長くなってしまいました（笑）、とにかく素晴らしいリムなのです！

 

カーボンホイールといえば性能を求めればチューブラー式ですが、自分はクリンチャー式を選びました。お値段も重量も増えてしまいますが、耐久性は前述のとおり問題ないですし、せっかくの良いホイールならいつも使わないともったいない！ということでパンクしてもチューブ交換で修理できる普段使いに便利なクリンチャー式を選んだわけです。軽量性は求めていないのとめったにレースに出ないということもあります。

 

元のホイールはZ○PP404でしたが、同じカーボンクリンチャーで前後重量1640ｇぐらいだっと思います。このホイールは前後実測1508ｇと100ｇ以上軽量化になりました！いくらリムハイトが前のホイールと比べて少し低くなったからとはいえ、スポーク数は増えていますから軽量化になったと同時に剛性も上がったというわけです。

 

リムは4.5というシリーズのフロント48ｍｍ、リア56ｍｍのものです。最近発売されたロード・トライアスロンの標準的なリムハイトのものです。興味深いのがフロントのリムの幅がリアと比べて広いことです。実験によるデータの結果でしょうか。

 

 

ハブは性能が安定しているDTスイスの240Sです。他のホイールメーカーでもハブにはこれを採用しているほど評判が高いです。自分もこの他にいくつか使って気に入っています。

 

このハブですが、ラチェット数が多いとか特別なベアリング構造をしているわけではないのですが、シンプルさがその性能の秘密でしょうか？

フリーボディ―が簡単に交換できるのでコンポを変えた時にも同じホイールを使えるというのも選んだ理由にひとつあります。

 

スポークはサピムCXレイです。言わずもがなスポークの王様ですね。

 

でもそれだけでは満足しない古谷野はいきなりセラミックベアリングに変えてしまいました・・・。定番のTNIのセラミックベアリングです。ホイール前後分で1万円ちょっとですのでかなりリーズナブルです。

 

グリスは以前商品で紹介した耐久性がある方のグリスに変えました。

普段から使うので回転性能重視よりメンテナンス頻度を減らすためです。

 

DTスイス純正工具を使って交換します。

交換後指で回してみると回転はいまいちですがそのうちグリスが馴染んできてよく回るようになるでしょう。

 

肝心の性能ですが、時速40キロ以上出すとスムーズに走れるのが乗り換えてすぐに感じました。同じようなホイールなので全く変わらないと思っていたんですがこれには感動でした！ホイール変えて良かった！横風の影響も少ないと思います。機材に頼る古谷野はこれでさらに楽に速く走れます！かなり出費はしましたが（涙）

 

2015/11/12　古谷野