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【石川ライドコラム】軽いホイールは走らない?【ホイールスペック本当の見方】
by: 石川康輔

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大注目いただいております、ANTARESカーボンホイールも無事デビューを果たしたところで、「私が考えるロードホイールの本当の話」をしてみたいと思います。いつも通り私の頭の中だけで出来上がっている話なので、いや、私はこういう意見があるんだという方は同じようにどこかで語ってみましょう。

ホイールの現状と今後の話

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バーッとネタになりそうな事を上げていきます。

 

カーボンスポークホイールの台頭

老舗ホイールとのスペック差

軽いホイールは走らない?

1400gぐらいのホイールが速度が伸びる?

カーボンスポークよりも既存のスポークの方がエアロである

リムの最適な重量は400g~500g程度(50mmハイト換算)

フックレス→フックドへの回帰

クリンチャー(最新TPU)vs チューブレスレディ(30c)

 

こんなところでしょうか、書きながら思いついたらピックアップしていきます。

全部語るかはわかりません。

私のブログの書き方としても内容は書きながら考えているのでキーボードを叩く指次第です。

 

では、最もホットな話である「ホイールの軽さ」について

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大前提の話、ホイールの重さは分解して考える必要があります。

具体的に何々が○○gでどうであるという話は主要ホイールなどの個別具体的な数値を私が調べているわけではないので大まかな数字を元にして「重い」と「軽い」というアバウトな言い方をします。重量についても多少は調べて話しますが、おおよそで話します。

 

リムの重量

リムの重量は現状すでにかなり軽くなってきていると思います。

リムハイト50mmぐらいのリムでも300g台のリムも作られるようになってきていますが、特に主要なブランドではそこまでの軽量化は行っていない印象があります。

リム重量を公開しているブランドが殆どないので「印象」です。

50mmハイトクラスのレースモデルで、400g~500gの間で主要なホイールブランドのリムは出来上がっている印象です。

450gが中央値でそれより軽いものが軽量、

それよりも重いものがエアロという感じになりますかね。(リムハイトの高さで重い場合は)

 

スポークの重量

50mmハイトのリムで組むと長さが260mmぐらいになると思いますが

CX-RAYが4.3gとか4.4g

VONOAカーボンスポーク最新モデルが1.7gとか1.8gとか(ニップル含んでいるのかわからないですが)

これはカーボンスポークの圧勝です。

引張強度も高く将来的にはカーボンスポークが軽量ハイエンドモデルでは当たり前になるでしょう。

ちなみにスポークが1g軽くなると48本で48g軽くなります。1450gが1402gのホイールになります。

1g重くなると、1498gという事です。

2to1の21本だと前後で6本軽くなるので25~30g軽くなります。

この感覚って結構重要です。

 

ハブの重量

ハブはDT SWISSの180ハブを参考に

F,92g

R,180g(XDR)

272g

ここが一般的にハイエンドホイールで実現できる最軽量クラスとなります。

自社製ハブで更にダイエットに成功しているブランドもありそうですが、基準としてはこれが最上級となります。

ちなみにセカンドグレードの240ハブが+30gぐらい。

サードグレードの360ハブが+90g(180ハブから)

一応、これらは結構軽い数字です。

※公式サイト見ても単品重量分からなかったので、リザーブホイールの各仕様の重量差から計算(【公式】Reserve (リザーブ) 52|63 TA [Road] – | Reserve SPORTS-W|トライアスロン用品・ロードバイク用品・マウンテンバイク用品・スノーボード用品

 

大雑把に計算すると

同程度の重量のハブで組めたとした場合

金属スポーク24本で組むと

450gリムで計算した場合は1450g程度が大体の目安となりますね。

カーボンスポークを2to1の21本で前後組むと

450gリムで計算した場合は1250g程度が目安となります。

※50g刻みでなんとなくキリの良い数字に直しています。

※当然組み合わせるハブが50g重くなったらリムは合計50g軽くする必要がありますね。

 

金属スポークでもスポークを減らして21本で組むと26g減り、スポークの長さも短くなったりニップルも減るし、ハブの補強もリムの補強も減ったりするのでだんだんと1400gが見えてきます。

