日本最大級のスポーツサイクル専門店!九州1号店!
2016/03/19 20:25
『フレーム組み(通称バラ完)』
現在のように「完成車」での販売が一般的になる前は、
ロードバイクを買う=フレームから組み立て、みたいなものでした。
フレームを選び、そのキャラクターに見合ったパーツをセレクトし、
自分なりのこだわりポイントも絡めつつ、1台の自転車に仕上げていく。
丹精込めて組み上げたものに、実際に乗り、自らがその仕上がりを確認する。
「思い通り!」の場合もあれば、「こんなはずでは・・・」なんて場合も。
良くも悪くも、自分の「こうしたい!」が前面に出た自分だけの1台。
今でもフレーム組み(バラ完)は、「自転車趣味ならではの楽しみ」であり、
カスタム系作業における「最高の自己表現」と言って良いでしょう。
さて。
ここに「2015 RIDLEY FENIX」のフレームが1本あります。
名古屋中区錦方面から、小西宛に送られてきたものですが、
今回、このフレームを完成車の形に組み上げていきます。
その作業を何回かにわけてここでご案内していきたいと思います。
1、「フレームを決める」。
今回はすでにあるフレームを組み立てますが・・・
本来は「フレームを選ぶ」ところからが本当のスタートです。
フレームを選ぶ際に重要なのは、「どんなバイクに乗りたいのか」。
まずは大まかにフレームのキャラクターをつかみます。
①、軽量オールラウンダー系。
ロードバイク的な全ての要素(登り・下り・平坦)を高次元でバランス。
→ロードレース(クリテ・ヒルクライム・耐久)からサイクリングまでOK。
ハイエンド(プロモデル)は軽さと硬さを持て余すことも。
②、高速エアロ系。
平坦を得意とするフレーム形状。ルックス面でのカッコよさも大。
→クリテリウムや平坦メインのレース・サイクリングにおすすめ。
専用設計のパーツが多く、汎用性に欠けるものもアリ。
③、エンデュランス系。
扱いやすさや乗り心地重視の設計。ディスクブレーキモデルも増加中。
→グランフォンド系レースやイベント、ツーリングにおすすめ。
太いタイヤ(25~28C)前提で軽快感が少々犠牲になることも。
非常にざっくりですが、最近はおおよそこの3パターンに分類されます。
リドレーで言うと
①、ヘリウムSL、ヘリウム
②、ノアSL、ノア
③、フェニックスSL、フェニックス
といったところでしょうか。
厳密にはこの3つのパターンが微妙にミックスされていて、
その濃淡の強さがフレームのキャラクターとなっています。
このフレームキャラクターは、「生まれ持った性格」のようなものなので、
「後のパーツ交換」のレベルではどうにもならないことも多々あります。
長い付き合いになるバイクです。じっくり考えてあげましょう。
(どうにも決めきらん!という場合には、①がおすすめです)
2、「フレームサイズを決める」。
カタログや雑誌、ネットの記事やインプレ本を読みまくり、
お財布とも相談し(ここ重要)、やっとフレームが決まりました。
さて、次はフレームのサイズをどうするかです。
同じ「フェニックス」でもフレームサイズがSとMでは
ポジションから何から、まるで違ってきてしまいます。
というわけで。
今回はTEAM UKYOのプロライダー「畑中勇介選手」も認めた、
弊社自慢のサイズフィッティングシステム「バイオレーサー5000」で、
きっちりポジションを出してみました。
左:フィッター久保
右:新人アルバイト副島
(注:イメージ画像)
バイオ5000のフィッターが、上の画像のような身体計測の機材を使い
身長・股下・胴長・肩幅・腕長などを計測し、計算によって
理想的なハンドル・サドル・ペダルの位置を求めます。
しかるのち、そのデータをもとに「適正なフレームサイズ」と
「適正な乗車フォームとポジション」割り出します。
今回はありものフレームで、サイズはすでに決まっているので、
このデータシートを設計図にポジションを出す作業をしていきます。
その②に続く。