「FENIX」をフレーム組み~その①「フレームとサイズを決める」
by: 小西 真人

 

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『フレーム組み(通称バラ完)』

 

 

 

 

現在のように「完成車」での販売が一般的になる前は、

ロードバイクを買う=フレームから組み立て、みたいなものでした。

 

 

フレームを選び、そのキャラクターに見合ったパーツをセレクトし、

 自分なりのこだわりポイントも絡めつつ、1台の自転車に仕上げていく。

 

 

丹精込めて組み上げたものに、実際に乗り、自らがその仕上がりを確認する。

「思い通り!」の場合もあれば、「こんなはずでは・・・」なんて場合も。

 

 

良くも悪くも、自分の「こうしたい!」が前面に出た自分だけの1台。 

 

 

今でもフレーム組み(バラ完)は、自転車趣味ならではの楽しみ」であり、

カスタム系作業における「最高の自己表現」と言って良いでしょう。

 

 

 

 

 

さて。

 

 

ここに「2015  RIDLEY   FENIX」のフレームが1本あります。

 

名古屋中区錦方面から、小西宛に送られてきたものですが、

今回、このフレームを完成車の形に組み上げていきます。

 

 

その作業を何回かにわけてここでご案内していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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1、「フレームを決める」。

 

 

 

今回はすでにあるフレームを組み立てますが・・・

本来は「フレームを選ぶ」ところからが本当のスタートです。

 

 

 

フレームを選ぶ際に重要なのは、「どんなバイクに乗りたいのか」。

 

 

まずは大まかにフレームのキャラクターをつかみます。

 

 

①、軽量オールラウンダー系。

  ロードバイク的な全ての要素(登り・下り・平坦)を高次元でバランス。

  →ロードレース(クリテ・ヒルクライム・耐久)からサイクリングまでOK。

  ハイエンド(プロモデル)は軽さと硬さを持て余すことも。

 

②、高速エアロ系。

  平坦を得意とするフレーム形状。ルックス面でのカッコよさも大。

  →クリテリウムや平坦メインのレース・サイクリングにおすすめ。

  専用設計のパーツが多く、汎用性に欠けるものもアリ。

 

③、エンデュランス系。

  扱いやすさや乗り心地重視の設計。ディスクブレーキモデルも増加中。

  →グランフォンド系レースやイベント、ツーリングにおすすめ。

  太いタイヤ(25~28C)前提で軽快感が少々犠牲になることも。

 

 

非常にざっくりですが、最近はおおよそこの3パターンに分類されます。

 

 

リドレーで言うと

 

①、ヘリウムSL、ヘリウム

②、ノアSL、ノア

③、フェニックスSL、フェニックス

 

といったところでしょうか。

 

 

厳密にはこの3つのパターンが微妙にミックスされていて、

その濃淡の強さがフレームのキャラクターとなっています。

 

 

このフレームキャラクターは、「生まれ持った性格」のようなものなので、

「後のパーツ交換」のレベルではどうにもならないことも多々あります。

 

 

 

長い付き合いになるバイクです。じっくり考えてあげましょう。

(どうにも決めきらん!という場合には、①がおすすめです)

 

 

 

 

 

2、「フレームサイズを決める」。

 

 

 

カタログや雑誌、ネットの記事やインプレ本を読みまくり、

お財布とも相談し(ここ重要)、やっとフレームが決まりました。

 

 

 

さて、次はフレームのサイズをどうするかです。

 

 

同じ「フェニックス」でもフレームサイズがSとMでは

ポジションから何から、まるで違ってきてしまいます。

 

 

というわけで。

 

 

今回はTEAM UKYOのプロライダー「畑中勇介選手」も認めた、

弊社自慢のサイズフィッティングシステム「バイオレーサー5000」で、

きっちりポジションを出してみました。

 

 

 

 

 

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左:フィッター久保

右:新人アルバイト副島

(注:イメージ画像)

 

 

 

 バイオ5000のフィッターが、上の画像のような身体計測の機材を使い

身長・股下・胴長・肩幅・腕長などを計測し、計算によって

理想的なハンドル・サドル・ペダルの位置を求めます。

 

しかるのち、そのデータをもとに「適正なフレームサイズ」と

「適正な乗車フォームとポジション」割り出します。

 

 

 

 

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今回はありものフレームで、サイズはすでに決まっているので、

このデータシートを設計図にポジションを出す作業をしていきます。

 

 

 

その②に続く。