・・・・・

逆に考えましょう。

普通に組んでの1450gのカーボンホイールは十分軽いという事を。

最新のカーボンスポークのホイールと比較して1250g程度の重量に相当するという事を。

仮に、価格を抑えた中級ハブで180ハブから+100gのハブを使用していたとしたら1450gを達成するためには400gのリムで組むという感じ。

逆にリム剛性を落とさずに450gで中級ハブで作ると1550gのホイールが出来上がります。

この辺が大手ブランドがハイ、ミッド、ローグレードで作り分けをする際の重量感です。

 

リムのエアロダイナミクスや剛性バランスを考慮したうえで400g程度の軽いリムでしっかりと走るホイールが作れるハイブランドは金属スポークでも1300g台に突入するホイールを作ってきます。

350gクラスの軽量ローハイトリムであれば1200g台に突入するスーパー軽量ホイールも作る事が出来ます。

ええ、カンパニョーロって言うんですけどね。

 

ここが大事

60万円を超す金額を伴ってようやくそういった特別なスペックのホイールが作り出せるのが金属スポークを使った従来モデルの到達点です。

 

では、このまま金属スポークをカーボンスポークに置き換えると、大雑把に200g近い軽量化が果たせるので重量だけを目標にすれば1000g台というのが現実的に見えてくるわけですね。

カーボンスポークの品質管理やそれだけの特別な仕様の機材を生み出すために果たして販売価格はいくらぐらいになるのでしょうか、、、

 

また、引張強度に優れる事が特徴のカーボンスポークをそういった軽量なリムにつなげたとして、剛性が高く安定した走りの速いホイールは実現するでしょうか?

交換式のスポークはある程度しっかりとテンションをかけて張る事で初めてその性能を発揮します。

引っ張りに耐えられる強さもリムには求められるのでカーボンだから剛性が上がるという事ではなく、引張を強くするのであればそれに負けないリムも必ず必要になるので、結果的に外周部が重くなるという可能性もありますね。

それが難しいから軽量なホイールは金属スポークの方が安定して走れるという可能性もあるので、結果的に軽量化はこれ以上は進まないという可能性が高くなります。

 

技術革新としては更に軽量なスポークが登場する事ですが、すでに1.7gまで来ているので超がんばって1.5gになったところで全体の重量はそこまで差が出ないのでこれ以上のスポークの軽量化もあまり起きないかもしれませんね。

リムの素材や形状もウェーブリム形状などを採用する事で引っ張りに強くなるという事もあるみたいですが、強度を考えると今ある軽量リムよりも軽くするという事は考えにくいですね。

「軽くてエアロなよく走るホイール」というカテゴリーの未来は現実的には今の数値よりも軽くなることは殆どないでしょうね。

※リムの重量の数字は数字が公開されている有名ホイールの一つリザーブホイールを参考に私がこっそり色々と測ったりしているデータを下にあとは想像で50g単位で区切って話しています。

 

この章では

カーボンスポークホイールの台頭

老舗ホイールとのスペック差

リムの最適な重量は400g~500g(50mmハイト換算)

のあたりをまとめて話した感じですね。

 

ホイールの重量を分解して考えると結構カタログスペックから見える景色が変わります。

総重量から各部の重量を分解していく事が本当の意味でのスペック買いです。

 

走るホイールの重量と剛性

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走るホイールとは?

前置きですが、走るホイールという曖昧過ぎる表現ですが、その人がどういう脚力や体格であるか、使用しているバイクの特性や剛性バランス、これまで培ってきた技能や経験、それらを踏まえた上で、どの曲面の速度の上りを切り取って「走るホイール」というか、これがとても重要です。

初速のかかりが良いホイールが「走るホイール」の人もいれば

ある程度動いている状態からの二次加速を「走るホイール」という人もいれば

トップスピードの伸びこそがホイール性能と「走るホイール」と表現する事も

それらを総合して全ての領域のバランスが伴って初めて「走るホイール」表現する人もいると思います。

気持ちよく走れればそれでOKという人もいますし

数値に表れて初めて認める人もいますし

レース強度での話だとする人もいますし

「走るホイール」というのはある一つの答えがあるものではありません

という建前を挟んで・・・

 

前の章からの続きでもありますが、

すごいですよね、カーボンスポークの軽量化への貢献度の高さ。

少なくとも100g以上は普通に軽くなるので、カタログ重量(ホイール前後セット総重量)で話をするとカーボンのスポークを採用しないと話にならないですよね。

でも、走るホイールとして名高いホイールは実はそんなに軽くないけど評価が高いと思います。

ガッチリ系「走るホイール」の代表格MAVIC COSMIC SLR 45が1480gという事を考えると、しなやか代表のBORA WTO 45 (ウルトラじゃない方)が1405gという事を考えると、カーボンスポークホイールになっただけで1200g台は普通に達成する感じですよね。(COSMIC ULTIMATE 45 DISC 23mmが1260gだからCOSMICも軽量化に振れば全然達成すると思います。)

 

参考までにリムハイトが高めでプロレースで評判のホイールが

ENVE SES4.5が1432g(F,50-R,56)

Reserve (リザーブ) 52|63 TAが1576g、(Reserve (リザーブ) 42|49 TAが1341g)

軽量モデルではないですが、いずれもトータルで速いホイールです。

でも、最新カーボンスポーク換算でマイナス200gすると超軽量ホイールに見えちゃうわけです。

トータル重量だけを見比べるとカーボンスポークは必須項目になりつつあります。

 

走りのバランスに優れている老舗ブランドのホイールは総重量が重く見えますが、新興系カーボンスポークホイールと同条件に均して比較するとそんなに重くみえないという事です。

カーボンスポークに最適なリムの重量というのがこれから大手が模索する事で、今後のホイール重量のベース重量が変わるかもしれませんが、今のところリム重量がレース向けのそれなりにハイトのあるモデルで400g~500gの間である事はとりあえず確定事項となると思います。

※日本人ライダーは男性でも60kg以下の方が多いので400g前後の重量の方が回しやすいと思う方も多いかもしれませんが、ホイール開発最前線の海外トップ選手目線で見たときにね。

 

走るホイールという話で行くと、BORA ULTRA WTO という怪物がいるのですが、彼は金属スポークでありながらも1300g代中盤という恐ろしい軽さを実現しています。

60mmハイトモデルですら1395gと1400g切りの重量なので、単純な総重量ではホイールの速さは語れないという所でしょうか。

剛性としても、トッププロが使っているホイールでもあるので、十分以上あると思いますし、乗りやすさとのバランスはピカイチです。

これに関しては、BORA ULTRAひいてはBORAシリーズがホイールとしては圧倒的に優れたスペックを持っているので実はこれを基準に語るとおかしなことになってしまいます。

同じ重量を安価なカーボンリムが達成したとしても当然ながら大事な剛性を削って得た軽さなので進まない走らない感覚になるホイールになるというのは当然ですよね。

20万でそれができるなら他のメジャーブランドもやってますから。

それは、できないんです。

普通のレースクラスカーボンリムは450g(リムハイト50mm)というのがやはり基準になると思います。

 

MAVIC COSMIC SLR 45 はその点トータル重量としては比較的重めな部類で剛性重視のホイールって感じがするのでここが「一般的な」という言い方の基準としてはかなり良いかもしれません。

大雑把に、COSMICのハブが240相当のグレードと仮定して1450gから+30g以上、太いエアロスポークなのでCX-RAYよりも多少は重いと考えると更に10g程度は少なくともプラス、剛性や構造を無視してハブとスポークを軽い既存部品で作れば1450g以下の軽いホイールになるが、MAVICとしては剛性とメンテナンス性を重視してパッケージで1480gに落ち着いているという感じ。

それがMAVICが考える走るホイールという事です。

リムの剛性が高く、それを引き出す為の特別なエアロスポークとメンテナンス性重視のハブが組み合わさって成り立っています。

 

ちなみに 

私自身の個人的な基準としてはOQUOホイールの最新シリーズQ10ハブ採用のモデルが個人的基準になります。

RP50LTDがカタログ1421gという事で、超軽量なハブとCX-RAYのTシェイプスポークを採用し、前後とも24本で組んだ50mmハイトエアロワイドホイールとしてはパーツ構成によりやや軽量に組めているホイールだと思います。(ハブが軽いので1450g相当ホイールというくくりにします。)

推定で大雑把に450gクラスのリムを採用し私が近年使わせてもらったホイールの中でも圧倒的に速度の伸びを感じる(実際に数字としても速かった)ホイールですが、軽量モデルでは無いので初速の伸びやヒルクライム性能は並みぐらいかなとは思っています。(ヒルクライムが得意ではないのでレース速度で登れない為速いホイールであるメリットがうけられない)

OQUOの親元のORBEAの場合は軽量モデルのORCA OMXがかなり反応性が高く、軽量で走りもパキッとしているので、このホイールと組み合わせれば相互補完的な感じで弱点なくなるんだろうなとは思いました。

35万クラスのホイールとしては数値的なスペックも実際の走行性能も非常に高いプロレベルのホイールと言えますね。

対して先代モデルのRP45LTDを所有していて、そちらは重量が1390gとさらに軽く、バラして測っていないですが、ハブとスポークの重量差が推定で100g程度前後セットであるとすると、45mmハイトのトラディショナルなリムシェイプで400gアンダーは間違いないリムであると考えられます。

重量が50g軽いリムの剛性やジャイロ効果的な物の違いを科学的に説明することが私にはできませんが、高速域の伸びに関しては体感として劣りますし、体重の重い私にとってはフルパワーではその差をより体感します。

リムの製造方法が同じであるとしたら、単純な重量差&剛性差による違いとエアロダイナミクスの違いがトップスピード域で差が生まれる要因であることは間違い無いですね。

体重が軽い方はまた違った感想を持つかもしれませんけども。

 

でも、あのBORA ULTRAってのは1300g台でも速いみたいですよ〜。

 

BORAのリムは特殊な仕上げを施すことで軽量化を実現しています。

また、値段の差を考えると、カーボンリムに相当お金がかかっていると思われるため、剛性を落とさずに軽量化ができているという事になります。

その分財布の軽量化にも貢献しているのですが、BORAはその価値があるだけの圧倒的スペックを持っていると言うことですね。

別格です。

小柄な日本人ライダーに最も合うのはBORAシリーズだと確信しております。

え?高い?ホイール2本とか3本とか買わないでBORA1本だけにすればいいと思います。

 

一般的な素材と製法において

リムの重量自体がイコール高速走行につながると言うよりは、剛性とエアロに優れるリムを作るためには一般的にはリムが重くなってしまう。

だから、高強度で走ると良いと感じるホイールのリムは総じて重めである。

これが正しいかなと思います。

剛性が高いと言うことは重いはずである。

その重量の大まかな分布は50mmハイトクラスで400g~450g程度であると想像できる。

更にエアロを重視している場合は500g近い重量になる。

と言うことですね。

ただし、特殊な製法、特別な素材を使用するなどコストをかけることで400g以下の重量でも剛性の高さを維持することも可能である。

ただし、ジャイロ効果的な側面から持続性を考えた場合に軽いことがネガティブに働くこともあるため、スキルや好みによっては標準的な製法の標準的な重量のリムの方が速いと感じる場合もある。

みたいな感じかな。

 

日本人は欧米の人と比べて体重も軽い事から出力自体が低いという事もあり、400g以下のリムを採用したホイールがフィットする傾向は強いのかなとも思っています。

もしくは、そもそも速度域が高くない領域で走るとかいった場合には(山岳ステージやロングライド)リム重量は350gぐらいでも剛性として十分で、自力での高い速度維持も必要ないのでエアロやジャイロ的な話も不要という場合には30mm~40mmハイトのホイールで平地巡行についても満足がいくという感じになるかもしれませんね。

 

カーボンスポークの登場によりこの辺りの感じがどのように変化していくのか、ホイールメーカー各社のチューニングが見物ですね。

ホイールは結局トータルバランスとその時代に組み合わせるフレーム剛性次第ですからね。

 

カーボンスポーク採用の有名欧米ブランド

SCOPE ARTECH

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すでにハイクオリティなスーパーホイールを手掛けているのがSCOPE CYCLINGのARTECHと言うシリーズで、45mmハイトのリムで1120gという意味の分からない重量を叩き出しています。

ハブセットで199gと言うことでDTのトップモデルよりも更に圧倒的に軽い驚きのスペシャルハブも採用。

VONOAスポークと比較して軽さで上回ることはないと思いますが、それでも軽く100g以上はスポークで軽くなっているとすれば、大雑把に計算すると天下のBORA ULTRAと大差ない重量のリムを作っていることになりますね。

1120gと差分で想像値200g強程度の内周部の軽さを考慮するとリム重量が同程度であると予想できます。

あの鱗のような特殊形状により空力とともにリム強度や剛性も高いリムが作れているのかなと想像します。

激レアすぎてお目にかかることが無いですが、、、今度お隣、上野本館で試乗会あるみたいですよね。

リンク貼っておきます。

到着したら上野本館に見に行こっと。

 

後は有名なのはROVALさんですね。

弊社取り扱いは無いのですが、イチサイクリストとしては当然気にしているブランドなのである事は把握しています。

独自で素材サプライヤーと提携して作ったオリジナルのカーボンスポークを採用していますね。

見たところそんなに軽くはないので、リム自体は特殊製法と言うよりは標準的な素材で空力重視、剛性重視でつくって価格は抑えているのでしょう。

カーボンスポークではリムは標準よりも軽いことに意味がないと言う判断をしているとも見て取れます。

 

つい最近の事ですが、DT SWISSがVONOAスポークを採用したと話題になったホイールがあります。

38mmの標準リムハイトで軽量さとのバランスを取っているみたいですね。1200gだからリム自体は400g強くらいだと思います。

軽くするだけならもっとできそうですが、大手が軽量なリムにして1000gとかを実現しないあたり、カーボンスポークでちゃんと走るホイールを作るためにはリム強度がやっぱり必要なんだろうなと思いますね。

と言うか、カーボンスポークでわざわざコストとリスクをかけてまで作るに値するホイールにするためにはリム剛性が必要になっちゃうのかな。

中華系とは様子が違いますよね。

 

フックレスリムvsフックドリム論争

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これはあまり深くは今回話しません。というのもタイヤの話とセットで必要になる話なので、話が少し脱線してしまう為ですね。

でも、話さないわけにはいかないので簡単にまとめます。

今後の予想の話ですし、物理的にどちらが良いかと言うよりはマーケティング的な面も考慮しての予想です。

現状最速のタイヤシステムは30cのTLRタイヤをできるだけワイドリムで使うことです。

極論としては、最も空気圧を下げられる内幅25mmのリムでタイヤの変形を最小限にできるものがベストです。

その場合にフックレスで25mmと言えばのENVE SES 4.5がロードレース最速のホイールとしてやはり注目となるでしょう。

フック自体はタイヤを変形させてしまうと言うことで、フックが無いほうがタイヤにとっては都合が良いと言うのがフックレス採用サイドの主な主張だと思います。

空力の改善と路面抵抗の改善が期待される為、速さを考えると30cのTLRを最速の状態で運用できるフックレスホイールがやはり優れているのでしょうか。

 

ところが、フックレスを採用するブランドは、、、実は増えていない、と言う認識です。

グラベル系ホイールなどでは新規の採用を見かけますが、メジャーブランドでフックレスをロードホイールにメイン採用しているのはENVE、ZIPP、CADEX、SYNCROSといったところでしょうか。

数年たっても変わりはありませんね。

結果的にTLRが最速であるとなっても、フックレスが爆発的に広がると言うことにはなりませんでしたね。

代わりに登場したのが、ミニフックやセミフックドと言う言い方をするフックの小さなフックドリムが徐々に一般的になってきました。

それと同時にTPUチューブの一般化に加えて高性能化も実現が進んでいます。

ミニフックはクリンチャーが使えると言うのはもちろんですが、その上でフックがミニなのでタイヤの変形に対する影響も最小限に保持力があって、多少の高圧にも耐えられるというメリットがあります。

重量増加も最小限で、特に28cタイヤを使うことを考えるとフックはあったほうが良いですからね。

最近気がついたのですが、意外と皆さん空気圧かなり高くして乗っているのを目にして、それじゃあフックレスは使えないよなって思っちゃいました。28cで5.5barとか。

そうなんです。

空気圧を落として乗っているプロライダーは気にしなくていいのですが、感覚に従って乗っているアマチュアサイクリストはフックレスだと色々不便なので、結果として消費者に売れないということに繋がってしまうこともあるわけです。

ましてや、クリンチャーしか勝たんとかなっちゃうとフックレスはそもそも選択肢に入りません。

 

わからないけどなんとなく不安、と言う考えを持っていたらそれだけでもフックレスは選べなくなってしまうので、、、フックはあったほうがメーカーも安心、消費者も安心と言うことで、今後はロードホイールに関しては現状維持のまま傾くとしてもフックドに傾くのでは無いかなと思われます。

 

逆に

フックレスが素晴らしいと思って使っている人もいますし、空気圧を落とせると言うメリットがある以上はフックレスを選びたい人が少なからずいるので、ロードシーンにおいてもなくなりはしないと思います。

フックレスはチューブレス派の人にとっては大した問題ではないですからね。

なので、基本的には勢力図としては現状維持予想です。

 

全体のまとめ

一番のポイントは

「ホイールは総重量だけで語らない!」

金属スポークホイールの1450gと(本当は1436gなんだけど)

最新世代のカーボンスポークの1250gはリム重量がだいたい同じである。

(中華系の場合はハブが大体50gぐらい重い事が多いので、「実際」は後者の方がリムが軽い事が多いと思いますが。先ほど挙げたメジャーブランドはハブはDT製や自社製超軽量ハブです。)

※ハブが同じ重量であるとした場合です。

※50g単位で四捨五入?して大雑把に考えてここまで話を進めています。

 

その上で、各社で剛性とのバランスやフィーリング的な側面の味付けがどこまで突き詰められているのかと言う事が大事であるということです。

 

速く走るためのホイールとは一体どういうことなのかを真面目に考えて大手ブランドは長きにわたってホイールを作り続けてきました。

数値が目標ではなく、走った時のフィーリングや実際に道を走った時の速さにこだわって作ってきたこれまでがあります。

カーボンスポークモデルが見かけ上200g近く軽いのは使っている素材の差でしかなく、本質的に速いかどうかとは別の問題であると冷静に考える必要があると思います。

もちろん、スポークも回転運動に加わっているので完全に重量を分けて話すのは正確では無いわけですが、とは言え完全に同一にして話してしまうと何を比較してホイールを選べばいいのかがわからなくなってしまうと思うので、なんとなくでいいので各部の重さを大雑把に想像したうえで比較したほうがいいと思います。(だから実数にこだわらずに50g単位で話をしています。)

 

ただし、カーボンスポークは、すでに開発力の高いレース系ブランドが採用を始めて実戦投入も進めていることから、避けては通れない道となります。

新興ブランドはトライアンドエラーでどんどん新しい事にチャレンジをしていくことができるのでその点は有利な点となります。

実際問題、既存のホイールシステムにカーボンスポークをポン付けしても速いホイールが出来上がるわけではないため、テストは少なからずどこもしているはずですが、今ラインナップしているホイールを超えることができない、もしくは品質管理を徹底するほどに採算が合わないと言った事もあるかもしれません。

また、カーボンスポークは基本的には平べったい太い形状になってしまうためエアロダイナミクスの点で劣るとされています。

その点を克服する形状のスポークであったり、本数を減らすことでトータルとして空力を改善したり、リム形状によって改善したりと今後エアロ方面での改善も急務になっています。

今後私が想像できないような革新的なホイールができるかもしれません。

カーボンフレームは強度が低いなんて言う人も居なくなったように、スポークもカーボンであることが当然になる日が来るかもしれません。

てか、リムはもうカーボン普通だし。MTBでも当然の選択肢って話だし。カーボンって実は結構頑丈に作れるのよ。ケブラーの糸混ぜ込んだりしているTIMEってフレームメーカーもあるよね。ああいう技術がスポークにも入ってきたらすごいの作れそう!

という時代を夢見て、

その頃まで楽しく石川ライドを続けられるように健康に気をつけて走り続けたいと思います。

書き始めから徐々に勢いがなくなっている気がしますが、何とかしめる事が出来ました。

時代によって普通というのは変わるものです。

ホイールを売る為に各社軽くなる方向には進むものの、ホイールの本質を考えると軽量化は意味がない場合もありますので、あまり数字に一喜一憂しないで、やはりブランドネームなどからの信頼を元にホイール選びをするのが安全で確実だと思います。

面白いホイールが欲しい方は数字にこだわった新興ブランドも面白いのでそれはそれって感じです。

 

あ、ホイール買ったので今度また紹介します。

おわり

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